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フリーエージェントな働き方

最近、働き方の多様化が進んできています。テレワークだけでなく、複業ができる場合もあります。そんなこと言われてもという人も多いとおもいますが考え方を変えれば、結構楽しくやっていけます。
組織に依存した考え方から、プロフェッショナルという考え方に変えてみませんか。
組織に所属していても構わないんです。その中でプロフェッショナルとしてポジションを確保していくことが重要ではないでしょうか。

2002年に出版されたダニエル・ピンクの「フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか」は、2014年に新装版が再販されるように今に通じる考え方が整理されています。

フリーエージェント
すなわち、決められたひとりの上司の下で働くのではなく、大きな組織のくびきを離れて、複数の顧客を相手に、自分にとって望ましい条件で働く人たちである。
フリーエージェントの台頭により、アメリカ人の仕事や人生、ビジネスに関する基本原則が揺さぶられている。企業の在り方に始まって、医療保険、退職、教育制度、そして私たちの価値信条まにいたるまで、様々なものがいま変貌している。ニューエコノミーを本当に理解するためには、まずフリーエージェントを理解する必要がある。

「フリーエージェント社会の到来」第一章 組織人間の時代の終わり

2004年に出版されたトマス・W・マローンの「フューチャー・オブ・ワーク」も組織から個人への転換を主張しています。

私たちはテクノロジーのおかげで、自由や創造性、モチベーションや柔軟性といったささやかな人間的恩恵をあきらめることなく、スケールメリットや豊富な知識の共有などの巨大組織の経済的利点を個人で享受できるようになった。

フューチャー・オブ・ワーク

ここでは、「命令と管理」から「調整と育成」への組織の変革をもとめており、個人の自由、創造性、価値観を中核にした組織つくりを目指しています。

また、プロフェッショナルとして仕事をしていくには、マッキンゼーOBの波頭亮さんが2006年に出版した「プロフェッショナル原論」がよく整理されています。

「プロフェッショナル」とは、高度な知識と技術によってクライアントの依頼を適えるインディペンデントな職業だ。業態はさまざまであっても、求められるのはたゆまぬ研鑽によって培われる技量であり、最高の結果を追求するこだわりである。ますます複雑化・高度化するビジネス分野において、その仕事はさらに重要性を増している。今こそプロフェッショナルのあるべき姿のとらえなおしが必要だ。

プロフェッショナルが厳しい修練や掟と引き換えに得ることができるまず第一のものは自由である。そしてインディペンダンス性と表裏一体の関係で得ることができるのが、組織に帰属しなくても生きていかれるという安心感である。プロフェッショナルは、自分の生み出す価値の源泉が全て自分自身の中にある。

「プロフェッショナル原論」

この書の中で「プロフェッショナルの仕事は華麗である」とも書いています。ゴルゴ13のように確実に無駄なく仕事をこなしていくことが求められていて、「見事」とか「さすが」という言葉がでるような結果を出していくことが重要ではないでしょうか。

さて、2008年から既に14年も1年契約のフリーエージェント的な仕事をしてきたわけですが、メリット、デメリットはいろいろあります。

メリットは、やっぱり自由だということです。契約を継続しないといわれる可能性もあるけど、こちらからもいうことができます。まさに、フリーエージェント。
プロフェッショナルとして、常に期待を超える成果を出し続けるという目標に向けて走り続けるので、仕事にも非常にシャープに向き合えます。その結果として専門性が高まり成長することができます。

デメリットは、日本の仕組みは何でも長期雇用が前提になっているので保険、年金、有給休暇、ローン等がうまく制度にはまっていない気がします。

トータルとしては、プロフェッショナルとして割り切って、チーム内の役割を明確にすれば快適ということかと思います。
プロフェッショナルとしては、Job Discriptionやスキル管理は重要です。Linkedinに書けるような仕事の成果、表彰、資格や講演、執筆などの活動リストをきちんと管理していく必要があります。
また、スキル管理は、国内の資格やスキル標準もありますが、グローバルな視点でSFIAO'netを使うことも考えられます。このようにスキルを管理することで、環境変化があった時にもピボットもしやすくなります。
また、世界の最新動向はネットを通じて学ぶことができるのでうまく活用していくことが重要です。

従来の組織ベースの仕事をしていたほうがもちろん楽ですが、何かあった時のリスク管理も含めて考えると、フリ-エージェントという選択肢も視野に入ってくるのではないでしょうか。

そうはいってもいきなり組織を飛び出すのはリスクもあるので、社外勉強会などでじっくりと自分の専門領域を磨いて、自分の実力を評価しながら準備していくことが重要だと思います。


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