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たけのこで思い出す

春の季節になると、実家の母から毎年たけのこが送られてくる。
たけのこはたけのこご飯にしたり、わかめと煮たり、ポン酢で炒めたりしてシンプルな料理でいただく。これらの料理はデリバリーでも頼めないし、コンビニにも売っていない味だ。長男も次男も春に産まれたので、たけのこ料理を食べると出産間近の頃を思い出す。お腹が苦しかったこと、毎日一生懸命歩いたこと、母がせっせと作ってくれるたけのこ料理を山ほど食べたこと、何かと家族と話すことが増えたこと。

先日、読書会で、「スマホ脳」を読んだ。
スマホの便利さに溺れてしまうと依存、記憶力・集中力の低下、学力の低下につながるとのこと。スマホを片時も離せない生活は集中力が鍛えづらく、大切な人と話している時でもスマホを机に置いてしまうことで、どこか気がそぞろになってしまったり、記憶に残らなくなってしまうこともあるらしい。仕事でもスラック やチャット機能で常に誰かに呼び出される状態の中でマルチタスクをこなすと、会議をしていても以前よりもその時間はそれに集中する、ということが少なくなったように感じる。便利さの代償として失うものが思ったよりも大きいこと。あらためて理解しておきたい。子供たちのスマホとの向き合いについても、止めることはできなくても、リスクも理解した上で使ってもらおうと感じた。

仕事をしながら働くというマルチタスクをこなしながら、スマホからも会社の携帯からもいつでも呼び出される生活の中で、例えば子どもや家族と向き合う時間には集中しよう、一度にたくさんのことができることはすごいけれど大切なものに集中できていない可能性もあるんだ。そんなことを、たけのこの味とともに噛み締めた。

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