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シノビガミシナリオ「忍んだ探偵-吹雪のベール、隠された血のルージュ-」

こんにちわ。積み書きかけシナリオが4つあるヒロです。1つ目kはクトゥルフ。2つ目マギロギ、3つ目インセイン、4つ目が一周回ってクトゥルフです。集中力ダメダメ太郎ですね。2つ目と3つ目の間の物がやっと完成したので、公開したいと思います。
↓シナリオPDF

https://drive.google.com/file/d/1Ri-6Jht4v0QhH_UhyxsGHtUawluWFm6a/view?usp=sharing
↓利用規約PDF

〈レギュレーション・ルール〉

現代編:対立・特殊型
4~5サイクル PC3~4人
階級 中忍~上忍
シーン表 「館シーン表」
〈はじめに〉
探偵ものを意識していますが、推理そのものではなく、探偵と事件に巻き込まれた(?)容疑者達のRPを楽しむシナリオです。シナリオの想定している流れは探偵役のPC1が他PCを犯人に仕立て上げる脳筋PVPルート、PC1がその場の事件だけを解くノーマルルート、PC1が過去の陰謀も暴くトゥルールートです。

〈舞台〉
雪が降りしきる時期の温泉宿が舞台です。訪れたシノビたちが心身の疲労を保養していると、そこにざわめきが聞こえてくる。何があったのか?宿の主人が離れで変死していたのだ。そういった事情を刑事が話す「犯人は宿とは真逆の位置から侵入してます。外部犯でしょう」そこにシノビの中から声をあげる者がいる。「この雪の中、外から入り、外へ逃げるのは不可能だ。自然が作り出した密室。犯人はこの中にいる!!」探偵だ。ざわめき立つ宿泊客と従業員たち。今空前絶後のミステリーが解き明かされる!!

〈背景〉
20年前とある富豪とその富豪の一人娘であるお嬢様が殺された。犯人はシノビであり、事件は表舞台では立証できないため、未解決事件となった。この事件の元はお嬢様と執事の粕戸が協力して行った狂言誘拐のはずだった。しかし不運にも悪名高き隠忍の血統のシノビ「腐乱蜘蛛」が血を求め隠れ家にいたお嬢様と父親を殺害。執事であった海瀬(かいせ)は比良坂機関の協力により容疑者名簿から外された。失意と罪悪感から退職した粕戸は佐江戸(サエド)と名を変え小さな温泉宿を切り盛りすることを己の人生の終着点とした。しかし佐江戸は知らなかった。当時の関係者たちが復讐を胸に生きていること、そして佐江戸を犯人だと思い込んでいること。彼らの犯行に巻き込まれた探偵と容疑者のシノビたち。さらに新たな血を求めてやってくる腐乱蜘蛛。この難事件に名探偵はどう立ち向かうのか!?

〈特殊ルール・特殊裁定〉
 【推理フェイズ】  クライマックス前、メインフェイズ後に入る。探偵役のPC1が推理RPを披露する。クライマックスの前に入れるのはPC1の使命の確認忘れを防ぐためである。
 「真実はいつも1つ」の本来の効果で、犯人と推理され、正解なのは腐乱蜘蛛とアリバイの成立したNPCです
 アリバイの成立したNPCを犯人と推理または犯人にするとクライマックス②になり、エネミーデータは腐乱蜘蛛になるため、「真実はいつも1つ」の効果は発動しません。
 PC1の使命が達成できるのはクライマックス②と④の勝利時
 メインフェイズ5 メインフェイズ4までに【過去の事件】の秘密がPC1にわたらなかった場合の救済措置。手番カツカツだと思うので。(採用しなくてもいい)

〈プライズ〉
「真実はいつも1つ」「証拠①」「証拠②」「証拠③」「証拠④」

〈導入〉
ここはとある温泉宿。決して大きくはないが寂れている、という印象は抱かない。ここらあたりは夏は避暑地、冬はスキー等のレジャーにより潤っており、この温泉宿も「穴場」として賑わいを見せていた。時は12月も半ばを過ぎた頃。PC2~4達はそれぞれ温泉宿を訪れる。理由は有休を使った早目の冬休みだったり、ビジネスだったりいろいろな理由があるだろう。宿に上がったPC達は従業員たちに迎えられる。その中から一人の従業員が対応に当たった。「ようこそおいでくださいました。私はこの宿の主をしている佐江戸と申します」佐江戸がPCを案内をしながらこう話す。「今日は夜7時ころから大雪らしいので夜の外出はお控えになったほうがいいかと思います、ここらの家の屋根は対策していないため、落雪の危険がありますから。」(なおPC達はこのイベントを個別に体験する)。PC達は温泉だったりゲームコーナーだったり料理だったりを楽しんだだろう。1泊以上はするためPC達はそれぞれ床に就く。そして翌日。なにやら従業員達が騒がしい。話を聞くと「詳しい話は後程話します、今は宴会場に来てもらえますか」と言われる。PC以外の宿泊客数人も宴会場に集まっている。PC達がシノビ技能で見渡すと従業員全員が集まっていた。本来この時間は仕込みだったり等でこの時間は忙しいことをあなたたちはシノビ洞察力で知っているが、何かがあったのだろう、それらの作業に従事せず集まっていたのだ。従業員を代表して女中が話し出す。「今朝物置棟の方で支配人の佐江戸が死亡していました。離れの浴槽で私が発見したんですが、検死にあたったお医者様は手首に縄で縛られたような跡があったと。また荒らされており、強盗殺人の可能性が高いため、お客様方の安否を確認するためお集まりいただきました。警察には連絡しましたのですぐに現場は閉鎖されます、また大変恐縮なのですが皆様には事情聴取の協力をお願いしたく・・・」女中が話し終わった後、広間に入ってきた刑事が話し出す。「犯人は宿とは真逆の位置にある窓から侵入してます。外部犯でしょう。死亡推定時刻もわかりました。詳しくは話せませんが雪が降ってきた後だということがわかりました。とりあえず皆様からお話を聞いた後は各自帰路についてもらうことが可能でしょう」そう刑事が話していると、宿泊客の中から声をあげる者がいる。PC4がそこにいた。PC4はこう言った。「この雪の中、外から来て、外へ逃げるのは不可能だ。自然が作り出した密室。犯人はこの中にいる!!」騒然とする従業員と宿泊客。シノビガミシナリオ「忍んだ探偵-吹雪のベール、隠された血のルージュ-」純白のカーテンに隠された悲しき真相が、今明かされる!!!

〈マスターシーン〉
真実はいつも一つの【概要】は、PC1の【使命】のハンドアウト公開時に公開
マスターシーンは温泉宿の秘密が公開されたとき、PC①に「腐乱蜘蛛」が戦闘を仕掛けます(このとき腐乱蜘蛛のハンドアウトを公開してください、エネミーデータは蟲族、生命力は20点)。戦闘が終了したら、結果に関わらず腐乱蜘蛛に「これ以上の詮索はするな」と言わせ退散させてください。また勝利した場合は好きなPCに戦果として適当なマイナスの感情を獲得させてください。

〈クライマックスフェイズ〉
4サイクルが終了すると、PC1に事件の犯人が誰かを聞きましょう。そしてクライマックスフェイズに突入させてください。
このときの推理とは、プライズ「真実はいつも1つ」の効果の変更は関係なく、PC①のRPのことです。
① 「PC1がPCの誰かを犯人と推理した場合」
探偵の見事な推理が終わった。警察は探偵の推理を拍手している。あとはシノビ探偵名物、光速捕り物劇だ!!
② 「PC1がPCの誰かをプライズの変更後の効果で犯人とした場合」
世界が書き換わっていく・・・。証拠、記憶、因果、さらにPCまでが新たな≪犯人≫を作り上げていく・・・。さあ、物語は最終、捕り物劇で終幕だ!!
③ 「PC1が【過去の事件の真相】にたどり着けずに(あえて語らずに)NPCを犯人と推理した場合」
探偵の推理が終わった瞬間、部屋の明かりが消える。その瞬間NPC達は腐乱蜘蛛に殺され(このときそれまでに腐乱蜘蛛のハンドアウトを公開する)、腐乱蜘蛛を中心とした大きな肉塊と化す。肉塊から伸びてきた複数の腕がPC達を引きずり込もうとする。大きな肉塊と化した腐乱蜘蛛(このときの腐乱蜘蛛のエネミーデータ:シノビガミ、生命力14点)とPC達との戦闘。
④ 「PC1が【過去の事件の真相】にたどり着きNPCを犯人と推理し、さらに過去の事件の真相を推理フェイズに語った場合」
真実を知り、NPC達がむせび泣きます。「なんてことだ・・・私たちはなんてことを」。そこに現れた腐乱蜘蛛は白目をむきPC①に向かって「貴様ぁぁぁぁぁ!!余計な事を!ワシがやったことをワシのせいにするなぁぁぁぁぁぁ!!!」と叫び、PC達に襲い掛かってきます(腐乱蜘蛛の減少した生命力は全快させてください)。

〈NPC〉
 佐江戸:本名を海瀬という。20年前とある豪邸で筆頭執事をしていた。その家の一人娘であるご令嬢を実の娘のように可愛がっていた。ご令嬢はお転婆ながらまっすぐ育っていたが、父親からの愛情を感じられずにいた。8歳の冬のころ海瀬に頼み狂言誘拐を実行する。父親は仕事と外聞を捨て、娘を助けようとする。父親は実は妻が夭折したことと母代わりになれないことを悔やんでいる、不器用な父親というだけであった。事態は解決し、互いに気持ちを知れた親子が帰宅する・・・ことは無かった。帰宅中に何者かに親子が殺害された。海瀬はそのことに責任を感じ、比良坂に名前を変えてもらい、ほそぼそと温泉宿を切り盛りするようになったのだ。名前を変える際、比良坂に犯人への報復を依頼し、自身もまた過去に起きた似たような事件を探し、まとめている。名前の由来はオリエント急行の殺人の被害者。
 腐乱蜘蛛:魔人と化した元隠忍の血統のシノビ。幸せそうなものを見ると見境なく壊そうとする凶暴性と自身のことを常に守ろうとする幼稚性によって人格が構成されている。禁術により理性は無いが、禁術を習得する前から理性が働いていたとは言い難い(一応禁術を修めて破門される前は自分のやらかしをかくそうとしていた)。特にバックボーンがない真性の屑。破門された当時から隠忍の血統には危険な妖魔として狙われており、40年前から隠忍の血統から打診された鞍馬と比良坂の呼びかけによってシノビ界では大物の懸賞首となっている(上級妖魔並)。だがしかしそれでも生き延びているのは渡来人で結成された反シノビ組織に援助されながらも、腐乱蜘蛛自身が無駄にしぶといからである。
 アリバイの成立したNPC:従業員の希(のぞみ)と杉茂(すぎしげ)、それぞれ1人で止まりに来ている宿泊客の須賀(すが)と邸戸(ていど)。20年前、希はご令嬢の学校の親友、杉茂は運転手見習い、須賀は家庭教師、邸戸は庭師。海瀬を誘拐に見せかけて親子を殺し、裏金を使って警察(一般人には比良坂を知らないため)を懐柔し逃げた犯人だと思い込んでいて、ついに突き止め殺しに来た。それぞれの名前の由来はシャーロックホームズの犯人の名前。
トリックは、まず杉茂が睡眠薬を盛り、隠していた靴に履き替え、買い出しに出た希と合流し、佐江戸を縛り上げる、このとき佐江戸のスマホを回収。希と別れた後。温泉に来ていた邸戸(邸戸の20:03の証言は嘘、杉茂と合流したのは20:30)に靴を渡し露天扉と物置棟のカギを渡す(杉茂・希は自分の靴跡は発見されても問題ないた)。邸戸は湯を沸かしながら部屋を荒らす(この時争った場所を紛らわせるという思惑もある)。そして絞殺し、去る。須賀は邸戸から靴、鍵を渡され、用意していたハンマーを持って物置棟へ。遺体を浴槽へ、そしてハンマーでガン!!(窓を最後に割ったのは、もし物音で他の人間が来ても、この時点でアリバイはあらかた工作できているため)。森林に移動し、そこで杉茂から従業員用の長靴を貰い、浴場へ。杉茂・はその時希に電話し、あらかじめ録音していた佐江戸の声を再生。スマホは物置棟の書斎に置き物置棟の鍵を閉め、レコーダーを須賀へ、須賀から邸戸へ。あとは宿泊客は部屋に戻り、露天風呂の扉の鍵を閉める。杉茂にはその短時間では犯行が不可というすき間時間しか生まれずに、おわり。

〈結末〉

クライマックス①の場合
探偵の勝利時
犯人は捕まった。本当に犯人かはどうかわからないが・・・。犯人は後日、裏口で釈放となるが流派の上司に呼び出され、こっぴどく怒られる。結局、体も気分も休められていない。がっくりと気分を落とし、各々エンディング。
犯人の勝利時
犯人は逃げおおせた、シノビに一般警察は追いつけない。犯人は後日、流派の上司に呼び出され、こっぴどく怒られる。結局、体も気分も休められていない。がっくりと気分を落とし、各々エンディング。
クライマックス②の場合
探偵の勝利時
犯人は捕まった。何かおかしなことを喚き散らしているが、殺人犯とはこういう物だ。犯人になったPCに対して所属している組織からなんの支援もしてくれない。犯人になったPCは、自分が犯した罪に反省もなにもしないまま裁判所に連れていかれた。検察も弁護士も裁判官も傍聴人も犯人の有罪を疑わない。だってそうだろう。犯人は特に理由もなく殺人を犯した最低の人間なのだから。
犯人の勝利時
犯人は逃げおおせた、シノビに一般警察は追いつけない。各々事件は解けたが、犯人が逃げたことに対して悔しさをかみしめエンディング。
クライマックス③の場合
PC達の勝利時
事件は容疑者死亡によって幕を閉じた。シノビの世界と関わったばかりにこの事件はすぐさま改ざんされ、捜査していた刑事たちの記憶も消されるだろう。PCたちは一つのしこりを感じながら、またシノビの世界に戻っていく・・・。
PC達の敗北時
事件は温泉宿一体が地図から削除される形で終結した。後日6大流派から、この腐乱蜘蛛を処罰するための部隊が編成される。すぐに腐乱蜘蛛は討伐されるだろう。しかし宿に来ていた客、犯人、捜査していた警察と、決して報われない犠牲が生まれてしまったことは変えられないのだ…
クライマックス④の場合
PC達の勝利時
事件は解決した。温泉宿の事件だけではない、腐乱蜘蛛という巨悪を処罰することが出来たのだ。帰路についたPC達は胸に一つの達成感を感じるだろう。余暇を楽しむ温泉とはいかなかったが、気力は全快だ。PC達は各々任務が待っているだろう・・・。
PC達の敗北時
事件は温泉宿一体が地図から削除される形で終結した。後日6大流派から、この腐乱蜘蛛を処罰するための部隊が編成される。すぐに腐乱蜘蛛は討伐されるだろう。しかし宿に来ていた客、犯人、捜査していた警察と、決して報われない犠牲が生まれてしまったことは変えられないのだ…

ハンドアウト(PC・NPC)
 PC1
【使命】
あなたは数日前からこの温泉宿に泊まっている≪探偵≫だ。世間では光速で動き、あらゆる容疑者から感情を抱かれ、出会った犯人全ての秘密をよくわからないことをしているうちに暴くことが出来ることから、「シノビ探偵」とうわさされている名探偵だ。あなたの【使命】は、クライマックスフェイズ時に、今回起きた殺人事件の≪犯人≫の生命力を0にすることだ。またプライズ『真実はいつも一つ』を所持している。

【秘密】
あなたは疲れている。真実というモノは大体悲劇に始まって悲劇で終わる。すれ違い、思い違い、勘違い、不器用、誰かを思っての嘘・・・etc、こんなドラマ飽きた呆れたいつまでこんなものが続くのか、そしてあなたから1つの罪が生まれた。あなたは、クライマックスフェイズ前までに宣言することで、所持しているプライズ「真実はいつも一つ」の効果「②クライマックスフェイズ前に、推理を行い、ハンドアウトを持つ好きなキャラクター1体を≪犯人≫と推理する、その推理が正解ならクライマックスフェイズ中あらゆる判定に+1の修正を得る。」を「②クライマックスフェイズ前に、推理を行いハンドアウトを持つ好きなキャラクター1体を≪犯人≫にする。そしてクライマックスフェイズ中≪犯人≫に対しての命中判定、回避判定、奥義破り、見切り判定に+2の修正を得る。そして装備忍法「一見」と「殺神」を習得する」に書き換える事が出来る。一流の悲劇を台無しに、悲劇がただ消費されていく世界なら、笑えるモノにした方がスッキリする。親を殺された子供からただの自業自得のヤク厨に、言葉が足りず疑ってしまった妻からただ下劣な快楽を求めるだけのナンパ野郎に、子供の登下校を見守る老人から生活保護をパチンコ競馬やらに突っ込む老害に。因果を捻じ曲げ記憶を改変し世界を書き換えることで、犯人をすげ替える。犯人は滑稽で笑える奴がいい。みんなが笑って笑って、指をさして、石を投げて、蹴って殴って突き落として、みんなそっちに行きたくなくなるそんな世界。すてき。

 PC2
【使命】
あなたは宿泊客だ。今回の事件、シノビなら普通に起せると気付いたあなたは、シノビという理由だけで容疑者になるし、シノビというだけで捕まってしまうと感じた。あなたの【使命】は、クライマックスフェイズで生命力が0にならないことだ。

【秘密】
あなたは「シノビ刑事(デカ)」だ。比良坂機関と協力関係であり、「腐乱蜘蛛」と呼ばれるシノビを探している。あなたの【本当の使命】はクライマックスフェイズ時に、「腐乱蜘蛛」の生命力を0にすることだ。

 PC3
【使命】
あなたは宿泊客だ。今回の事件、シノビなら普通に起せると気付いたあなたは、シノビという理由だけで容疑者になるし、シノビというだけで捕まってしまうと感じた。あなたの【使命】は、クライマックスフェイズで生命力が0にならないことだ。

【秘密】
あなたは日々の任務が本当につらくなってきたので、有休をとってこの温泉宿に来た。あなたは【使命】を達成できなかった時、任務失敗表を使用する。≪犯人≫となり、【使命】を達成できなかった時、2回任務失敗表を使用する。

 PC4
【使命】
あなたは宿泊客だ。今回の事件、シノビなら普通に起せると気付いたあなたは、シノビという理由だけで容疑者になるし、シノビというだけで捕まってしまうと感じた。あなたの【使命】は、クライマックスフェイズで生命力が0にならないことだ。

【秘密】
あなたは日々の任務が本当につらくなってきたので、有休をとってこの温泉宿に来た。あなたは【使命】を達成できなかった時、任務失敗表を使用する。≪犯人≫となり、【使命】を達成できなかった時、2回任務失敗表を使用する。

 佐江戸
【使命】 
被害者。死因は絞殺、発見場所は物置棟の佐江戸が普段使いしていた浴槽。発見時に手足が縛られていた。お湯の張った浴槽内に遺棄されていたため死亡推定時刻が昨日の午後20時~24時と定めることが出来ていない。22時前に従業員の希に明後日の業務についての連絡をしていることが発覚したため、実質22時から24時が犯行時刻だとわかる。強盗殺人であり、被害者がいた物置棟全体が荒らされているため、犯行はかなり時間をかけて行われたらしい。シノビならこれくらいの殺人と死体の改変、荒らすのはちょちょいのちょいではあるが。

【秘密】
この秘密を最初に入手したPCはプライズ「証拠①」を獲得する。遺体からは死亡より前に睡眠薬を摂取していたことがわかった、従業員の証言により佐江戸は不眠症を患っており、床に就く22時前に服用していたらしい。また少なくとも縛られたのは書斎であることが、中身の入っていたコーヒーカップが落ちており(このコーヒーは19:30分頃に使い切った宿帳の保管に来た杉茂がついでに煎れたノンカフェインコーヒー)、そこからできたシミから判断されており、縄の圧迫跡からその時点で生きていたことがわかった。つまり佐江戸は窓が割られた部屋からわざわざ真反対の書斎に運ばれた後縛られたか、窓が割られた音に何も対処せず、わざわざ遠い位置の書斎まで来た犯人に襲われたか・・・。警察は無理があるがとこう推理した。佐江戸は窓が割れた事自体には気付いたが気にすることなく過ごし、ある程度貴重品がある場所に目星をつけていた犯人が書斎に押し入り、佐江戸を襲った後さらに睡眠薬を服用させ、拘束し、縄の跡が残る程度に放置し、そして絞殺、わざわざ浴槽に(湧いていなければお湯を沸かし)、遺棄した。手間がかかりすぎていないだろうか、殺人を想定しない強盗中に口封じを考えた?死亡推定時刻まであやふやにする必要はあるだろうか?この秘密だけでは謎は深まるばかりだ・・・。

 物置棟の割られた窓
【使命】
宿から露天風呂の奥の従業員用の扉の先に位置する、佐江戸の自室と物置として使われていた部屋が複数ある物置棟の割られた窓。割られた窓の部屋は帳簿等の書類を保管していた部屋である。破片は部屋の中に散乱しているため、外から割ったのがわかる。まあシノビなら部屋の中から無音で、内側に飛び散るように割ることは、造作でもない。

【秘密】
この秘密を最初に入手したPCはプライズ「証拠②」を獲得する。割れた窓の破片、そのすべてが大きすぎる。破片は広く散らばっており、窓を跨いで侵入するには、普通は破片を踏んでしまう。踏まないように用心するなら時間をかけなければいけないが、強盗に来た外部犯がそのような悠長な事をするだろうか?シノビの器用さと頭脳で、破片を完全修復し、割れた瞬間をシミュレーションしてみた。すると犯人は180cm前後の男性がハンマーでたたき割ったことがわかった。この犯人像に当てはまるのは佐江戸、邸戸、もしかしたらPCのなかにもいるのかもしれない。

 物置棟の周り
【使命】
雪は昨日19時から今朝5時ほどまで降っていた。上から積もる形で、足跡は消えてしまっている。シノビなら、降り終わった後も足跡をつけずに動くことができるから、シノビなら容疑者だ。

【秘密】
この秘密を最初に入手したPCはプライズ「証拠③」を獲得する。少し先の森林からハンマーと靴が発見された。ハンマーは窓を割った証拠品であり、靴は物置棟から発見された人物不明の靴跡と一致した。身元が割れないようにここでハンマーを捨て靴をかえたのだろうか?

 アリバイの成立したNPC
【使命】
犯行時刻にシフトがあった従業員とPC以外に泊まっていたおひとり様の客。従業員の希(のぞみ;27歳)と杉茂(すぎしげ;39歳)、それぞ1人で止まりに来ている、初めてこの宿に泊まった宿泊客の須賀(すが:41歳)と邸戸(ていど:60歳)。希は19:30~20:40まで買い出しに出かけており(地元のスーパーに20:00までいたことが確認、帰宅は雪でこけた拍子に鼻緒が切れて遅れたと証言)、その後21:50に佐江戸から連絡をもらったことが、通話記録及び内容をメモするための希自身がした録音に残っている。希は帰ってきた後、厨房で仕込みであったり、従業員の休憩部屋で仮眠を取っていたりした。録画映像が保存される監視カメラに記録されている。杉茂は19:35分ごろ表から宿帳を持って出かけている姿が監視カメラで確認でき、19:42分ごろかえってきている。その後20:00に浴場に移動、雪の影響による室温の変化や露天風呂の状態を確認していたと証言する。また20:03に邸戸が湯につかりに来ており、遭遇している。その後杉茂は須賀や邸戸の背を流し、着替え室を掃除したりしていた。、22:00に浴場から出てきており、共有スペースに置いてある自販機から飲料を買い、希と21:00に合流して、その後は行動を共にしている。須賀は夕食から20:30まで部屋から出ていないのが確認されており、その後浴場に移動。22:00に浴場から出てきて、意気投合した邸戸と23:10まで自室で談笑し、その後自室から出ていない。邸戸は夕食から20:00まで部屋から出ていないのが確認されており、その後浴場に移動。湯から上がった後21:00から22:00までマッサージ機を使い、休憩をしている。その後22:03~23:10まで須賀の部屋で談笑し、その後自室で就寝。これらの行動のうち浴場以外は録画映像が保存される監視カメラに記録されている。

【秘密】
この秘密を最初に入手したPCはプライズ「証拠④」を獲得する。NPC達は本当に初対面なのだろうか?従業員はネームプレートをつけているが、須賀や邸戸が宿を訪れた時、対応に当たったの希はそれぞれの名前を聞く前に、呼んでいた。予約を取っていたとしても近しい時間に訪れたPCもいたはずだ。また杉茂は、露天風呂の従業員用の扉の鍵を持って、作業していた。

温泉宿
【使命】
3階建ての温泉宿。屋内の大浴場、露天風呂、サウナ、卓球スペース、ゲームコーナー、宴会場がある。一見普通の温泉宿だが、厨房や共有スペースには、お客様が気にならない程度に監視カメラ等の防犯設備があり、防犯意識の高さがうかがえる。シノビならそれらを無視して好き勝手動くことが出来るが。露天風呂の従業員用の扉から物置棟に行けるが、鍵がついている。

【秘密】
【全体公開】隠し部屋を発見した。従業員のロッカールーム、佐江戸のロッカーを動かしてみると、なんとそこに隠し部屋があったのだ!!

 隠し部屋
【概要】うす暗く狭い部屋。小さな本棚が一つあり、そこには数冊ファイルが置いてある
【秘密】過去の新聞や比良坂機関の報告書がファイリングされていた。内容は20年前に起きた誘拐殺人事件だ。とある金持ちの一人娘が誘拐された。父親は身代金を払い、娘の引渡場所に向かった。娘と父親は再会できたが、直後親子は殺害されてしまっている。この事件を知ったPCはシノビ人脈を使い、この事件を洗わせる。すると、この事件は海瀬という執事と被害者の娘との狂言誘拐であったが、「腐乱蜘蛛」というシノビの横やりでこのような惨状になったらしい。海瀬は保護された先の比良坂の手引きで佐江戸と名前を変えて、その後は別の場所で暮らしているらしい。


 腐乱蜘蛛
【使命】≪容疑者≫このNPCには秘密がない。元隠忍の血統の上忍であり、大物の懸賞首。破門前から素行が悪く、使命を守らず享楽的に力をふるうことで有名であり、仲間殺しが決定打となり50年前に破門されている。殺した他者の命を糧に自身を強化・不死身化する禁術と、気の向くまま破壊を求める精神性が相まって、妖魔に近しい存在となっている。腐乱蜘蛛の【使命】は、より多くの者を殺してより狂気に染まることだ。
【秘密】 なし

ハンドアウト(プライズ)

 真実はいつも一つ
【概要】 ①このプライズの所有権はPC①から移動しない。②このプライズの効果、クライマックスフェイズ前に、【推理フェイズ】を行い、ハンドアウトを持つ好きなキャラクター1体を≪犯人≫と推理する、その推理が正解ならクライマックスフェイズ中あらゆる判定に+1の修正を得る。③このプライズの秘密は無い。〖フレーバー〗真実を追い求めることにのみ生きる、探偵としてのPC①の異能。シノビの世界で起こる難事件を解くために、あらゆる力から事件を捻じ曲げられないようにすることで、人とシノビの世界から悪が悪に利用されないようにする力。

 証拠①
【概要】事件の証拠。コーヒーカップから睡眠薬が検出されている。
所持しているキャラクターの忍法のコストを-1する(0未満にはならない)。

 証拠②
【概要】事件の証拠。物置棟は土足であり、窓の破片の下から靴跡は見つかったが、破片には足跡が見つからなかった。
所持しているキャラクターは追加の生命力を1点を獲得する。このプライズの所有権が別のキャラクターに移った時、元のキャラクターの追加の生命力は削除される。

 証拠③
【概要】事件の証拠。物置棟の屋根の下から足跡を発見した。かなり残っているため、物色だとしても怪しい。また中には壁に向かってつま先を両方向けたような足跡もある、綺麗に左右を揃えて、まるでそこで脱いで揃えたような跡だ。
所持しているキャラクターは、セッション中好きなタイミングで宣言することで、好きな忍具1つを獲得することが出来る。この効果はセッション中1度のみ使用でき、この効果を使用した場合、他キャラクターがこのプライズを獲得してもこの効果を使用することが出来ない。

 証拠④
【概要】事件の証拠。邸戸が所持していたレコーダー。邸戸はルポライターであり、仕事道具として使っていたらしいが、記録は何もない。これを使えば、もしかしたら・・・
所持しているキャラクターは、セッション中好きなタイミングで宣言することで、そのキャラクターが習得可能な忍法を1つ習得することが出来る。この効果はセッション中1度のみ使用でき、この効果を使用した場合、他キャラクターがこのプライズを獲得してもこの効果を使用することが出来ない。


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