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だーる、だる、ダール。

豆(ダール)が好き。

インド料理屋で、おいしいダールに出会うと幸せな気分になる。ある意味基本だからこそ、その店の個性が際立つというか。

塩気が強いもの、特定のスパイスが利いたもの、滋味深いもの、もったり系なのかシャバシャバ系なのか、油の量やテンパリングに使うスパイスの種類もそれぞれに異なっていて、本当におもしろい。

もちろん自分でも作る。最近は、レンズ豆が一番気に入っている。以前はチャナダル(ひよこ豆)が頭ひとつ飛び抜けて好きだったのだけれど、最近はどうも好きのレベルは低くなっていて、レンズ豆やムング豆の方が好み。

浸水なしですぐに茹で始められる手軽さや、噛みごたえが良すぎて食べるのに疲れる、ということも無いあたりもポイントが高い。噛みごたえが良いのは美点でもあるのだけれど、最近はちょっと疲れるので。でもやっぱり、スンダルみたいなスナック感はチャナダルじゃないと、という気はする。

レンズ豆は茹で加減がちょっと難しい。もう少し豆の食感を残したい、とは思うのだけれど、いつの間にか煮崩れるくらいになってしまう。かといって茹でる時間が短いと消化には良くないし、結果として胃もたれしてしまう原因にもなるので難しいところ。

でもレンズ豆といろいろな野菜を、やや過ぎるくらいに茹でたときの味は本当に滋味深くて虜になる。トマトが入ったときの、クリーミーでナッツ系のフレーバーも少し出てくるような、豆と野菜だけとは思えないようなリッチな感覚がたまらない。実際にはナッツ類は入れていないし、油も最小限なのに。この感覚は、ムングダルでも出てこない気がする。

豆、といえば豆腐はもちろん日本人として大好き。豆腐は、できれば醤油をひと回し、もしくは昆布出汁で茹でて、あるいは塩を少しだけふりかけて、といったシンプルかつミニマルな味付けで食べたい気がする。

でも、インド界隈の豆料理は、それとはまた違った美味しさがある。その他の地域のように、肉+豆といった料理も悪くはないけれど、豆と野菜だけの料理でいうと、インド料理が圧倒的。

おいしいレシピが世に溢れていて、いろいろなことが知れる、楽しめる世の中であることに感謝したい。

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