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読書日記 「会社を元気にしたければF・E・D社員を大切にしなさい」

今日の読書記録は、法政大学大学院教授坂本光司さんの「会社を元気にしたければF ・E・D社員を大切にしなさい」です。

■F:女性 は簡単かもしれないですが、EとDは何だかわかりますか?

そうです。Eは高齢者、Dは障がい者です。

 私自身も2回の産育休を経て、ダイバーシティ&インクルージョンに興味を持つようになりました。特に「女性活躍」については最近よく聞かれますが、今は女性だけではなく、高齢者や障がい者が活躍できるような組織が求められていることを2014年のこの本で著者は明言しています。

 好不況にぶれずに好業績を持続する「景気超越型企業」はこのF・E・Dの3つのタイプの”弱者”を例外なく大切にしている会社だそうです。様々な企業実例とともに紹介されていました。大切にすると書きましたが、単にやさしくするだけ、というのではなく、これらの人材に能力を発揮してもらうために、それぞれの方法で、環境を整備し、工程を工夫し、育成しています。3つの人材に成果を発揮してもらい、働く喜び・幸せを感じてもらっている企業ばかりです。
 
ところで、
障がい者雇用に尽力する企業の業績が総じて高い理由はなんだと思いますか?

 著者によると、1つは障がい者の一心不乱に働く姿勢を見て、健常者社員が触発される、利他の心を強めるそうです。またもう1つは消費者・生活者が企業を見る目を大きく変えているから。これまでは企業の規模やステータスブランドで見てきていたが今は企業の「社会性」「やさしさ」で見られているためとあります。
これはFやEの場合も同じかと思います。

 また、さらに、このF・E・Dを大切にすることで、CS(顧客満足)ES(従業員満足)にもつながるそうです。特に商品開発の際などは女性の視点がないと生活者の心がわからないなどと言われることがありますが、高齢者や障がい者の視点も必要とされています。

 F・E・Dのカテゴリーに入らないような方で、「弱い立場」にある方ももちろんたくさんいますし、組織には多様な人材がいます。一人一人が多様な個性を生かして、能力を発揮しながら、「働く幸せ」を感じられる会社がたくさん増えると良いなと感じました。既に始めている企業の事例には勇気をもらいました。

 

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