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教師とお酒

森信三『修身教授録』致知出版社 第20講 雑話

飲み会ではいろいろな話ができた。先輩たちとの話はとても楽しかった。
クラスの悩みを聞いてもらったり、その先輩たちの趣味や信念を聞くことができて、学ぶことも多かった。
尊敬する先輩たちはお酒の席でもかっこよかった。

人間の地金は、お酒の席でよく分かるものです。いい年をしながら、宴会を無礼講だと考え違いをして、勝手の言い放題をしているようでは、人間も一生浮かばれんですネ。

P137,138

尊敬する先輩たちは心ある指導をお酒の席でしてくださった。
学校でははっきりと言えないことを私も言い、それに対して真剣に指導をしてくださった。

私が初任者の時、5年生の担任をしていた。
クラスでは私のことを慕ってくれている子どもたちもいたが、もちろんその反対も当然いるわけである。
その子たちのことを思えば、私は6年生に持ち上がらない方がいいのではないか、と考え、そのことを年度も終わりの頃のお酒の席で先輩に相談した。
先輩は、「じゃあ、俺があの子たちを卒業式で呼名していてひらやまは別にいいと思っているんだな」と一言。
「それは嫌です!」と返すと「じゃあやれよ!それだけ好きならぼろぼろになって、失敗してもやり抜いてみろよ!」と。
その先輩のご指導で私は6年生を希望する決意を持つことができた。

お酒の席でその人のかっこ悪さもわかるが、お酒を飲んだ時にかっこいいというのはホンモノだと思う。
お酒はその人の本性が出るものだと思うからだ。

かく言う私は、どれだけそのような姿を残せただろうか。
振り返るとかっこ悪いことばかりだし、お酒での失敗は何度もあるし・・・
なんか説教じみたこともよく言っていると思う・・・
人間として未熟だということがよくわかる・・・
もっと修養しなくては、とそのたびに反省する。
酒の席でこそかっこいい人間になりたい。

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