[非公式]2020年度の人間中心設計認定制度・カイゼンメモ

昨年版はこちら→ https://note.com/hiro93n/n/n16fefa81995e

今年のHCD専門資格認定センターでも多くの改善が行われているのでざっくり共有していきます。センターの顔ぶれは下記の通りです。来年はアンカーを作ろう。

<おやくそく>
もちろん自分だけではなく、認定センター内で手分けして進めたことなのでアレオレではありません。なおここに記載しているのは自分の主観ですので認定センターの総意ではありませんよと言うことも付け加えておきます。

申請書で問われていることがわかりにくい問題

思い通りの回答が出てこないのは質問方法が悪いからだ、ということで、コンピタンスごとに揺れていた質問の粒感や聞き方を統一し、下記のルールで統一しました。

・目的(必要とした理由)
・範囲(対象とバリエーション)
・体制(チーム構成と本人の役割)
・プロセス(プロセス+適用できる場合は「前を受けて次にどう着地させたか」)
・工夫(どう工夫したか+適用できる場合は「期待される系をどうしたか」)
・アウトプット(出したもの、次への接続、成果)

課題定義の筋の良さと、それに対する打ち手の選択、効果までを通して確認することで、本来不要なのに無理矢理HCD手法を適用していないか、本人は満足しているが実際効果のある施策になっているのかなどを正しく見られるようにするのが狙いです。

これを定めていく中で、申請書だけでなく例えば採用面接でこれまでやってきたことを聞く上でも使えるフォーマットですよね?と言った話もでていました。分かってやっているのか、ただやってみたなのかの間には大きな違いがあると思います。

続・何かとPDFが多いな問題

説明スライドをPDFにしたなどであれば分かるのですが、実際はちょっとした表であったり規約であったり細々とした資料までPDFになっている状態でした。

そのため、Web上での検索性や閲覧性でも課題感があり、html化できるものを粛々と変換していきました。

下記のようにogpも出せる良さもあるので、今後も見つけ次第倒していきたいと思います。もちろん、こちらも今年書き換えたものです。

受験説明会の資料が長くて聞いてる側の集中力も持たないよね問題

最新の資料は下記で、過去の資料のボリュームからはページ数で7割程度になっています。

元の資料では「人間中心設計専門家の制度とは何か」という話に30ページ弱使っていました。この説明会に来る人の知りたいこととしては、制度云々よりも実際受験には何が必要でどうすればいいのか?と言うことを知りたいわけで、そのあたりはバサッと削除した上で必要な情報に絞った構成に変更しています。このあたりは、先のhtml化と連携して行えたと思います。

その他、sli.doでの質疑応答に全部答えることを行った結果、説明会の時間は予定よりも30分以上オーバーしてしまったものの、変にごまかさず、できる限り誠実に答えるという所は譲らずに行えたと思います。詳しくは下記をご覧ください。

更新書類があっさりしすぎていて何を書いてほしいのか期待値が分からないよね問題

今年度は、更新制度の書類についても手を加えています。更新手続きはこれからなので内容の最終チェックは進めていますが、これについても「何をどの程度書いてほしいのか分からない」という声が多くあったため、項目の見直しを行っています。

審査書類、更新書類ともに、「書いてほしいことが書かれていないので加点できない」という声がある中で、「それは質問の方法が悪いよね?」と言う目線に立って書類に手を入れてきました。時間切れで終わってしまった感も否めないため、来年度も更に改善は進めていく予定です。

Webインフラが謎すぎて、変化する動きをとれない状況が生まれていた問題

HCD-netも設立当時にいろいろと整備されていた方が抜けてしまっていたりする中で、Webサイトのインフラ管理が完全に迷子になっており、動線ひとつ増やすのですら事務局にNGを出される状況が続いていました。

昨年アプリケーションとしていくつかの操作権限をもらったものの、このままでは何を改善していく上でもボトルネックとなってしまうため、現在の構成を見直し新環境に移行する動きを取りました。

ざっと見てさてどうしたものか?と洗い出してみたのが下記です。今では一通り倒せており、定時バックアップもとれている状況に変わりました。

・ドメイン管理設定がどこにあるのか分からず、サブドメインひとつ発行することもできない
・サイト更新がFTP(SFTPではない)でいろいろと危ない
・利用環境都合上、DBのバックアップがとれない。何かしらの理由でデータが飛んだら終わりでいろいろと危ない
・phpやアプリケーションのバージョンアップが行われておらずいろいろと危ない
・利用しているアプリケーションのライセンス管理が謎でアップデート手続きができない
・SSLサーバー証明書の管理方法を誰も知らない
・ドキュメントが何もない

サーバー言語バージョンの最新化で依存ライブラリーとの不整合がでてしまったり、アプリケーションの最新化による破壊的変更に悩まされたりしたものの、以降は事務局に対しても「責任とれるから大丈夫」と言えるようになり、必要な環境拡張なども容易にできるようになりました。

人間中心設計専門家と言うよりただのエンジニアタスクにはなっていましたが、改善する上で気持ちだけでなく環境側をなんとかしなくてはならないというのは実際の業務でもよくあるよなと思った次第です。

その他、スペシャリストも受験書類の審査ができた方がいいよね問題であったり、人間中心設計専門家ってぶっちゃけ何の役に立つのか分からないから聞かせてくれイベントを行ったりと、去年と比べて更に手広く打ち手を出していったのかなと感じた1年でした。

なんかまだまだ「UX業界のUXが悪い」については答えられていないんだよなーと思いつつも、来年は更に改善できるようセンターのメンバーとともに頑張っていくかと思う次第です。


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