見出し画像

「不正」(虚偽請求)について

図書館から本を借りて読みました。特に「不正」について書かれた項目は実体験と照合できることが多く、とても興味を持って読めました。

保険金支払いの業務では、多くの「不正」事例と遭遇します。
この本でも触れられていますが、「不正」として圧倒的に多いのは
「便乗請求」です。(実際に盗難にあった。ホントは財布しか盗まれていないけど、カメラと時計も盗まれたことにしておこう…みたいな)

「リュックごと盗まれました。中に入っていたものの一覧表です。」
事故状況に疑義がある場合は、実際に同等のリュックや内容物を用意して
再現します。(実際丸ごと盗まれるって「置き忘れ」のパターンが多いです。保険の場合「盗難」は担保しますが「置き忘れ」は担保しないため注意が必要です。財物が本人の管理下にあるか、など複合的な要因で判断しますが、わかりにくいと思います。)
「入りませんよ」→「詰めれば入るんです!」→「やってください」
「ホントに盗まれたのはこれこれとこれこれなんです。それは払ってくれますよね?」→「無理です」→「これぐらい払ってくれてもいいじゃないですか!あなたのお金じゃないんでしょう?」→「自分のお金じゃないからなおさら払えないんです」みたいなやり取りが続くわけです。

この本を読んで「なるほど」と思ったのは、「つかまる確率」と「不正から得られる金額」は「不正を減らす要因」にも「不正を促す要因」にもならないということです。
「やってやる」と決心する瞬間は「バレたらどうしよう」とか「いくら儲けよう」とか考えないですもんね。
ただ、やるからには「いっぱいもらおう」と考える人はいます。

「結婚指輪と婚約指輪が抜け落ちたところ泥棒に盗まれました」
「個人用として所持していたスマホ20台盗まれました」
→んなわけあるかーい(心の声)
ちなみに業務用のスマホは「個人所有の家財」ではなく「会社の什器」「商品」という分類となりこれも個人保険では不担保です。ややこしいです。

金額が大きいと目につきやすいしウソはバレる確率が高いと思うけど
そうか、「金額の多寡」と「発覚率」は不正の発生に「影響しない」
のか。  納得がいきました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?