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「海辺の扉」宮本輝さん(読書感想文)(*ネタばれ注意)

前半と後半の雰囲気が違った。

前半は、ギリシャに渡った
ミツこと、満典の話。
誤って2才の息子を死に
至らしめた過去があって、
今はギリシャ人の妻、エフィーと
暮らしている。
賢くて良妻なんだけど、
体臭がキツイというのが
なかなかリアル。

マフィアからみとかあって
ハラハラどきどきの前半。

後半は、ミツが日本に
帰ってからの話。

この本でわかったのは、
私の思考はキリスト教ではなく
前世とかを認める仏教だな、
ということ。

ブッダの悪弟子ダイバダッタが、
前世はブッダを教える師であったと
いう話、おもしろい。

というか、そんなもんだと思う。

同じところをぐるぐる
回ってるんじゃなくて
善も悪もひっくるめて、
ぐる~~り、と回ってる。

障害のある子を持った女性教師が
親を不幸にするために生まれてくる
子供はいない、とな。

「再会のとき、必ずきたらん」とな。

ミツの息子も、死ぬために生まれたのでは
なく、早く生まれ変わるために
死んだのだと思える気持ちがすごい。

エフィーが生んだのは、女の子、エミ。

ミツとエフィーの子供として
再会したんだな。



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