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「逃亡者」ウクレレ弾き語り

1年前、LANDRというネットでのマスタリングサービスを
利用して、「完成」させたレコーディング作品だったのですが、
1年間、いろいろ勉強を重ね、
「完成」と言われ、返ってきた音源への不満も
自分のレコーディングソフトで解決出来るようになったので
youtubeにあげた映像作品も
音源を入れ直し、再upしました。

1年経っても、映像は気に入ってて、
1年経っても、再生回数が「44回」ってのも、
なんだか皮肉でニヒルな笑みが浮かびます。

まぁ、(本音を言うと)
音がそんなに気に入ってなかったので、
あまり僕自身、シェアしなかったという
こともあるかもしれないです。

今、ようやくこれで本当に「完成!」
と言えると思っています。
年が明ける前にお届け出来てよかった・・・。
11月、12月の寒い夜な雰囲気の曲です。

そして1年経っても、
多くの人に届けられてなかったこの曲を、
多くの人に聴いてもらえたら嬉しいです。

1年前に書いたnoteも(長文ですが)以下に転載します。
やっぱり想いは変わってなかったです。

僕は幸せになれないのかな・・・
と、描けたことが幸せです(笑)。

以下、2019.12.03に書いた記事です

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2014年、10月20日に
作曲と同時に記録していた動画が
2019年夏にいろいろ整理していた時に出てきた。
それ以来、ずっとこの人前で歌いにくい
地味な歌をレコーディングして
アウトプットしたいと思っていた。

2019/10/20の深夜、長崎から佐世保へ向かう途中、
真っ暗な山の道端に車を留めて、
パソコンとコンデンサマイクを立てて
本格レコーディング体勢で臨みました。

そのまま車中泊。
ある意味、とても生き生きとした時間でした。

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2014年の9/28に初めての子ども
まさおが生まれたんだ。

大分から奈良で。
奥さんの実家で里帰り出産。
僕も生まれて3ヶ月、ほとんど一緒にいた。
贅沢なんだと思う。
幸せなんだと想う。
父親が、こんなに子と寄り添えるなんて
普通の男性には経験できないものだ。

でも、しんどかった。
幸い、奥さんも、奥さんの両親も
ファンキーな方なので、
批判もプレッシャーもかけられなかったのだが・・・。

僕自身の世間体プライドというのか、
「仕事がないから一緒にいれる」ということ。
「男」って種は、つくづく
社会に向き合い、家族に背を向け
(家族を背中で守り)
生きる役割なんだなぁ。
と、感覚として想い、やられました。

とても主観ですが、
不安定な僕の心は打ちのめされた
感じでした。

そんな僕が、おむつ替えや、沐浴の役目をこなし
善い父親に自然になってゆく裏の本音を持て余し、
車で1人、近所をドライブしたときに出来た
この瞬間に出来て、
この時にしか歌っていなかった曲です。

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

何日 こうして過ごしたんだろうね
窓の外は すっかり肌寒く
ガソリンも財布も
どうやら底が見えた
僕ら 幸せになれないのかな

山の中にポツンと光るセブンイレブン
あったかいカップラーメン
「美味いなぁ」
防犯カメラじゃ捉えきれない
僕ら 似た者同士だね

もうすぐ夜が明ける
何処からも逃れ僕らはここにいる
もうすぐ夜が明ける
誰からも逃れ僕らはここにいる
もうすぐ夜が明ける
誰からも逃れ逃れて僕らはここにいる
もうすぐ夜が明ける

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

何を歌っているんだろう?
僕は、彼は、
今、どんな状況にいるんだろう?

いくつもの記憶が、原風景にあります。
それはほとんど実体験じゃないんですが
映画、漫画、、、、。
そして現実にそんな時を過ごしたであろう
今を生きる、
踏み外してしまった人たちへのオマージュ。

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ずいぶん昔に読んだ漫画「家裁の人」で、
じつは実の息子ではないことを知っていた無口な父親が
小学生の息子を、母親(実母、で息子は不倫の相手との
間の子)に内緒で連れ出して、
車中泊のあてのない旅を繰り返し、
本当に息子を愛せるのか?と心で確かめている最中、
捜索願と誘拐で起訴される。
というストーリーを思い出す。

高校生の頃レンタルビデオで見た
「キッドナップ ブルース」
主人公の若かりしタモリさんが、風来坊のおじさん。
居場所を失った少女と出会い、寄り添うつもりが
いつの間にか誘拐犯にされて追われるはめに・・・。
川崎なのかな? 港湾にたどり着いて
焚き火をしていると
どこからともなくピアノの音が。
瓦礫になぜかグランドピアノがあって
山下洋輔がピアノを弾いている。
シュールでリアルな印象だけが残っていた。

映画が先か、漫画が先か・・・
「星守る犬」。
西田敏行演じるおじさんが、
なんとなく、どんどん財産を失って、
身寄りも失い、仕事を見込んで北海道へ。
けっきょくどことも繋がれず、
車の中で餓死、凍死。
最後まで付き添った愛犬も近くで白骨で発見される。

僕の実体験は些細なもんですが、
息子が生まれた数日後に、最後に予定していたライブを
滋賀でこなし、ほぼ居眠り運転で奈良に帰った。
途中の田舎道で、ポツンと光ったコンビニが
とても印象的で、その印象が
こんな詩を書かせたんだと想う。

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明るく、幸せな詩を歌えば、
そんな人生が現れることはわかってます。

それでも、バッドエンドで闇に葬り去られる想いに
光を灯して、存在のひとつとして
ひとつの「豊かさ」として、
描き、響き合っていきたい。

だからこんな暗い詩を
息子が生まれた時に
創ったんだと想います。

「ぼくら 幸せになれないのかな?」

僕にはその只中の「もがき」が
とても愛おしいのです。

**************

よかったら2020年、6曲、
レコーディング作品が完成しました。
聴いてみてください。



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