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商品を売るには? 課題編2

本日も記事をご覧いただきありがとうございます。ひろです。

人について考えよう。

「行動の意味を考える」

です。


彼が相談に来てから、さらに2週間が経った。

「もしかしたら、相談にはもう来ないかもしれないな」

そう思った時に、彼から連絡が。

「またお話を聞いていただいていいですか?」
「もちろんです」

というわけで、3度目の悩み相談を設けることに。

「お久しぶりです!」
「2週間いかがでしたか?」
「はい。やっぱり考えたんですけど・・・」

視線を伏せて、口をもごもごさせている。

「どうしました?」
「やっぱり、自分が話したほうが商品は売れると思うんです」

前回の話でも、人の話を聞くことに抵抗を覚えていたのは分かっていた。

「実際、この2週間。話すことを意識すると売上が上がって」
「ご自身でそう思われるのでしたら、そのやり方があってるのかもしれませんね」
「はい!」

これ以上、接客についてお伝えするよりは、本人の良いところを伸ばす方が良いかもしれない。

「では今回のご相談内容はなんでしょう?」

自分のやり方が解決したのなら、彼が求めているものは何だろう。

「はい。話したら売上が上がる。つまり受け身よりも攻めの姿勢が僕には向いていると思うんです」
「なるほど」
「なので、もっとこう。自分がより力を発揮できるような、そんな売り方はありませんか?」
「そうですね・・・」

自分の攻めの姿勢をより高める、自分を強化するための方法に興味があるらしい。

「質問ですが、ご自身の中で尊敬される方っておられますか?」
「尊敬ですか・・・」
「はい。会ったことのない偉人の方でも良いですし、親御さんや。先輩などでも」
「あ、先輩がいますね」

おっ!

「その先輩みたいになりたいと思ったことがありますか?」
「はい。若い頃、訪問販売をしていた時。お世話になった先輩です」
「いいですね。先輩は現在何をされていますか?」
「この間、当時一緒だったやつに聞いたんですけど、金持ちになってるみたいでした」
「なるほど。それはどんな職種ですか?」
「色々やってみるみたいですけど。販売もやってると思います」

これは使えるかもしれない。

「では、その先輩の行動を思い出すことはできますか?」
「行動ですか・・・」
「例えば、普段の口癖や行動。そして、姿勢とか」
「口癖は分かりますね」
「何ておっしゃってましたか?」
「やってから考えろ。でした」

やってから考えろ

もしかして、

「それって訪問販売の時に言われました?」
「はい」
「どういう意味か分かりますか?」
「はい。訪問販売は訪問してからが勝負だから。訪問する前にあーだこうだ考えるなって」

なるほど・・・。

「実際、やる前から売れないとか思ってしまう時期があって。それで相談したら言われましたね」
「確かにやる前から決めつけたら、うまくいかないかもしれないですね」

納得のいく口癖。

それなら、

「訪問販売ってことは、ドアが開いたら勝負ってことですよね?」
「そうです。自分が話してないと、お客様の興味を惹きつけられないですし、こっちが押すことで買ってくれる方もいるので」
「そうだったんですね・・・」

僕は彼の過去を知ることで、彼の販売スタイルの原点を知ることができたのでした。

追伸
 状況によって商売のやり方は変わります。

店舗でお客様が来るのを待っている場合、お客様は店舗の商品に興味があるから来ています。

そのお客様の興味ある商品や、話を聞くことで購買意欲を高めやすくなります。

でも、

訪問販売は攻めの営業。

お客様の意見を聞くよりも先に、訪れたことの意味。商品説明をしないと、玄関の扉は閉まってしまうかもしれません。

彼が攻めのスタイルを好むのも、情熱的に話し続けるのも。

すべては自分が話さないと、商品買ってもらえなかった。

そんな過去の経験から来ているものだったんです。

人の行動や言動には、やはり根本になるものが存在します。

過去の出来事や、普段付き合っている人の影響。そして、テレビや映画。好きな本など。

さまざまな事象で、人の人格はできています。

それを一つずつ丁寧に確認していく。

その大切さを、彼の話を通じて僕は思い出すことができたのでした・・・。



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