閑窓随筆 ~『桑の実のみのるこ頃に』あとがき

『桑の実のみのる頃に』は、幕末の偉人江川英龍の話をもとにしたフィクションです。

 韮山代官であった英龍ですが、この人、結構すごい人です。反射炉やお台場の建設したり、西洋砲術を導入したり、また『世直し江川大明神』と称えられるほどの領民に尽くしたとか。そのほかに絵画、俳諧もやる風流人だったみたいです。日本で初めてパンを作ったのも、この人だとか。

 こんなにすごい人なのに、あんまり知られていないのは、なぜなんでしょうね?

 ちなみに、英龍が韮山代官になる前に、斉藤弥九郎と一緒に行商人の格好で領内を歩き回ったという話があるそうで、『桑の実……』は、その話をもとに作りました。英龍や弥九郎は、くわ餅を食べたんですかね……?

 と、昔のことに思いをはせながら、次回作ですが、ただいま時代小説『首切り女とぼんくら(仮題)』を執筆中です。でも、なかなか筆が進みませんが。

 書きあがるまで、また昔書いたものを載せたいと思います。時代・歴史小説の『法隆寺燃ゆ』にするか、それとも現代物にするか……

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