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ものごとの原理を知ることは、謎解きの快感のよう

 先日、自身の創作スキルに役立てようと、「OTORAJI」という本を手に取った。ある一節を読んだとき、私はものすごく高揚した。新たな視野が開けたように感じたのだ。

 以下に本文の一節を引用する。

 女の子が(デートの)期待に満ちた幸せなソワソワ感で満たされている時、不快なもの……たとえば道端の虫に目が行くことなんてない。本来風景描写というのは、心理描写と密接にリンクしているもの。ストーリーや主人公の心情に関係がない風景描写を入れるから「繋ぎ」について考えなくちゃならない事態に陥ってしまうんだ。

本文より一部改変して引用

 私は昔から、何か興味があることの仕組みや原理を知ることがとても好きだ。それが理由で、学校生活は苦手だったにも関わらず、大学院まで進学して研究に没頭してしまった。まさに好きという情熱が嫌悪感を乗り越えた体験だった。ちなみに、大学院まで行ったけれど、学校は苦手のままだ。

 さて、話を戻そう。この一節で私が興奮したのは、人の目に映る風景と心理が連動しているという新たな視点を手に入れられたからだ。だからこれまでの私の文章では、風景描写と心理描写のつながりがぎこちなく、自分でもしっくりこなかったのだなと腑に落ちたのだ。

 自分自身がリアルの世界で見る風景も、その時の心理によって違う。自分が普段どんなの状態の時に、どのような風景を見ているのか。改めて意識してみたい。また、その視点を持ってこれから小説や本を読んだり書いたりしてみようと思う。さらに、その幅を広げていくと、自分自身や物語の登場人物が、どんな偏見や思い込みを持っているかを言語化する、表現するといったことにも役立ちそうだと思う。

 新しい発見や理解が得られたときの感覚は、まさに謎解きの快感だ。この新たな視点を文章にどう落とし込むかは、これからの挑戦だ。まぁ焦らずに、意識しながら書き続けることにしよう。

 

 

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