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CRO業界情報②:バーチャル臨床試験(DCT)×CRO

皆さんこんにちは!
ヘルスケア企業(CRO)で新規事業企画の仕事をしているヒロシズです。

今回は前回記事の続きということで、CRO企業のデジタル関連ニュースについて少し解説したいと思います。
前回記事は以下からご覧ください。

はじめに

昨今の製薬業界で注目されているのが、DX化の加速です。
私が見ている限り、以下の理由などからここ数年で製薬業界のDX化は注目されていると考えております。

・COVID-19の流行によるデジタル化の推進
・ヘルスケア分野の市場成長を見込んでの、異業種からの参入
・様々な最新技術やシステムのヘルスケア分野での活用活性化
・デジタル利活用に関連する規制の緩和

ただ、DX化と言いましても、実際にDX化が入り込めるポイント(分野)は複数あると思います。
今回はバーチャル臨床試験(DCT)に絞って、CROのDX化を紹介したいと思います。

バーチャル臨床試験(DTC)のおさらい

バーチャル臨床試験は、一言で言うと「来院に依存しない臨床試験」です。
従来の臨床試験は、試験で必要なこと(同意取得、検査、診察、治験薬の処方など)はすべて病院で実施するのが当たり前でした。
一方、バーチャル臨床試験とは、被験者さんが病院に行かずとも、自宅等から試験に参加できる仕組みのことを指します。

なお、この「バーチャル臨床試験」には様々な呼び方があり、他には分散型臨床試験、来院に依存しない臨床試験(Decentralized Clinical Trial:DTC)などがあります。
今回は便宜上、バーチャル臨床試験で統一させていただきます。

バーチャル臨床試験については、以下の複数記事で紹介しているため、是非ご確認ください。

今回は、CRO企業のバーチャル臨床試験の推進に関連しそうな取り組みをいくつか紹介していきます。

シミックの取り組み(他社類似事例も併せて)

シミックのバーチャル臨床試験の取り組みとして公表されているものは、MICINとの、臨床臨床開発向けオンライン診療サービス「MiROHA」の共同開発です(※1)。
CROがIT企業と協業することでバーチャル臨床試験のサービスを開発したという模様です。

一方、このMICINとCROの提携については、CMICが発表した後にも、CACクロアとEPSが相次いで業務提携をリリースしております(※2、※3)。

日本でのバーチャル臨床試験の市場形成はこれからです。
そのため、CRO各社とIT企業が提携して、競争していき、バーチャル臨床試験を行うために必要な土台が形成されていく…そんな予感を感じさせるような各社のPRかと思います。

※1:シミックとMICIN、国内初のオンライン診療機能を搭載したバーチャル臨床試験システム「MiROHA オンライン診療」を本日より提供開始
https://www.cmicgroup.com/news/20200427

※2:イーピーエスとMICIN、バーチャル治験の推進を目的とした業務提携契約を締結
https://www.eps.co.jp/ja/other/news/2020/20200916.html

※3:CACクロアとMICIN、国内初のオンライン診療機能を搭載したバーチャル 臨床試験システム「MiROHA」を活用した臨床試験業務の受託を開始
https://www.croit.com/news/micin/

EPSの取り組み

EPSのバーチャル臨床試験の取り組みに関しては、MICINとの提携以外にも注目記事があります。
その一つに関連することが、EPSはグループ会社にITベンダーのEPテクノを持っていることです。
その中の取り組みとして例えば、EPSホールディングスと、医療・介護モバイルや地域医療ネットワーク事業に強いアルムが業務提携して、デジタルプラットフォーム構築に向けた共同プロジェクト「EPSAM」を実施すると発表しております(※4)。
このEPSAMの内容に、バーチャル臨床試験のためのシステム共同開発などが含まれておいます。

※4:EPS ホールディングス株式会社と株式会社アルム 業務提携契約を締結
https://pdf.irpocket.com/C4282/pJa6/sc9K/bt9g.pdf

IQVIAの取り組み

IQVIAの特徴として挙げられることの一つは、バーチャル臨床試験システム「Study Hub」を自社で持っていることです(※5)。
このStudy Hubを用いることで、被験者が来院しないオンラインVisitを実現するだけではなく、医療機関、訪問看護師、サテライト施設などといった、関連するステークホルダー間での情報連携にも使えると言われています。

また、IQVIAはグローバル企業で世界中の治験を受託していますが、海外ではバーチャル臨床試験の支援経験があることも、いくつかの記事では公表しております。

海外での経験とこの自社システムが、日本国内でのバーチャル臨床試験にどのように影響するか、注目です。

※5:IQVIAのバーチャル臨床試験
https://www.iqvia.com/ja-jp/locations/japan/solutions-and-services/research-and-development/virtual-trials

さいごに

CRO取り組みの紹介、いかがでしたでしょうか?

別な機会では、CROとデジタルセラピューテクス(DTx)の関係について紹介したいと思います。

また、以下のTwitterアカウントにて、定期的に以下情報を発信しています。

・ヘルスケア関連の最新Topic
・新規事業企画での経験
・財務会計情報
・その他面白いと思ったことの紹介

皆さんからのフォロー、お待ちしております!

では、また次回!

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