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50cmの箱から脱出しようとするノミは50cmしか跳べない。


おはようございます🌅

今回は、イノベーションの起こし方に関する記事から、イノベーションのためのマインドセットについてご紹介します。

Diamond ハーバード・ビジネス・レビュー2022年1月


 こちらの記事では、理化学研究所発の技術でiPS細胞を使った臨床応用をいかに成功に導いたか、を高橋政代氏へのインタビュー形式で記事化されています。

 2006年に山中教授がマウスの皮膚細胞からiPS細胞を作り出すことに成功し、ノーベル賞を受賞したことから知られていますが、当然ながら治療への応用は誰も経験がなく、手探りというより、がん化などの副作用が懸念され、期待値は高いものの及び腰の状態でした。

 医療業界では、日本国内ではなかなか新しい治療法が人に適用されることはなく、常に欧米に先行され、技術と装置が輸入されるという状況が続いています。

 海外からは、「日本はマウスの治療は優れているね」という皮肉を言われるほどです。それは当事者としても悔しいのでしょうね。

 非常に安全性について慎重であることは、良い一面もありますが医療の発展という貢献について先陣を越されるという実情をみると必ずしもメリットが優っているとは言えないでしょう。

 高橋氏らのグループは、日本発の技術であるiPS細胞というイノベーションはなんとしても臨床応用を国内で実現したいという意志を持ち、手探りの状態からなんとか臨床研究を続け、成功裏に進捗しているそうです。
 すでに日本では眼以外にも10以上の臓器で臨床が進んでいます。

限界を取り払う


 このような高橋氏のグループの取り組みを、三宅琢先生(公益社団法人NEXT  VISION理事)がこのように例えました。

 ノミは高さ50センチの箱に入れると50センチしか跳ばなくなる。
 その箱を外して、1メートルの箱を用意しても、本当はもっと高く跳べるはずなのに、50センチしか跳ばないといいます。

 そこに1メートル跳ぶノミを一緒にすることで初めて高く飛べるようになるのです。

 人も同じ。周囲もしくは自らが設定したハードルに応じて成長するということです。

 高橋氏は非常に高いハードルを設定し、周囲の人たちも高いハードルに挑戦するようになり、全体を底上げしています。

 高いハードルを設定する個人の意志が重要であることもさることながら、それを支援する組織づくりが必要である、ということを改めて感じさせられた言葉でした。

ではまた!

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