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夜の逃避行にドライブほど最適なものはない 小松空港編

なんとなく手をつけるのがめんどくさいことって沢山ありますよね。
そんなことを抱えているとき、私はやらなくてもいいことばかりしたくなります。そう、「現実逃避」です。

友人と寿司を食うだけの予定だったはずが「7時半解散って早くね?」という意味の分からない理由で、ナイトドライブが決定しました。
早くありません。ガキは帰っておねんねすべきです。さもなければESか論文を書け。

行き先はまさかの「小松空港」
理由は、グーグルマップを開いて目に飛び込んできたものの中で、デカくて目立って、かつ、行ったことがなかったから。うーん、適当。

高速道路に乗りたくないのにグーグルマップの指示を鵜呑みにして無駄に北に進み、金沢市内を丸々縦断することになったりしながら、小松空港に着。


空港のカウンターって初めて見たけど、こいつはフードコートとみどりの窓口のキメラでしょうか?みどりの窓口が何個もあります。
飛行機乗ったことない同世代って何割くらいなんだろう?自分の周りには結構居るイメージなんだけど。あなたは乗ったことあります?


当然、閉め作業や掃除をしている人と恐竜博士以外いません。
小松空港では意外な「国際線」の文字や、謎に自動外貨交換機(?)に興奮したものの、1階を1往復して退散。1階しか開いてないからね!


24時間無休で僕みたいなゲェジを出迎えてくれる恐竜に感謝。ありがとう。さようなら。次は飛行機乗りに来るよ……。

さて、飛行機のない夜の小松空港のレポート読んで、あなたは満足しましたか?

私は満足していないです。微塵も。ドライバーである友人もそう思ったに違いありません。ノリでそのまま海岸と安宅の関を目指します。

ちなみに、安宅の関と歌舞伎「勧進帳」の知識は非常にフワッとです。
友人には「全国指名手配された義経が女装して関所を通過しようとする話。エロい」みたいな解説をドヤ顔でしました。間違っていたら指摘してください。

小松空港から数分で着。近い。


想像の1万倍は雰囲気があります。
参道をのぼるとき、金髪ロングのお姉さんとすれ違いました。彼女はきっと女装した義経の霊です。間違いありません。


寒気がするので5円を投げ入れ一応お参りします。
お参りで「世界平和」以外のことをお祈りしたことはないですよね?
内定祈願とかしちゃあダメですよ。それはお祈りブロンズランク帯の立ち回りです。お祈りは自分じゃ叶えられないことをお願いしましょう。
内定は自分の行動で獲得するものです。現実逃避などさっさとやめて1枚でも多くESを書きましょう。


それにしてもこの安宅の関の神社、なかなか見どころがある。
人間がなぜかエモさを感じてしまう千と千尋で見たことのある橋をくぐると、海の音が聞こえてきます。
海の音が聞こえたらやることは1つですよね?
そう、海まで走ります。ここで引き返しては元グンマ―帝国民の恥です。(さっきから押しつけがましい)


なかなかに向かい風が強く、海風のスパイシーな風味を全身で浴びることができます。海風の匂いを漂わせる男はモテると帝国では教えられているので、当然大興奮で浴びます。
汗のにおいと一緒などという意見は断じて受け入れません。

あなたは夜の海に行ったことがありますか?
夜の海の特徴ってなんだかわかりますか?
僕は見つけました。「暗い」です。


iPhoneの暗所撮影機能を使わないと何も見えない

ちょうど地元の友達に「夜の金沢の海って誘拐事件が起こるってホント!?」と聞かれたばかりです。
都会の港か海水浴場しか見たことのない海なし県民には、なかなか想像するのが難しいのでしょうが、世界中の海岸線の99.99999999999999%は真っ暗です。たぶん。
真っ暗な中、スパイシーな強風が吹き荒れ、派手な波の音がする。
こんな状況では、波に攫われようが、黒の組織に消されようが誰も気づきようがありません。変な気は起こさず速やかに帰りましょう。

ちなみに、「暗い」ということは星がよく見えます。
友人と「あれがさそり座で、あれが北斗七星で、あれが南十字星……」みたいなエモい青春漫画みたいな会話をしましたが、生き別れた同級生と再会することもなければ、星座の知識もあやふやなので頭の中はちんぷんかんぷん。何もエモくありません。


海岸を少し離れると、梯川の河口があります。
これも元海なし県民の性なのでしょうか。河口付近に架かる橋に異常なエモさを感じてしまいます。橋の上で2人並んで海に向かって愛をささやいてみたいものです。別に「海への愛」で構いません。だってそれも素敵でしょう?(男2人で海への愛を語る……しょっぱい……)

さあ、なかなかによい(遅い)時間なので帰路につきます。
私も別に車で来てたのですが、「夜の運転は楽しくないから」と運転拒否した私を車に乗せてくれた友人への感謝の気持ちが足りなかったと、今反省しています。明日には忘れていることでしょう。

「居ないか~」とあきらめた飛行機を見かけたり、謎に左折して辰口温泉を発見したりしながら、私の車のある駐車場に着。

いや~、非常にエモいドライブでしたね。
明日からは、ちゃんとESを書きましょう。では。

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