見出し画像

アイコンの意味をデザインしよう

ほとんどアイコン

「赤いりんご」を見ると、美味しそうだな、食べたいなと思う。
「人のいないベンチ」を見ると、疲れたな、座ろうかなと思う。
「三本線が入ったシューズ」を見ると、おしゃれだなと思う。
「佐藤さん」を見ると、あ、何か話そうかなと思う。

こう無意識に考えていませんか?
これは「」のものをアイコンとしてみている反応と言って良いと思います。ゴミ箱アイコン→捨てる場所だな、バツアイコン→閉じるのだなと思う、これと同じで日常生活のほとんどはアイコンのようなものということです。

アイコンの意味付け

アイコンの意味付けを大きく3つに分けてみました。

A.個人によって意味付けされたもの
B.コミュニティによって意味付けされたもの
C.人間の特性によって意味付けされたもの

Aは「佐藤さん」がそれにあたります。佐藤さんを見かけるたびに、じろじろと本質を見てとっているのではなく、私にとって「佐藤さん」アイコンの意味が話が興味深い人なので、私は佐藤さんを見かけると話すのです。

Bは「三本線が入ったシューズ」がそれにあたります。そのコミュニティで価値があるものと意味付けられているから、私はおしゃれと感じるのです。

Cは「赤いりんご」「人のいないベンチ」がそれにあたります。人間の特性が反応を起こしていると考えられます。世界の反対側で育った人でも同様の反応をすると考えられるからです。

*A, B, Cはきっかり分けられるものではなく、全ての要素が混ざり合っていると考えた方が正しいです。たとえば「佐藤さん」はコミュニティ自体に話が興味深い人と意味づけられていることもありますし、人間の特性として何かを持っているのかもしれません。

アイコンの意味をデザインしよう

この考え方をどう活かせるでしょうか。
りんごの作り手であるというシナリオで考えてみます。

その地域では「緑のりんご」が一般的なりんごとして生産され、人気はありません。「赤いりんご」が甘くて美味しいと多くのコミュニティに求められているからです。
であれば、自分達の作るそれを多くのコミュニティが求める「赤いりんご」に似せれば良いと考えてしまいがちです。

ここで立ち止まってほしいのです。
「赤いりんご」も「緑のりんご」もアイコンに過ぎず、コミュニティによって意味付けされていると考えられば、その意味自体をデザインすることはできないかという視点を持つことができます。

「緑のりんご」のアイコンの意味を"酸っぱくて美味しくない"から"酸っぱくてひと齧りでリフレッシュができる"にデザインするといったことが考えられます。
そのための手段は様々なことが考えられますが、その発想に至れるかが肝です。

ほとんどのアイコンの意味をデザインしよう

このような考えは、何にでも応用が効きそうですよね。

手作りの料理で誰かをもてなすとき。
その人は「手作りの料理」アイコンにどのような意味付けをしているのでしょうか。

自分だって、アイコンです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?