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東京でイスラームの文化に触れる

東京ジャーミィを見学してきた。

代々木上原の駅から歩いてすぐの場所にある東京ジャーミィ。ジャーミィというのはイスラム教の礼拝を行う場所、ということらしい。モスクや、寺院といって日本人がイメージするものとは異なるらしいけど、宗教的に細かい部分まで詳細に把握できているかというと怪しいのでこういう書き方になってしまう。

ともあれ、イスラム教の礼拝をおこなうこの施設、イスラム教信者以外にも開かれていて、土日は14:30から見学ツアーが催される。

以前、ボスニア・ヘルツェゴヴィナやウズベキスタンに旅行したことがあって、イスラム教に実際に触れたのはそのあたりから。その後もなんとなく気にはなっていたのだけれど、今ちょうどCOTENラジオでサラディンのエピソードが流れていて、イスラム教に関することにアンテナが立っていたところだった。まあそんな流れで今回の見学になった、というわけ。

見学ツアーは、施設の見学というよりはイスラム教に関する説明が主な内容。でも、宗教の説明はほとんどなくて、イスラム文化の紹介が主な内容。例えば生活様式だったり、ちょうどラマダーン(断食)の時期なので、その食事や目的について、といった文化的な面がメイン。これまた面白い内容が多くて割と知らないことがたくさん。小一時間くらいの説明時間はあっという間に過ぎてしまった。もしかしたら毎回全然違うなのかもしれない、と思うとまたこの見学ツアーに参加してみたくなった。

見学の最後は礼拝の時間に合わせてあって、実際の礼拝の様子を説明を受けながら見学。礼拝堂の天井や壁の装飾に見惚れながら、礼拝する人々の動作、響き渡るアザーンの声色をなんとはなしに感じていた。20分ほどの礼拝は不思議な感覚だった。

とにかく印象に残ったのは、イスラム文化から生まれたいろいろなものに対する説明。例えばチューリップの原種。普段、日本で見るチューリップはオランダ原産のもので、チューリップの種類としてはもっと他にもたくさんあるという話。イスラム圏で布などに描かれる柄に使われているモチーフとしても良く使われるのだけれど、これが実はチューリップだった、というのに気づかなかった。オランダチューリップとは形が全然違っていて、背丈も低いらしい。そういうのを知った上でイスラム関連の装飾を見ると、また違った印象が出てくる。

こんな話がたくさんあった。知識のアップデートは脳に心地良い。異文化に触れながら、自分の感覚がアップデートされる感触、久々に味わった。やっぱりこういう異文化には時々触れていかないと、日本のものばかり触れていると、凝り固まってしまう。

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