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個人的な家族の話

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育った家族と新しい家族について、これからの家族について。
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記事一覧

わたしの大事な姉と「うみ」のこと

 海といえば、思い出すことがある。  わたしがまだ幼かったころ、母が聞かせてくれた話だ。

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母のロングコート

 正月、実家を訪れていた。うちの実家はその造りや立地のせいか、全体がひどく冷える。宮崎は…

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「お子」

 「お子」という表現を使いはじめたのは確か、私の小さな人が3歳の頃からだ。この表現は私の…

いま抱えている苦しい思いなどすべて糧にして未来へ

みなさんにとって2020年はどんな年でしたでしょうか。 私はしんどかったです。子どものこと、…

子どもを児童養護施設に預けて感じていること

はじめまして私は宮崎県延岡市に住む30代の一市民です。 現在、一人で生活しています。数年前…

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さなぎの親子はいつか蝶へと羽化できるのか(母から児童養護施設で暮らす子への手紙)

2020年の上半期は激動だった。 お子へ。 私たちは離れて暮らすようになったね。 お子とあそ…

書くことで仕事を得ると腹を決めた。

底を見た。 もうすぐお子を施設に預けて半年になる。 新型コロナウイルス感染症の影響で、この半年間でお子と会ったのは6月と7月の2回。電話も7月の面会後に2回。 私と暮らしていた頃のお子の姿と面会時のお子の姿との落差が、ボディブローのように効いている。 初回は、3~4ヶ月ぶりに会って「まあこんなものか」と思っていた。でも、明らかに元気のない、少し面喰ったようなもじもじしたお子の姿が、じんわりと確実に、お子の心の傷を私に突きつけた。 じゃあ迎えに行けるのか。 そうじゃない

面会制限でつらい思いをされている方へ(お子と面会した日の記録)

各地で新型コロナウイルス感染症の流行が拡大している。それに伴い、宮崎県でも各種施設では再…

離れて暮らす子どもと面会してきました。

6月12日、お子と会いに行ってきた。 乳幼児は児童養護施設に入所して最低でも1ヶ月は保護者と…

”読書会”という場を通して”多様性”を大事にしていく方法を探っている(のべおか読…

0.のべおか読書会とははじめまして。 私は地元・宮崎県の北部にある延岡市で「のべおか読書…

祈り

父と喧嘩した。かつて子どもだった私がどんな風に傷つき、どんな風に自分の根底に本来あるはず…

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子育てって三世代の往復書簡だね。

起き抜けのぼーっとした頭でぼんやりするのが好きだ。なぜかどことなく寂しくて、子どもの頃に…

日記(3歳児が大好きなことを人前で発表した話)

私のお子はいま3才。好きなこと(もの)は外遊び、パズル、ブロック、ジブリ、ディズニー、そ…

インナーチャイルドと格闘し続けていた私が虹を見た話

雨が上がり暖かい朝。太陽が昇って明るくなった。晴れの日はうれしい。曇りには曇りの、雨には雨の、それぞれの良さがあるが、晴れの日は気分も明るく喜びが湧き上がってくる。 お子を保育所に送り、車で橋を渡っていて、ふと山の方を見ると、虹が。山の頂から太い虹が立ち上がっている。感動とともに(お子といっしょに見たかった。お子に見せてあげたかった。)と思う。 ビルだらけの川中を抜けて再び橋へと差しかかる。赤、黄、青、緑の美しい配色。鮮やかなのに透明感があり、まさに自然の妙。昨年の秋に子