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Chuning Candyと『ダイナミック琉球』の話

私は、女性グループ、女性のソロ歌手が好きなのですが、
“特別なお気に入り”とまでは行かないながらも、
密かに、でも、かなり気になっている女性グループが、幾つもあります。

その中の1つが、Chuning Candy(チューニング・キャンディー)。
3月に配信リリースした楽曲『ダイナミック琉球』が注目を集めているらしく、
YouTubeで公開されているCHOREO VIDEOの再生回数は、150万回を超えています。

エイサーの太鼓を叩く動きも取り入れたと思われるダンスが、キレがあって格好良い!
そして、メンバーの顔立ちとスタイルの良さに、年甲斐もなくドキドキしてしまいます(笑)

そして、披露している楽曲『ダイナミック琉球』は、
沖縄の伝統音楽エイサーと、ダンスミュージックが上手く融合していて、
沖縄には縁もゆかりも無く、沖縄の地を踏んだことすらない自分も、
曲を聞いていると、何か心に響いてくるものがあります。

■Chuning Candyに興味を持ったきっかけ

このChuning Candyは、沖縄出身の5人組女性グループで・・・
・・・と、簡単にでもグループの紹介を書こうとしたのですが、
熱心なファンとは言えない自分には、上手く書くことができないので、
公式HPのプロフィールから、一部を引用して紹介します。

http://chunican.com/profile/
2013年に沖縄のキャッツアイタレントスクール生で結成した平均年齢17歳のガールズグループ“Chuning Candy”(チューニングキャンディー)。
グループ名はキャンディーのように色々な個性を持つメンバーが、一体となって音楽を紡ぎだすことを表している。
略して“チュニキャン”。
2年連続で九州・沖縄エリア代表を勝ち取り出場した「愛踊祭2017」決勝大会で審査員特別賞を獲得し、2018年3月にシングル「Dance with me」でメジャーデビュー。
(中略)
ラジオ日本「Chuning Candy Tune Up Party!!」が毎週木曜23時からレギュラー放送中!

ちなみに、プロフィール文中では“平均年齢17歳”となっていますが、
2000年~2002年生まれのメンバーで構成されていて、
公開されているメンバーの誕生日から現年齢を考えると、
本日時点の平均年齢は18歳です。だとしても、随分大人っぽい!

そして、同じく文中にある『愛踊祭』(あいどるまつり)というのは、
各地方で活動する女性アイドルグループが、
懐かしいアニソンをカバーして、そのパフォーマンスを競うコンテストで、
2017年のWeb予選(エリア代表決定戦の前段階だったかな?)の課題曲動画が、グループの公式YouTubeチャンネルで今も公開されています。

自分がChuning Candyの存在を初めて知ったのは、
その『愛踊祭』の模様を放送していた、テレビ朝日の深夜番組『musicるTV』を見ていた時。
パフォーマンスの良さや、可愛さ・大人っぽさもさることながら、
“沖縄の女の子のグループ”ということで興味を持ち始めました。

というのも、安室奈美恵さんやMAX、SPEEDといった、沖縄アクターズスクール出身のグループ・歌手が、世代的に“どストライク”で、
もっと言えば、初めて本格的に“どハマリ”した女性グループがSPEEDだったこともあって、
“沖縄の女の子のグループ”と聞いた瞬間に、パブロフの犬の如く、条件反射的に興味を持ったと言っても良いと思います。
要は、Chuning Candyのパフォーマンス+ルックス+沖縄というアイデンティティーに、自然と引き寄せられたのかもしれません。

■『ダイナミック琉球』という楽曲

そんな、Chuning Candyによる『ダイナミック琉球』。
リリースの目的は、昨年、火災で焼失した首里城の再建支援で、
収益の一部が那覇市役所に寄付されるとのこと。
そして、公式HPによると、
この楽曲は、沖縄の人気曲をカバーしたもの、とのことなのです。
http://chunican.com/news/detail.html?id=786

その『ダイナミック琉球』のオリジナル歌唱は、イクマあきらさんという方によるもので、その公式MVがYouTubeで公開されていました。

Chuning Candyがカバーするまで『ダイナミック琉球』という曲の存在を知らなかったので、オリジナル歌唱も初めて聞いたのですが、
「ダイナミック」というタイトルに相応しい、ソウルフルな歌唱の凄さよ!
チュニキャンVer.の歌唱は、優しく心に訴えかけてくる感じがして、
イクマあきらさんのオリジナル歌唱は、心を鷲掴みにされる感じがします。

この『ダイナミック琉球』の誕生から、沖縄中に浸透するまでの経緯は、
2018年に音楽情報サイト『Real Sound』に掲載された、栗本斉さんのコラムに、分かりやすくまとめられていて、
要約すると、次のような経緯で楽曲が作られ、浸透していったようです。

https://realsound.jp/2018/04/post-180425.html
(上記ページから要約)
・作詞の平田大一さんは、沖縄の演劇やカルチャーを牽引する存在。
・作曲・歌唱のイクマあきらさんは、福岡県出身で沖縄在住。
・元々は2008年に上演された舞台のテーマ曲。
・同年の、オリオンビールのCMへの起用と、2009年にイクマあきらさんのソロアルバムに収録されたことがきっかけで、沖縄の創作エイサーの定番曲になる。
・2017年夏頃から、夏の甲子園の応援歌として仙台育英高校が使い、その模様がSNSで拡散されて話題を呼び、他校も応援歌として取り入れはじめて、応援歌の定番としても定着しつつある。

ちなみに、2017年夏の甲子園の応援スタンドで仙台育英高校の選手が『ダイナミック琉球』を歌う動画はこちら。

そして、この選手へ取材した記事が、沖縄タイムスのWebページに掲載されていて、沖縄県から仙台育英高校に進学した選手と紹介されています。
・沖縄タイムスWebページ:2018年8月20日付記事
 https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/300831
なぜ仙台育英高校の選手が?というのが不思議だったのですが、これで合点がいきました。

ところで、先程のコラムを読んで一番驚いたのは、
作曲・オリジナル歌唱のイクマあきらさんが、沖縄在住ながらも福岡県出身だということ。
音楽センスがあるから、と言ってしまえばそれまでかもしれませんが、
沖縄の音楽に子供の頃から慣れ親しんできた訳ではないはずなのに、
沖縄に身を置くだけで、沖縄の人々から広く支持を集める曲を生み出したというのは、すごい話だなと思うわけでして。

そういえば、沖縄からイメージされる曲の1つである、
THE BOOMの『島唄』も、作られた宮沢和史さんは沖縄出身ではなく、
沖縄に赴いて、現地の方から伺った話をきっかけに『島唄』が作った、と聞いたことがあります。

『ダイナミック琉球』と『島唄』とでは、作られた背景・経緯や表現している物が大きく異なりますが、
沖縄をルーツとしないミュージシャンが、沖縄の地に赴き、身を置いて、
沖縄の人たちに愛される歌、沖縄を強くイメージできる歌を生み出したという点では、共通していて、とても興味深いです。

■Chuning Candyへの思い

最後に再び、Chuning Candyの話に戻しまして・・・。

彼女達をテレビで見て興味を持った自分が、その後どうしたかというと、
気になったからには、一度は生で見てみたいと思って、
彼女たちが出演するライブイベントや、シングルのリリイベに、何回か足を運んだことがあります。

初めて生で見たのは2018年12月。
新宿スタジオアルタ跡に出来たライブスペースでの、対バンイベント。
実際にライブパフォーマンスを見てみて、何だか妙にドキドキして、
「このグループ、良いかも。」という予感が、確信に近い物に変わりました。

『ダイナミック琉球』のMVを見た感想として、
メンバーの顔立ちとスタイルの良さに年甲斐もなくドキドキする、と書きましたが、
それは、この初めて見たライブと、ライブ終わりのハイタッチ会で、ご本人達を間近で見た時の実体験でもあります(笑)

ただ、去年、渋谷のHMV & BOOKS でのリリイベを見に行った時、平日夜とはいえ、お客さんの数が少なくて、少し苦戦しているのかな?という印象を受けました。
チュ二キャンに限った話ではありませんが、本格的な物や、レベルが高い物でも、人気を集められる訳ではないのが難しいところで・・・。

その後は、“特別なお気に入り”を優先したり、仕事で時間が合わなかったりで、単独ライブには行ったことがなく、イベント類にもあまり足を運べず、現在に至り・・・。
そして、彼女達が歌う『ダイナミック琉球』が注目を集めているというニュースをネットで目にした時は、本当に嬉しかったです。

沖縄出身の彼女たちが沖縄を代表する曲をカバーする巡り合わせと、それによって自分達の存在をアピールできて浮上のチャンスを掴めた事は、本当に幸運な出来事。
もしかすると、これも『ダイナミック琉球』という楽曲が持つパワーなのかも?

熱心に応援している訳でもない人間が言うのは、おこがましいのですが、
Chuning Candyは、もっと多くの人に知られて欲しいし、ストレートに言えば、もっと売れても良いグループだと思っています。
このまま良い流れに乗っていって欲しいと、心から願っています。

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