酒井ヒロミツ

イラストレーターやってます。 https://sakaihiro.tumblr.com/

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最近の記事

作品「大和三山と...」について

大阪 船場ビルディングにあるbook gallery &Do’s Niko さんの企画展 [ ゆるり・・・ひとつずつ ] に出展中の作品「大和三山と...」についてお話しします。 奈良県の安倍文殊院から見える大和三山。左から畝傍山(うねびやま)、天の香具山(あまのかぐやま)、耳成山(みみなしやま)。安倍文殊院は安倍晴明が生まれたとされるお寺で、晴明が天文を観測したとされる丘から西側を眺めた景色です。手前に見えるのは安倍文殊院の瓦屋根で浮見堂の三角屋根も少し見えています。奥に

    • 作品解説 「坂の途中の家」、「空き地の小屋」

      「坂の途中の家」 使用画材:紙、オイルパステル サイズ :170 × 205            「空き地の小屋」 使用画材:紙、オイルパステル サイズ :170 × 205       いずれも夏の奥吉野の光景を素材にして描きました。木、草、緑また緑のなかにポツッと朽ちかけた小屋でさえ人工物があると絵になります。 #イラスト #イラストレーション #ノスタルジー #ノスタルヂア #酒井ひろみつ #坂の途中の家 #空き地の小屋

      • 作品解説 「黄色い帽子の少年」

          夏休みの少年。子供の頃の夏は今みたいに殺人的な暑さではなくもっと優しい暑さだったような気がします。夏はだいたいランニングシャツに半ズボン、学校の黄色い帽子で走り回っていました。ちょっと高学年になるとTーシャツっていうちょっとおしゃれなものが出て着て、それを着ていました。腕や足をむき出しでしたが蚊や虫に刺されることは少なかったような気がします。 使用画材:紙、オイルパステル サイズ :178 × 221      #イラスト #イラストレーション #ノスタルジー #

        • 作品解説 「田んぼで虫取り」

           夏休みになると虫取り網を持って野原や田んぼへ虫取りにいきました。セミが近くの森で盛んに鳴いています。私の田舎では夏の初めにニイニイゼミが鳴き始めて、そしてアブラゼミ、クマゼミと鳴きだします。彼らがなく頃は夏真っ盛りです。そして夏休みも終わりになるとミンミンゼミ、ヒグラシが鳴きだします。彼らが鳴き出すと夏休みの宿題をしなければと、ちょっとだけあせりだします。  田んぼは稲が実ってきて、濃い緑からだんだんと黄緑に変わっていきます。虫取りは昼間は暑いので、なるべく涼しい木陰の

        作品「大和三山と...」について

          作品解説 「模型飛行機」

           小学生高学年から中学生くらいには良く模型飛行機を作って飛ばしました。模型飛行機と言ってもプラモデルやラジコンのことではありません。私らが小さい頃は模型飛行機といえばこれでした。  竹ひごと紙と木の棒、ゴム紐なんかが主な材料です。これがセットになって売られていました。  まず竹ひごを曲げてヒューム管(アルミの細い管)でつないだ骨組に紙を貼って翼を作ります。それを長い割り箸みたいな木の棒でできた本体に取り付けます。頭にプロペラを取り付けて、それに長いゴム紐を後ろまでつないで

          作品解説 「模型飛行機」

          作品解説 「帝塚山三丁目」

           大阪市の南部から堺市の方へ走り抜けている路面電車の阪堺電車。その停留所の『帝塚山三丁目』です。路面電車なので駅ではなく、あくまで停留所です。停留所の幅が狭いので電車が待っている人と結構すれすれに入って来ます。  この路線は古いタイプの車両も走っていて『モ161形』っていう緑のレトロな車両が好きです。この黄色いのはちょっと新しくて1973年生まれの『モ354』ていう車両です。車両の曲線デザインがレトロでいい感じです。  この辺りは名前の通り上品なところです。電車に加えてふ

          作品解説 「帝塚山三丁目」

          作品解説 「ブセナビーチ」

           沖縄のブセナビーチです。旅行に行った時にスケッチした風景に子供らを加筆しました。遠くに見えるのが高級リゾートブセナテラスです。ここに泊まった訳ではなくて、そこにあるグラスボートと海中展望塔を見たかったので立ち寄りました。  ビーチから見える景色は建物の白とオレンジが青い空と対比して鮮やかで、これぞ沖縄って感じの風景でした。子供の頃、田舎の海の砂浜でカニやら魚やらを見つけて遊んでいたことを思い出しました。 使用画材:紙、ガッシュ サイズ :267 × 382    #

          作品解説 「ブセナビーチ」

          作品解説 「猫飼いたい」

           「猫飼いたい」。捨て猫を拾って来て言いました。  誰もが子供の頃、一度は何かの生き物を見つけて来てあるいは拾って来て飼ったり飼いたいとねだったことがあると思います。  私も色々飼いましたがモルモットをペット屋で見つけて比較的安かったので買って育てたことがあります。庭に木切れで1メートル四方の小屋を作ってやりました。中には藁を敷いてそれなりに住み心地良さそうでした。ある日、モルモットを人間のシャンプーで泡ゴシゴシと洗ってタオルで拭いてやりました。そのまま小屋に入れておいた

          作品解説 「猫飼いたい」

          作品解説 「ボンネットバス」

           子供の頃、すぐに乗り物酔いしていました。バスやバスガイドさんを見ただけでもちょっと気持ち悪くなったりしていました。  修学旅行なんてもってのほかです。乗って一時間も経たないうちに青い顔をして窓を開けて外の空気を酸欠の金魚みたいにパクパクと空気を吸っていました。いつも修学旅行に来たのを後悔したものです。しかしどういうわけか二日目は体が慣れるのかどんなに揺れても平気になって旅行を楽しむことが出来ました。  小さい時、父親が三菱ミニカという軽四の小さい車を買いました。ある日、

          作品解説 「ボンネットバス」

          作品解説 「冬の帰り道」

           冬の日の帰り道、少年は大きい自転車を押しながら坂道を上がって行きます。陽は傾いて周りの森は薄暗くなって来ました。木枯らしに樹々が揺れてなんか怖いものがこっちを見ている気がします。なるべく周りを見ないようにして、でこぼこ道にタイヤを弾ませながら足早に歩いて行きます。  昔は子供用の自転車なんかかなり大きくなるまで買ってもらえなくて、大人用の自転車を #三角乗り して居ました。大人用の自転車のサドル下の三角部分に片足を突っ込んでサドルに座らずにペダルを半周分カタカタ踏んで

          作品解説 「冬の帰り道」

          作品解説 「奥吉野」

           奈良県奥吉野の山あいにある集落です。アトリエとして借りている古家から見下ろした景色です。  中央右側の赤い屋根のお宅二棟は道路拡張のため取り壊しになって今はありません。まるで旅館のような格調ある造りでした。最初ご挨拶に伺った時に、もう取り壊しと聞いて今のうちに絵に残しておかなければと思いスケッチしました。  奥にあるのは蓮如上人ゆかりの浄土真宗のお寺さんで、ここの鐘が朝の六時と夕方六時に鳴ります。夕方五時には村内放送で「夕焼け小焼け」の音楽が流れます。秋の頃、夕暮れに流

          作品解説 「奥吉野」

          作品解説「ハンミョウ釣り」

           田舎の小学校の校庭や神社の軒下など平らな地面に直径5mmくらいの小さい穴がいくつも空いていることがあります。ニワハンミョウという昆虫の幼虫の巣です。ハンミョウの成虫は体が金属光沢でオレンジやブルーのまだら模様が宝石のように輝いてとても綺麗です。幼虫は芋虫のような地味な体で先の穴で暮らしています。  子供の頃、その穴に草の茎を突っ込んでハンミョウ釣りをして遊んでいました。長い棒状の茎を穴に突っ込んで置いておくと、しばらくすると幼虫がその茎を噛んで外に放りだそうと押し上げて

          作品解説「ハンミョウ釣り」

          作品解説 「バスが来た」、「バスが行く」

          「バスが来た」(左) 使用画材:紙、オイルパステル サイズ :228 × 318      「バスが行く」(右) 使用画材:紙、オイルパステル サイズ :236 × 322       幼稚園の時、歩いて幼稚園まで通っていました。子供の足で片道40分ほどかかっていたと思います。堤防沿いに走る国道の脇を車がたてる砂埃にまみれながら雨の日も風の日も歩いて通っていました。台風の暴風雨のなかを傘をさしながら帰ったこともあります。  しかし春先や秋口の天気のいい時はすこぶる

          作品解説 「バスが来た」、「バスが行く」

          作品解説 「山上の夏」

           山上にある集落の夏。樹々は逆光で黒抜きになって、屋根瓦は光が反射して眩く輝いてコントラストがはっきりした景色です。照る陽にもめげず少年は網を持って虫取りに駆け回ります。昔は今ほど夏の暑さは厳しくなかったので平気で外遊びしていましたね。  取材地は奥吉野の山上の村。やはり杉やヒノキなどの林業が主で、農業は小さい畑で野菜を作っているくらいです。山のてっぺんにあるので見晴らしが良く、周辺の山々が一望できます。 使用画材:デジタル、顔料プリント サイズ :362 × 256

          作品解説 「山上の夏」

          作品解説「フットボール」

           1900年の初頭、イギリスのパブリックスクールの寄宿舎。その庭にたたずむのはフットボールチームの選手。サマセットモームの作品「月と6ペンス」や「人間の絆」の雰囲気を描いてみました。あくまでモーム作品の世界観を絵にしたものでストーリーの1シーンとかではありません。 使用画材:紙、ガッシュ サイズ :260 × 362  #イラスト #イラストレーション #ノスタルジー #ノスタルヂア #酒井ひろみつ #フットボール

          作品解説「フットボール」

          作品解説「科学特捜隊」

           ウルトマンを良く見ていました。宇宙怪獣が出現し真っ先に出動するのは 科学特捜隊 。それで手に負えなくなってウルトラマンがピカッ、シュワっと登場します。ウルトラマンは科学特捜隊の隊員であるハヤタ隊員が変身します。いや正確にいうとウルトラマンがハヤタ隊員の体を借りていて、何かあった時ウルトラマンに戻るのです。ちなみに通は科学特捜隊を略して”科特隊”と言います。  その科学特捜隊のシンボルマークが #流星マーク というやつで五角形の星の下に稲妻が、はかまみたいにくっついた

          作品解説「科学特捜隊」