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お取り寄せ

当店がコロナの影響を受け、お取り寄せ(EC通販事業)を始めてから、約1年が経とうとしている。飲食店の業務と違い、直接お客様と接する機会が無いまま、全てインターネット上で処理されることに当初はとても戸惑いを感じた。しかしやっていくうちに、ご注文された方はどんな方なんだろう?なぜ何万店もあるショップの中から当店を選んでくれたんだろう?お住まいの地域はどのような場所なのか?など、お客様にはとっては全く余計なお世話だが、こんなことを想像するようになっていった。

例えば東北地方にお住いの方が、東京にいらっしゃる方にご注文を発送するご依頼品がある。このような時は、母親が東京にいる息子さんに贈る為のものなのかな?とか、逆に東京にいるお孫さんが田舎のおじいちゃんおばあちゃんに贈るものなのかな?など。ここに人間ドラマが繰り広げられていることを勝手に想像し、人の愛というものに勝手に感動している。

お客様の顔を見ず、会話もすることもなく全て処理されるこのお取り寄せ(EC通販)だが、たまに「届いた商品に気持ちが入っていた」とか、「すごく丁寧な梱包で、気持ちが伝わってきた」など、とてつもなく嬉しいお褒めのコメントをいただくこともある。商売の形態が違うけど、これが接客業のやりがいなんだと私はつくづく思っている。また、リピーターになってくれた時も感動が大きい。「またこの方、頼んでくれた!!嬉しい~♬」と小躍りしてしまう。

顔の見えない接客業、このお取り寄せをコロナが終息してからも引き続きやっていこうと思う。全国にいらっしゃる、まだお会いしたことのない方々にわたしの焼く「魂」の焼き鳥を食べてもらうために。

店主 黒田の笑顔画像


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