見出し画像

DSCL METHOD CARDS 「DEFINE KEYWORD -言葉定義-」 #09

画像1

画像2

Cf. 6C MODEL:DESIGN SCHOOL KOLDING, 2014

WHAT:このメソッドは何?

「DEFINE KEYWORD -言葉定義-」とは、調査で見つけたキーワードを異なる言葉に分解し、理解を深めます。言葉をひらき、分けることで、構造として理解し、本質的な意味に近づきます。

WHY:何のために?

・言葉を整理することで、理解を深めるため

HOW:どうやるの?

1:キーワード(頻繁につかう言葉、繰り返される言葉)を見つける
2:そのキーワードを説明するための、異なる言葉(意味)を考え、キーワードを分解する
3:分解した言葉をつかって、そのキーワードを文節で説明し、定義し(〇〇とは、■■の▲▲である)理解を深める

解説

プロジェクトに頻繁に出てくる「キーワード」は、プロジェクト関係者全員の共通言語とするために、認識を揃える必要があります。特に日本語は、ハイコンテクストな言語であるため、認識のズレが出やすい特徴があります。

ハイコンテキスト

そこで、 「DEFINE KEYWORD -言葉定義-」では、言葉をひらき、複数の言葉でしっかりと定めることで、その認識のズレを起きにくくします。

ここでは、「プレイフル(Playful)」という言葉を例に、どのように言葉を定めていくか考えてみましょう。

まず、「プレイフル(Playful)」の言葉の辞書的な意味を調べます。しかし、日本語辞書などで書かれている言葉を調べても、曖昧な定義が書かれており、多くは堂々巡りをしますので、僕のオススメは「英英辞典」で調べることです。下記の英英辞典は、すべて中学生英語で書かれていることで有名なので、こちらで調べると理解が進みやすいです。

play-ful
adjectivevery active, happy, and wanting to have fun.

上記のサービスで調べるとadjective=形容詞ということが分かりました。また、辞書の第一義的意味が「非常に活動的で、幸せで、楽しんでいる状態」を示すことが分かります。辞書での意味を押さえ、土台を固めたら、次は個人個人で感じている意味を探る段階に移ります。

画像3

まず、「プレイフル(Playful)」に含まれる他の言葉を一人、4つあげます。この時のポイントは、全て「大和言葉」で書くと良いでしょう。大和言葉とは、感じが連続しない「訓読み」表記の言葉のことです。もしくは、迷ったら「ひらがな」で記載することが大切です。また、4つ以上で言葉を構成することもオススメしません。こちらは、マジックナンバー4という法則に由来します。人は短期記憶では4つ以上覚えられないという特徴があります。ここのワークは、プロジェクトメンバー全員で行い、ひとりひとりが1つずつ言葉をあげて、まとめ最終的に4つまで絞ると良いでしょう。仮に最終的にひらいた言葉が「プレイフル=やわらかい+遊び心がある+楽しい+優しい」となったら、いよいよ文節で定める段階となります。

辞書的な意味とプロジェクトメンバー全員の言葉を合わせて、定義します。話し合いを通して、プレイフルとは、○○であると定められたら完成です。例えば、プレイフルとは「遊び心をもって、楽しんでいる状態」である。と定義し、もし、プロジェクトメンバー全員が同意しているならば、完成です。そして、プロジェクト中に疑義が出たら、即座にアップデートすることも大切です。

DSCL METHOD CARDSについて

DSCL METHOD CARDSは「デザインおばけ」が解説する、誰もがデザインの力を使えるようになることを目指したメソッドカードです。メソッドを読んで学ぶのではなく、絵で見て楽しんで、その意図を掴む。その見立ての役割として「デザインおばけ」が存在します。

DSCL METHOD CARDSは、何をするべきか(Doing)を1コマで描き、直感的に伝えます。「私でもできるかも」と感じ、「やってみたい」から出発する、デザインの道しるべです。

リサーチ・文章:平野友規
https://twitter.com/hiranotomoki
企画・イラスト:大竹沙織
https://twitter.com/otakesaori
制作:株式会社デスケル
https://dscl.jp/

サポートも嬉しいですが、twitterフォローでも十分嬉しいです! https://twitter.com/hiranotomoki