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いつも変わらず「元気」な様子のあの人。

優しい微笑みと淡々とした口ぶりでたわいない話をして
少しの間開いた時間を埋め合わせる。
許す限りの時間を使って。

帰るときには必ず笑顔で、相手の体調を気にしながら気をつけて帰るように言った。
毎回会うたびに変わらない冷静と誠実。
繰り返す時間の中で少しずつ、繰り返した時間の中で見落としてきた本当のことに気がつき始めた。

人は絆ができてくるころ、ふと気がつくものである。
「元気な様子」は作られたもの。
本当は痛く苦しい状況だったにもかかわらず、一言も言わなかった。
言わなかったのは 歓迎したかったから。純粋にその時間を楽しみたいから。一緒に笑いたかったから。成長を見るのを心待ちにしていたから。大切な人が苦しむ姿を見たくないから。辛い想いをさせたくなかったから。悲しい気持ちにしたくなかったから。

少々の違和感には気付いていたけれど いつも自分のことで精一杯だった。自分のことだけで。目の前の友人の心の声を全く聞こうとしなかった。「おもいやり」とは何か。自分はそれこそこの言葉がぱっとしなかったが ようやく少しわかった気がする。せっかく知った本当の状況も 誰にも手出しはできない代物。精神的なもの。そんなとき使えるスタンプ作ろうと思った。

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