見出し画像

失踪したくて、「京都国際写真祭」へ行ってきた

日常生活をそれなりにつつがなくスムーズに、忙しくこなしているのだが、つつがなくスムーズに忙しく日常生活にひたっていると、それがもう鬱陶しくてたまらなくなってしまう瞬間というのもある。

そんなとき人は旅に出るわけで、だから史上最大の10連休となった今年ゴールデンウィークは飛行機代の高騰が史上最大にいちじるしいウィークでもあったわけだ。「ゴールデンウィークを使ってセブ島にでも語学留学に行こうかなあ」と、3月くらいに飛行機代を調べた私はすぐさま怖気づき、ちょうど4月に仕事で何度も海外に行くようなスケジュールだったのもあって、この大型連休はずっと東京にいたまま過ごし(そしてiPhoneを紛失して右往左往し)、ぼんやりできたのはよかったのだけど、後半にはやっぱり、どこかに行きたくなってしまった。iPhoneを紛失したことで、どこかこれまでと地続きの日常からは切り離されたような感じがして、それはそれでデトックスになったのだけど、やっぱりもっと、普段アドレスを置いている場所−−それは自宅だけではなく職場だったり人間関係だったり−−から、物理的に切り離されて、移動して、違う時間の流れに身をゆだねたいという願望が、むくむくとわいてきたのだ。

ここから先は

3,245字 / 25画像

¥ 500

この記事が参加している募集

イベントレポ

いつもありがとうございます。より良い浪費に使います。