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JAXA相模原キャンパス見学

相模原にある JAXA 宇宙航空研究開発機構 のキャンパスに行ってみた。

おそらくこの場所が有名になったのは、2010年の「はやぶさ」の帰還とその後なんじゃないかと思う。当時は自分もはやぶさ関連のニュースを追いかけていて、大気圏再突入のときはリアルタイムの動画(確かニコニコ動画だったと思った)を見ていた記憶がある。はやぶさ本体が最後に撮影した地球の画像は、しばらくのあいだスマートフォンの壁紙に使っていた。

初代「はやぶさ」が最後に撮影した地球の写真。下部の灰色はデータ通信が途中で途絶えたことによるもの。 via JAXA

相模原キャンパスが公開していたのは知ってはいたものの、「はやぶさ」の直後はかなりの人出ですごかったという話を聞いた。しばらくして落ち着いてから行こう、なんて思っていたら場所的にかなり離れてしまったので行くことができず、そうこうしているうちにかなりの時間が経ってしまった。今回、近場まで用事があったのでこれはちょうどいい、ということで寄ってみた次第。

というわけで朝から行ってみた公開施設は、数組の親子連れがいるくらいでそこまで混んでいるわけでもなく落ち着いて見ることができた。見学施設はそこまで広くはないのだけれど、展示物が結構多いのと、説明のパネルもしっかりと設置されていて、ちゃんと読みながら巡るとかなり時間がかかる。全部をしっかり見ていくと1時間くらいだろうか。

展示物を見ている限り、「はやぶさ」やその後の「はやぶさ2」などの小型探査機などによる宇宙探査が主な印象を受けた。ここでちょっと考えてみると、宇宙の研究とひとことで言ってもかなり幅広いのだろうな、ということは想像がつく。ハッブル宇宙望遠鏡みたいなどでかいものもあるだろうし、高地に建てられた漢族所みたいなものもあるだろうし。そういった観測所などともネットワークで繋がっているらしいのだけど、とにもかくにもこの相模原キャンパスでしかできないことがあるだろうし、特に衛星の運用なんかはここが拠点らしい。

小型の探査機を見るといつも不思議に思っていたのが、軽量化しないといけないのはわかるのだけど、こんなに耐久性のなさそうな作りにしていて大丈夫なのだろうか、という点。

高速で移動しているので、ほんの小さな砂粒のようなものが当たったくらいでも致命傷になりそうな構造。なんでこれで大丈夫なんだろう、と常々疑問に思っていた。

と思っていたところ、識者に質問できるコーナーがあったのでこの質問をぶつけてみたところ、そういうゴミ(デブリ)については、衛星軌道上でなければ(いわゆる宇宙空間では)ほとんど存在しないらしい。そうなのか。

衛星軌道上には、これまで打ち上げた衛星のゴミや残骸などが漂っているそうだが、そうでない宇宙空間ではゼロではないものの極めて確率は低いとのこと。というか、だからこそ宇宙空間は真っ暗闇なわけで、なにかが漂っていればそれは暗闇ではなくうっすらと白く光っていることになる、と。なるほど確かに。

火星と木製の間にある小惑星帯とか、太陽系の外枠にあるエッジワース・カイパーベルトとか、そういうのは目視できるからこそなにかしらぼんやりと見えるわけで。そうでない場所は、ある意味なんにもない。なるほどね。

宇宙デブリは、これからどんどん増えていくことが想像されるので、ちゃんとゴミを残さないような運用をこれからどんどん進めていかないといけない、ということもおっしゃっていた。もう廃棄が間近、ということになったら大気圏に突入させて燃え尽きさせるとか。やっぱりちゃんと考えているんだなあ、と。

プラネテスみたいな、宇宙デブリの掃除屋という職業が存在する世界は、うまくいけば来ないかもしれないし、もしかしたらやっぱり来るかもしれない。100年後か200年後か、どうなっているかは、現在からの運用次第、ということか。

JAXAの展示が見れる場所は、相模原の他に近場では調布があったはず。かなり昔に一度行ったことがあるのだけど、今行ってみたらまた印象が違うかもしれない。今度寄ってみようか。

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