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先代から大きく成長しすぎ! 日産 ノートepower(E13)にのってみて!

今回は、ノートepowerに乗ることができましたので、フィットやヤリスとの比較も交えて色々書いていこうと思います。
実は二駆と四駆両方に乗ることができまして。
このクルマ、個人的にはかなり好きでした。
※今回比較に出てくる車両のうち、ハイブリッドモデルがあるものは全てハイブリッド仕様との比較になっております。

内装は質感高い!

Sグレード(元ベースグレード)の内装。ステアリングはじゃっかんさみしい感じ。
Xグレードの内装。ステアリングボタンが増えます。

内装は、以前から感じていましたが未来カーを感じます。以前のデイズ、ノートやセレナなどに採用されていたステアリングデザインもカッコイイと感じていましたが、この新世代ステアリングは以前の意匠を継承しながらさらに直線的でシンプルになりました。ウレタンが逆に似合わないと感じますし、これならどの車種に採用しても似合わないことはないだろうなと感じます。
画像は一番下のSグレードの2駆ですが、4駆にするとステアリングは本革になりますし、2段階調整できるシートヒーター、ステアリングヒーターもつきますので、のちに書く乗り味のことを考えてもSグレードを中古で買うなら仮に雪が降らない地域でも4駆をおススメします!
一つ上のXグレードになるとSグレードでは硬いプラスチックだったセンターコンソールがソフトパッドになり、ドアのアームレストもソフトパッドになりますし、ステアリングリモコンも増えます。
仕様変更出Sグレードは消えたので必然的に新車で買う一番安いグレードはXグレードになりますが、できればノートは4駆をおススメしたいです。

ウインカーレバーのタッチがとてもしっとりしていました。デイズやルークスでもそうでしたし、エクストレイルもタッチは良かったので、日産はこだわっているポイントかもしれません。トヨタではヤリスやアクア、ヤリスクロスやノア、プリウスもウインカーのレバーのタッチはガチャガチャとした質感で日産の軽にも余裕で負けているので、もう少し頑張ってほしいところです。下手したら今のスズキのほうがタッチはいいかも…?普段から触れる部分なのでもっとこだわって作ってほしいところです。

余談ですが、停車中にライトをポジション位置にするとこんな表示が出てきました。今どの位置にライトのスイッチがあるのかも示してくれてとても親切ですね。
ワイパーにもワイパーモードガイダンスがついていますし、かなりの親切設計です。
親切設計といえば、オートホールドもメモリー機能付きで、シートベルトを外したり、エンジンをかけなおすようなシチュエーションでもいちいちHOLDボタンを押す必要はありません。

一つ気になるのは、給油口が右についていることです。慣れの問題ですが、基本左についていることが多いので気を付けましょう。

epowerの性能はやっぱりスゴイ!

2駆でも4駆でも共通して感じましたが、epowerの性能はやはり巷で言われている通りすごいです。
まず、加速がかなり速いです。0-100加速のタイムとしてはフィットと同タイム、ヤリスより1秒速い7秒台ですが、正直フィットより全然速いと感じます。普段の街乗り出一番速いと感じるのはヤリスですが、踏み込んでいった時の加速はノートがコンパクトカーでは一番速いと思います。もしかしたら出足の加速だけで言えば60系のプリウスより速いと感じますが、プリウスはそもそも速度感が薄いので、感覚的な部分として、ノートのほうが出足は速く感じます。
高速域の伸び感はフィットのほうがありますし、エンジンの高揚感ではステップ制御を入れたり、そもそも4気筒エンジンを積んでいることもあってフィットのほうが強い感じもあります。そもそもフィットは運転支援が標準装備で、ハンドルの支援も強いので、やはり高速巡行をたくさんする人はフィットをおススメしますが、ノートでも十分な性能はあります。
同じシリーズ式ハイブリッドのライズハイブリッドとも、そもそもの設計思想が違うといった感じで、モーターメインで加速する、つまりは電動車の加速感です。

偶然にもハンドルきって止めたらカッコよくもれました。

2駆でも走りはハイレベル!!

先代と違いガソリン車のグレードが廃止され、全グレードがepowerになったノート。出たころはガソリン車がない分値段も高いし、エンジンは先代と変わらないとなると、いいクルマっぽいけど果たして売れるのか?と思ったのを今でも覚えています。が、今となってはタイムズカーシェアではなく一般車としてもけっこうみかけます。

やはりその理由は内外装の未来感もありますが、コンパクトカーとしてはかなりハイレベルになった走りにあるのではないかと思います。

今回、2駆も4駆も乗れたので、両方の走りについてかんじたことを書いていこうと思います。なるべく長くならないように頑張ります(笑)

静粛性が高い!

まずヤリスやアクアなどのライバル車と比較して感じるのが、圧倒的な静粛性の高さです。ヤリスやアクアでは、3気筒のエンジン音や振動が結構入ってきますし、4気筒のフィットでも、振動はないですがエンジンがかかった時はグオオオオというような音が聞こえてきます。ノートでは、3気筒の1.2Lエンジンで、エンジン自体は先代から変更なしですが、音がとんでもなく静かで、エンジンがかかっていると運転していて認識できるのはコールドスタートでエンジンが暖気+充電モードに入っている時で、なおかつ入ってくるエンジン音もヤリスやアクア、フィットなどのハイブリッドカーより上質です。
ロードノイズもヤリスやアクアよりもちろん、巷で静かといわれているフィットよりも静かで、外界と完全に遮断されている感じが強いです。これはクルマをパーソナルスペースとして考える僕からすればかなりありがたいです。

ブレーキタッチがいい!

ヤリスやアクア、フィットと比べて最も優れていると感じたのはやはり止まるという行為まわりの動作です。
止まるという行為というと回りくどいですが、まずブレーキのタッチが非常にいいです。回生協調ではない普通のブレーキで、なおかつepowerでトランスミッションも持たないので、理論上ブレーキタッチが悪くなるような要素はないのですが、予想通りブレーキタッチは良いです。サクラはもちろんのこと、もしかしたらエクストレイルより止まるときのコントロール性は良いかもしれません。ハイブリッドなのにブレーキタッチが良いというのは鬼に金棒ともいえるもので、仮に予想通りだとしても想像以上に好印象となるポイントです。ただ、負圧生成で停車中に急にエンジンがかかることがあり、なれるまではビックリします。
次にライバルより圧倒的に優れていると感じたのは、ブレーキホールドです。フィットではブレーキホールドの入り方が急で、まだ車両が動いているのにホールドが介入し、カックンブレーキの挙動を見せます。コレが意外とストレスでなおかつせっかくコントロール性のいいブレーキが台無しになっています。ノートではブレーキを踏み込むとホールドが作動するようになっていますので、止まるときに介入して邪魔になることがないです。また、解除して発進するときも、スマートだと思っていたフィットよりさらに衝撃が少なく、普通にブレーキを離して発進するのと遜色ないスマートな発進ができます!

メーターにもノートちゃんが出てきます。まさかのブレーキランプ連動!

乗り心地は意外にも硬め?

乗り心地。意外と硬めの乗り心地です。特にリアからの突き上げが意外とあると感じましたが、これはハンドリング性能との引き換えと考えれば許容範囲ですし、別に目くじら立てて言うほど硬いわけではありません。この硬さは4駆にはないので、普段乗りでゆったり乗りたい方は4駆をぜひぜひおすすめします。4駆の乗り心地に関しては後にゆっくり書きます。
4駆と比べても2駆のほうがクルマがだいぶ軽く感じるので、ハンドリングに軽快感を求める人は2駆をおススメします。

2駆でもハンドリングは良好

2駆でもハンドリングはかなりいいです。ヤリスではボディで曲がっているような感覚があるというほどボディがしっかりしており、高いボディ剛性とそれによる異様なまでの四輪の接地感でかなり安定してクルマを曲げていくというようなハンドリングで、コンパクトさと相まって楽しいクルマでした。ノートはそれからすると、ボディ剛性は確かにヤリス並みとまではいかないですがかなり高いと感じますが、2駆だとリアに荷重がかからないというか、4駆対比だと若干遊んでいるような感覚があり、4駆と比べて重量が軽いことも合わさってコントロールし甲斐があるというか、ヤリスのような安定感一辺倒ではなく若干のコントロールする楽しさをもたらしてくれるようなセッティングです。のちに書きますが、荷重移動のわかりやすさは4駆のほうがあるので、2駆はどちらかというとリアの若干の遊びを考えても軽いクルマで楽しみたい人に向いているのかもしれません。ヤリスもどちらかというとハンドルの切り出しはスカスカでも重厚で安定しています。

前のトラックにうつるノートちゃんがかわいい。

4駆の走りの質感に感動!!

2駆でもおおよそ充分以上の動的質感を持ち合わせているノートですが、4駆になるとリアが130キロも重くなり、乗り味の質がまたグンっとあがります。個人的にノートの本命と感じた4駆の乗り味について詳しく見ていこうと思います。

基本性能は2駆と遜色なし!

基本的に2駆より重量が重たい4駆ですが、加速減速の基本性能については2駆と遜色ないです。加速はかなり速いですし、相変わらずの静かさと動的質感です。

乗り心地がイイ!!

2駆と比べると、4駆のほうが明確に乗り心地がイイです。2駆では若干リアからの突き上げが気になるかなというところはあったのですが、4駆はリアが100kg以上重く、もちろんそれによってアシも固められているはずなのですが、常にフロントだけではなくリアにも重さがかかっているという感じで、前後重量配分が2駆と比べてもいいんだろうなという印象です。
乗り心地の良さの理由をたどれば当然といえば当然ですが、高速領域の安定感も2駆より高まっています。ノートは運転支援が標準ではないようで、今回借りた車も3台ともプロパイロットはついていませんでした。要は全区間セルフドライブだったわけですが、高速域の乗り心地がかなり良く、コンパクトカーにありがちな高速域でフワフワしたり、橋のつなぎ目でボディまでブルブルしてしまうような感じがありません。この辺りはヤリスやフィットもそうなのですが、やはり現代車らしいボディ剛性の高さを感じさせられます。

ハンドリングはそれぞれの楽しさが!

ハンドリングは4駆には4駆なりのたのしさがあるなといった感じです。
まずアクセルを踏みました時に前から引っ張られるだけではなく後ろから押し出されるような感覚もあって楽しいです。加速時の姿勢が安定しており、リアからも駆動力を出している効果は想像以上のものがありますし、減速でもリアからも減速Gが出ているので、フィットのような減速時の姿勢変化も少ないです。
ハンドルを切った際に、前だけではなく後ろに荷重がかかっているような感覚もあり、リアがロールしていることが2駆以上にわかりやすいです。フロント基準で動いてはいますが、フロントだけではなくリアからもロールが発生していて、率直に面白いハンドリングです。
同じくハンドリングがイイと書いたヤリスですが、どちらかというとヤリスのハンドリングは、確かにいいですが機械的な感じで、操る楽しさに関してはノートのほうがあると感じました。ヤリスは四輪の接地感がべらぼうに高く、高いボディ剛性に守られて安心、安定してハンドルを切ることができました。もちろんノートが安定していない、安心感がないというわけではありませんし、ヤリスと同等とまではいかずともクルマ自体にしっかり感があります。
コレ、地味にC-HRやプリウスもそうなんですよね。トヨタのクルマ全般的にですが、固い殻に守られたままひたすらに安定しているような感じがあり、楽しさもありましたが、そのなかに、乗員を安全に目的地まで運ぶ、的な思想を感じます。

まとめ

このノートepower、予想以上にいいクルマでした。ヤリスが現代の価値観のうえで乗りやすい設計がされているとすれば、こちらは少し未来をいっているなという感じで、双方に良さがあります。でもドア音やレバー類のタッチ、静粛性などは断トツでノートがいいので、自分ならヤリスかノートならノートを選びます。そういう細かいところって、どうでもいいようで意外と大事ですよね。
また今回の試乗を経ても、フィットが世界一のクルマであるという結論はおおよそ変わりませんでした。大健闘であることは事実ですが、やはり走る、曲がる、止まるの基本性能や基礎設計にかかわる部分、乗り心地と高速安定性の両立などで、フィットの完成度は改めてスゴイと感じさせられます。実はウチにフィットを迎え入れるにあたってかなり悩んだ一台でしたが、身内びいきといわれようがフィットを選んでよかったです(オーラがそのとき出てたらまた変わったかもしれませんが…オーラもいずれ乗りたいですね。)。

今回も長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!スキやフォローぜひよろしくお願いします!!

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