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人のパターンを心理学で説明してみる

 皆さん、こんにちは! 毎日1時間勉強の時間を作ったことで、記事の発信が追いつかないひろです(笑)。

心理学について興味がある方がどれだけいるかは分かりませんが、人に興味を持っている方はたくさんいると思います。そんな方々のために、今後も記事の発信を続けていきます。

人に伝えたくなる心理学。本日のテーマは、

「アインステルク効果」

です。

少し難しそうな言葉ですが、いつも通りわかりやすく説明していきます。

アインステルク効果とは?

 1942年。アメリカの心理学者であるルーチンスが提唱した効果です。ドイツ語で「EINSTELLUNG(アインステルク)」と書きます。言葉の意味は「態度、姿勢」といった意味で用いられます。

直訳すると姿勢効果。日本語に訳してもいまいちピンと来ないかもしれません。実際、日本語の言い方に直すと「機械的思考」と呼ばれています。全然違いますね(笑)

それでは本題です。
機械的思考とは一体何を指すのか?
それは「パターン化された思考」です。

アインステルク効果の具体例

例えば、こんな問題を出題されたとします。

Q.日本の首都はどこですか?
1.大阪
2.福岡
3.札幌
4.東京

Q.アメリカの首都はどこですか?
1.ロサンゼルス
2.ニューヨーク
3.サンフランシスコ
4.ワシントン

Q.中国の首都はどこですか?
1.武漢
2.成都
3.南京
4.北京

さて、皆さんは答えられましたでしょうか。答えが分かった方はぜひ、この問題の傾向も探してみてください。それが分かれば次の問題の答えも分かるはずです。なんだかテストみたいになってきましたね(笑)。

問題も出されてないのに分かるわけないじゃん。という方もおられるかもしれません。ただ、今回出された問題には共通点があるんですよね。それを踏まえた上で最後の問題に答えてみてください。




Q.韓国の首都はどこですか?




さぁ、答えは分かりましたでしょうか。知識として知っていれば、最後の問題も答えられると思います。ただ、皆さんの言いたいことはよく分かります。

「正解は4番だ!」

そう思って、問題を解こうとしたのに選択肢がなかった。そこに違和感を感じてしまった。そこから自分で「ソウル」という答えを導き出すのに時間がかかった人もいるかもしれません。

これがアインステルク効果です。

人は問題の解決策を見つけると、別の可能性を考えなくなってしまう傾向があります。今回のケースでお伝えすると、最初の3つの問題。問題の正解は必ず4番目でした。

3回も正解が続いたのなら、次の問題も4番目が正解なんじゃないかという思考が生まれます。

しかし、最後の問題には選択肢がありませんでした。違和感を感じた方も多いと思います。4つの選択肢から1つの答えを選ぶのが当たり前。そう思った時から、あなたのアインステルク効果。機械的思考は始まっていたんです。

アインステルク効果のメリット

 この効果は日常生活にもよく見られます。人は過去の経験からパターンを導き出していく生き物なんですよね。

例えば生活習慣。

朝、顔を洗う。歯を磨く。散歩するなど。特定の生活パターンが身についていると、人は自然にその行動を行うようになります。その行動をとることで成功体験が生まれる。気分が良くなるなどの快楽行動であれば、なおさらです。

先程お伝えした問題も同様です。過去の問題で使った傾向と対策を使うことで、これから出される問題を効率よく解いていく。パターン化することができます。

もっとも、この問題が本当にパターン化されたものだったら・・・の話なのですが。

アリンステルク効果のデメリット

 アインステルク効果のデメリット。それは、パターン化して考えてしまうという事です。

メリットの最後でも述べましたが、世の中では問題そのものの傾向が変わってしまうケースがほとんどです。最初にお伝えした問題がいい例です。最後の問題までは必ず4つの選択肢がありました。

しかし、最後の問題には選択肢がありませんでした。パターンにしがみついていると、予想通りにいかなかった時に違和感を抱いてしまうことがあります。

これは過去の成功体験でも同様です。

例えば人と仲良くなる時。自分から積極的に話せば仲良くなれる。過去の経験から、あなたはそう思って生きてきたとします。実際、人と積極的に話す方が交友関係は広がりやすいと思います。

ただ、人と積極的に関わりたくない人も中には存在します。

自分から積極的に話すことで関係性を築いてきたあなたは、相手からの反応が薄いことに違和感を覚えてしまいます。そして、その違和感が相手への否定につながってしまうことも。。

そんな大げさな!

と思った方もいるかもしれません。では、もっと簡単な例をお伝えします。

あなたが道を歩いていると、友達が前から歩いてきます。
「こんにちは」
と笑顔で声をかけるあなた。友達はこちらには見向きもせず通り過ぎていきました。あれ、何かあったのかな。私、何か悪いことしたのかな。

いや、そんな覚えないけどな。街で出会ったら挨拶するのが普通だし。こっちから声をかけたのに。なんであんな態度とるんだろう。

挨拶したら返すのが当たり前。そう考えている方は多いと思います。ただ、そのパターンはもしかしたら、あなたのルールなのかもしれません。

まとめ

 今回はアインステルク効果についてお伝えしました。人は自分の成功体験から、自然と答えを導き出していく生き物なんですよね。ただ、問題の傾向と対策は必ずしも過去の体験と同じものだとは限りません。

「この前、競馬で稼げたから次も稼げるはずだ!」

こんな話を聞くと、アインステルク効果だなとしみじみと思います。

実際、人を見て学べる事もたくさんありますよね。自分の中のパターンだけにとらわれず、人を見て柔軟に対応していくことが、世の中をうまく生きていくヒントになるかもしれません。





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