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そうだ珈琲屋になろう

『なぜ珈琲屋を目指したのか。』

もともとは自動車整備の専門学校を卒業して、そのまま自動車関連の職につた。

数年間勤めながら常に疑問を感じていた。

「このままで良いのだろうか。」

つまらない・給料が悪い・やりがいを感じられない。

正直、週末の休みの為に生きている感じだった。

何より当時必死に料理の世界で頑張っていた彼女と話をするときに気づいたことがある。

それは彼女が仕事の話を沢山するのに対して私は昨日みたテレビの話くらいしかすることがなかったことだ。

生活の差に落胆したのを覚えている。

このままでは地獄だと転職を決意する。

とはいえまだそこに珈琲はない。

無趣味に近かった私はまず趣味探しから始めた。

そこに珈琲と出会う。

たまたま彼女が寄った大型書店の料理専門書の隣にあるコーヒー関連の本を手に取ったことだ。

「とりあえず美味しいコーヒーでもこだわってみるか。」

1冊の本とそこに記載してあったコーヒー抽出器具を一式そろえ趣味としての珈琲がスタートした。

珈琲豆を売っていればとにかく1回は買うようにしていた。

でも正直美味しいと思ったことはなかった。

香りは良いが不味い。

とはいえこれが美味しいコーヒーなんだと言い聞かせていた。

たまに美味しいコーヒーにも出会う。

違いはなんだと。

そんなときにあるお店に出会う。

自宅(実家)の近くにあった自家焙煎珈琲屋の「ベルニーニ」というお店。

入るとカウンターに蝶ネクタイのマスター。

いかにも珈琲屋のマスター。

当時は古いスタイルだなーと感じていたが妙な安心感がそこにある。

コーヒーは美味しかったんだが、特別凄さは感じない。

たがお店を出た後が衝撃だった。

口の中がスッキリしていて落ち着いたころに「もう一杯飲みたい」と感じた。

初めての感覚。

ちなみに今でも目指しているコーヒーはそこにある。

それ以来そのお店に通うようになった私はコーヒー屋の魅力を感じるようになった。

(つづく)


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