企業参謀 II部 戦略的経営計画の実際-3

①第3章 戦略的思考に基づいた企業戦略
企業戦略(企業における戦略計画)において、大前提は競争相手が存在し、その競争相手に対し相対的に有利になるような、かつ、その有利になり方が最も効率的であるような方法を模索しなくてはならない。企業戦略が競争相手との相対的力関係の変化、特に自社にとって効率よく変化させようとする計画立案であるのに対して、企業体質の改善絶対的な尺度に対して行われうる。
企業戦略と企業体質の改善とは識別したほうが良い。その最大の理由は緊急度の違いである。相手企業に勝つための戦争戦略を考える企業戦略と、内省的施策と表せる企業体質の改善とでは緊急度が異なる。企業戦略プロジェクトはハイリスクハイリターン、企業体質の改善プロジェクトはローリスクローリターンのプロジェクトとも言い換えられる。

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