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エレカシとスピッツ

ダイソーをぷらぷらしてたら
店内BGMからスピッツの曲が流れてきた。

あれ?
一瞬聴き間違えたかと想った。

エレカシかと想ったのです。

でもやっぱりスピッツだった。

そこからの僕の勝手な思考で
勝手に一人で感動していた僕です。

一応、先に言っておくと、
2組とも、僕の大好きなアーティストです。

ギターバンドとしての好みは
ただの個人的な好みだけど、
歌うお二人の歌唱力は
誰もが認めるところですよね。

評価の高いボーカリストは数あれど、
宮本浩次さんと、草野マサムネさん、
なぜか2人の歌声が好きだったんだけど、
「似てたんだ・・・」と、
氣付いてひとり、感動していました。

新しい曲だったのかな?
そこまでしっかりと聴き取れなかったんだけど、
予想したのは、
マサムネさん、歳とって
少し声のキーが下がったのかもしれない。

で、スピッツとエレカシ、
違うイメージで把握していたけど、
じつは本筋、同じだったってこと。

スピッツって、
マサムネさんの女性のような
安定したハイトーンボイスで
爽やかなイメージ。

エレカシって、
宮本さんのにらみと
叫ぶような掠れたハイトーンボイスで
漢、汗臭いイメージ。

20年前、ブレイクした頃のイメージのままですけど。

*************

その20年前の、僕が二十歳そこらの頃のことだけど
「悲しみの果て」でブレイクし、
ミリオンセラーのメジャーアーティストとして
あちこちで聴こえるようになってから好きになりました。

それ以前から、ロッキンオンとかでは
マニアックでありつつも、
デビュー当初から
かなり高い評価があったのは知っていて、
さかのぼるようにブレイク前のアルバムも
聴いてみたんだけど、

すいません。

僕には破天荒過ぎて、ダメでした。
「悲しみの果て」で聴いた、
メーターを振り切るようなパワーを持っていることを
感じさせながらも、
10の容量を7くらいで
丁寧に歌う懐の深さに
聴き惚れていたようです。

*************

一方スピッツは、
同じ20年くらい前、
「空も飛べるはず」のヒット直前で、
僕の耳に入る。

ま、これも
ロッキンオンの購読を
馴染めない高校生活の活力にしていた僕としては
名前、知ってたんですが、
ブルーハーツ、ブランキー、ピーズ、RCサクセションなどの
ファンだった僕としては、
「Rockな激しさが足りない」などと感じて
(高校生の戯言です。後々そんな自分の幼さに苦しめられるんで許して)
スルーしてました。

ハタチ過ぎた僕は、
なんとなく、アタリは爽やかでも、
他の当時の
カラオケで歌いやすいミリオンセラーのヒット曲とは
違う、馴染む感じがして、
氣に入って、いつもウォークマンで聴いていました。

ミスチルは好きになれないけど、
スピッツは好きだな・・・って。

そう。

ヒットしても、メジャーな華やかさ、っていうか、、、
ただただ佳いメロディーと詩を
しっかりと構築して、
ただ、その出来た秀作を丁寧に演奏している。

だから、まぁ、
聴きやすいし、
ふと、強い想いに触れる感じが好きでした。


そういや、最近スピッツどうしてるのかな?と、
探して聴いてみたのも、すでに8年くらい経つか・・・

超有名人の「時の人」を過ぎても、
地道に活動していることは、
情報を知らなくてもわかっていました。

「とげまる」や、「醒めない」を聴いて、
かつての
「スピッツ?うん、けっこう好きな部類よ」ってところから
最も尊敬するバンドのひとつになりました。

誠実だよ〜ぉ

真っ直ぐだよ〜ぉ

「キミ」と歌って
ラブソングだとばかり想っていた曲の「キミ」が、
僕自身、自分自身のこととして歌っているんだと感じた瞬間、
僕は、本当にキミを大切に想えて
立ち尽くして涙して抱きしめました。

そんなスピッツが身に染みていて、
「みなと」が

子どもが生まれて、不安で家出した夜の道で
頭に反芻されていました。

ネットカフェで起きた翌朝、
「みなと」によく似た旋律のオリジナル曲が出来た。

翌朝、公園で作曲して、
家族のいる家に帰りました。

*************

そんなエレカシとスピッツが、
同じパワーを放っていたと、
僕の感性が感じ取ったのは
とても嬉しい発見でした。

何よりまず、
二人とも、人生を通して誠実!

「夢」をスタイルや、ステイタスにしていない。

音楽へ、自身への誠実な想いが、
表現に必要な、必然な現実へ導いた。

だから、金持ちになったとか、
人気者になったからといって、
音楽を手段とせず、
音楽を目的としている人だ。
(と、僕に感じさせてくれるのです)

成功者や、有名人が、社会貢献に生きるように変化するのも、
まぁ、善い姿だと想うが、
音楽は、単に手段に過ぎなかったんだね。
音楽じゃなくても、お笑いじゃなくても、
俳優じゃなくても、
この人柄と才能ならば
何をやっても成功するだろうなぁ・・・
って人もいるよね。

今の方が誠実だな、って想える人もいます。

*************

それで、、、

スピッツをエレカシと聴き間違って想ったのは、

エレカシは「オラオラオレオレ」と、
押し押しで歌っているようなふりをして、
音に、詩に、とても忠実に丁寧に歌っている。

スピッツは安定して抑揚なく
ソツなく器用に歌っているようで、
常に音楽で届けていたい
熱い、ヘンタイな想いが滲んでいる。

この、同じバランスに氣付いた僕が
嬉しかったんだな。

僕もそうやって生きよう。
それは
どんな時点にいても出来ること。

*************

昨日、車で聴いていたyoutube。
今、流行りのyoutube大学で恥ずかしいんだけど、
ブッダの話だから興味あって。

「悩み」とは、
常に自分の内にある心の動きであると理解し、
悩みを素直に眺め、
そんな心のコックピットから生きる愛しい世界。

自分で勝手に信じた妄想の価値観。
「イイネが欲しい」とか、登録者数増やしたいとか、
良い大学が優れているとか、
モテたいとかは、
ある程度、距離あるので
そこの優劣で右往左往している人をみると滑稽。

同じように僕も、
有名無名とか、
たくさん経験しているミュージシャンとか、
たくさんお金稼いでいる(音楽で)とか、
たくさん旅をしているとか、
いろんな経験していると想える人とか、
 他の地平で生きる人から見たら、
滑稽な価値観によって、日々心
浮かれたり沈んだりして生きている。

氣のせいです。

そう、氣持ちで生きています。

そんなyoutube大学で
ブッダの本の解説を聴いた後、
僕は無性にエレカシの「悲しみの果て」を
歌いたくなって、
車で大声で歌い、
ウクレレでコードを探し、
雨宿りの橋の下で歌いました。

「悲しみの果てに何があるかなんて
俺は知らない」

「ただあなたの顔が浮かんで消えるだろう」
浮かばない仏陀の顔が浮かび、
誰の顔をもが浮かんでは消える感じがした。

「涙の後には笑いがあるはずと誰かが言ってた。
いつもの俺を笑っちまうのかな」
まぁ・・・そうだろうな。
ほら、今の俺が、いつもの俺を笑っちまってるよ。

そして、
「悲しみの果ては
素晴らしい日々を送っていこうぜ」

そう!

素晴らしい日々を、
素晴らしい日々として
送っていこうぜ!

宣言!

言を宣ることの大切さよ!

誰が言った言葉でもかまわない。
自分の喉仏を震わせて宣った言の葉は
言の端に響き、言の根へと通じる。

聴いて、感動しているだけでは足りません。
宣って初めて生まれ、知る現実もある。
あった!

素晴らしい日々を送っていこうぜ!


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