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20240827 稀代の雨男

そういえば今年の5月に自分の団体ではじめて野外劇をやるとなったときに、いちばん気がかりだったのは当日雨が降るかどうか、ということだった。

▼公演の日程は結構前から決めなければならないので、その日の天候がどうなるかはもうほとんど運によって決まる。その日程を決めるのにも「毎年だいたいこの時期は晴れていることが多いよな」という体感ももちろんあったにせよ、公演が近づくにつれて我ながらすこし神経質なほど、毎日の天気予報を眺める時間が多くなった。

▼野外劇は観るのも出演するのも一応それなりに機会があって、これまでにだいたい雨や寒い日や雷など、ひととおりの天候は経験してきている。そうしてはじめて自分が野外劇をやる段になって、自分がどちら側なのかがとても気になっていたのだった。

▼天候に関しては単なる運、というのはわかっているものの、「この演出家の公演の時は晴れる」あるいは「この劇団の公演の時は雨が降る」という傾向、というかジンクスみたいなものはある気がしている。これから先も野外劇はやりたいと思っていたから、自分の団体での初めての野外劇の公演で雨が降るのか晴れるのか、今後の行く末を占うようなきもちですこしドキドキしていた。

▼結果的に公演は三日間とも雨は降らなかった。正確には三日目でやや天候が崩れかけて念のため観客にレインコートを配ったりはしたものの、ともあれ上演中に雨は降らなかった。会場の設営の初日と撤収作業の日にそれぞれザーザー降りを食らったりはしたものの、上演の本番では天候が崩れずまあ初めてにしては上々、というような結果となってちょっとホッとした。

▼先日、現在参加している野外劇の直前にむちゃくちゃな豪雨が来て、このまま何もかも沈むんじゃねえのかと思ってヒヤヒヤしていたところ、どうやらその日の午後にとあるめちゃくちゃな稀代の雨男たる演出家の方が近くへ来ていたらしいことが分かって笑ってしまった。その人が村を去ると夜は嘘みたいに綺麗に晴れた。自分の野外劇もいつか観てもらいたいというような憧れの方ではあるものの、呼ぶと嵐がセットで付いてくるというのは考えものだな、と思った。強力な晴れ女、晴れ男をもう何枚か揃えて迎え撃たねばならない。

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野外で自由に演劇を上演できるようにするための所作台をつくりたい。」

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平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co. 第8回公演
戸山公園野外演劇祭参加作品
『若き日の詩人たちの肖像』
2024年 5月17日(金)ー19日(日)
各日18時30分開演(17時45分受付開始・開場)
※雨天決行
於:戸山公園(箱根山地区)陸軍戸山学校軍楽隊 野外演奏場跡
https://g.co/kgs/Ksc4VNJ
【公演詳細】

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