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商品を売るには? 解決編

本日も記事をご覧いただきありがとうございます。ひろです。

人について考えよう。

本日のテーマは、

「自分のやり方を客観的に見る」

です。


「先輩が口癖を言われる時は、どんな感じで言われますか?」
「そうですね。諭すように言われますね」
「先輩になりきって、その口癖を話すことはできますか?」
「はい・・・」

彼は不思議そうな顔をしながらも、

背筋を伸ばし、横の何もない空間に向かって、

「やってから考えろ」

と一言。

「いかがですか?」
「いや、いかがと言われても・・・」

やっぱり不思議そうにしている。

「横に向かって言ったっていうことは、状況を想像できたんじゃないですか?」
「そうですね」
「どんなシチュエーションでしたか?」
「先輩とは、対面ではなく横並びになることが多くて」
「それはなぜですか?」
「お客様のクロージングする時に、フォローする役割として横にいてくれたんです」
「なるほど」

だから、横に対して言ったんだ。

「先輩はどういう気持ちで言っていたと思いますか?」
「そうですね。仕方がないやつだな。って感じですかね」

最初の時と姿勢が変化した。

前のめりだった姿勢が、背筋を伸ばして話している。

先輩を意識できてる証拠。

「じゃあ、先輩がお客様にクロージングするところって見たことがありますか?」
「はい。最初はお手本を何度か見せていただいたので」
「お客様に対して、先輩はどういうアプローチをされていましたか?」
「そうですね。まずはつかみですね」

つかみ・・・。

「最近流行っている時事ネタを伝えながら、自然とお客様の懐に入っていく形です」
「そうしたらお客様はどうなりますか?」
「そうですね。嬉しそうに自分から話してますね」
「それは訪問販売の時ですよね?」
「はい」

先輩はお客様を話させているらしい。

「先輩は話しかけられてどうしてます?」
「うなづきながら、微笑んでます」
「ご自身はどんな気持ちですか?」
「先輩もお客様も笑ってるんで嬉しい気持ちですね」

視線も上に向き始めて、過去の記憶にアクセスしている。

「商品は売れそうですか?」
「はい。売れてますね」

しばらくその感情を味わってもらう。

「いかがですか?」
「えーっと・・・」

少し考えている様子。

彼はこちらに視線を移し、

「訪問販売の時から、商品を売らなきゃ。話さなきゃってずっと思ってたんですが」
「はい」
「先輩と一緒に回ってた時は、お客様の話を聞いてたなって思って」
「なるほど」
「なので、やり方が違ってたのかなって思いました」
「なぜですか?」
「僕は先輩みたいになりたかったんで」

なりたかったものと自分が今やっている販売方法が違う。それに気づけたみたい。

「あとは、お客様に追い返されても、大丈夫だなって思い出したんです」
「なんでですか?」
「次はきっと売れる。そう先輩が言ってたので」
「へぇ~」

いい先輩。

「僕は断られたら終わる。そういう恐怖心があったんですが、当時は先輩がフォローしてくれてたんだなって思い出しました」
「今後はうまくやっていけそうですか?」
「そうですね。先輩のやり方を思い出してもう一回やってみます」

ようやく僕は、彼なりの正解を見つけ出すことができたのでした・・・。

追伸
 人は過去の成功体験から、現在の行動が反映されているケースがほとんどです。

今回の彼の場合は、訪問販売時代のやり方。

これにこだわりがあるようでした。

人は自分のやり方がうまくいかなかった場合でも、

自分のやり方にこだわる習性があります。

この習性は、

「我(が)」

という言葉で表されます。

今回はその我と、どう向き合うのかがポイントでした。

彼の場合は、過去のなりたかった自分と今の自分。

先輩との販売スタイルの矛盾で、新しい考えにたどり着いたようです。











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