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学生に教えるべき「教育の方法と技術」とは何なのか?

森信三『修身教授録』致知出版社 第17講 一道をひらく者(Ⅱ)

今の私にぴったりな言葉をいただいた。

作家の入門時に、作家法の書を読むは愚なり。そは泳げぬうちから泳法の書を読むにひとしく、いたずらに念慮を労して益なし。

P121

現在、教育方法論の授業を数回行った。
授業で扱いたい内容は、私が教師として参考になった本をもとに行っている。
しかし、最近疑問がわいている。
この本は今、対している大学2年生学生たちには難しいのではないか?否、授業もしたことがない、授業に対する問題意識や課題意識のない大学2年生たちには早すぎるのではないか?と思える内容だと感じてきたのである。私が教師として力をつけてきた際に、評価の方法や、学習の目標の決め方、授業方法等様々なところまでこだわりぬく必要を感じてきたのであった。
そのような教師の成長段階に合わせて行う必要があるのではないか、ということである。

文部科学省から、教員養成課程の学生たちに対するコアカリキュラムというものが出されている。いわゆる指導要領的なものである。

https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2017/11/27/1398442_1_3.pdf  より

これを見ると、かなり基礎的な内容であると考えられる。
具体的には次の3つの内容を行う。

https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2017/11/27/1398442_1_3.pdf  より

(1)を、これまで3回の授業を行った経験を踏まえて読みなおすと、これからの時代に求められる資質・能力を知り、主体的・対話的で深い学びの実現の必要性を知ることがあり得る。
そして、教育評価の内容であろう。
また、(2)も同様に経験を踏まえて読み直すと指導技術を身に付ける、ということなので、たった数回授業について扱ったのではどうしようもないことが分かる。つまり、毎回のように様々な指導技術の観点に基づいて模擬授業を行うような指導が必要なのだと考えられる。そして、指導案をしっかりと書くという経験を通過させる必要があるということである。イメージとしては1回書いてみて、そのために必要な学習に気づき、2回目以降の学習に生かすような構成が必要であろうと思うのである。
最後に、(3)も同様に経験を踏まえて読み直すと、民意付ける、ということなので、ICTを活用した授業を模擬授業をさせていくような授業が必要となる。
いずれも、指導技術については身に付けることが必要とされているのにもかかわらず、これは教科書をよく読むような授業ではだめなこともわかる。数回指導案を書いただけでもダメだということが分かる。難しい理論ばかりでもダメだということが分かる。
そのうえで、詳しく学びたい場合に必要な基礎資料として現在用いている教科書を活用するというような指導の工夫が私には必要だったのだと感じている。しかも情報活用能力を含めると、これは単元計画を含むレベルでの作業が必要である。

来年のシラバスを作成する際には必ず反映させたい。
教師の入門期に必要な指導というものを厳選していき、15回の授業でどうそれを実現するのか、突き詰めていきたい。

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