必ず(○○歳)が入ります

年功序列という考え方が、(見かけ上)廃止されて長いですが、
「だったらイチイチ歳を気にするのはどうなの?」
という今日この頃です。

マジメで、啓蒙的で、(テレビ局が)あなたたのために作ってます的な、
「ガイアの夜明け」
「カンブリア宮殿」
「プロフェッショナル仕事の流儀」
「あなたの人生を変えたもの」
などなど。
というか、これなんてほんの一部で、まだまだたくさんコレ系のテレビ番組はあるでしょうが。

なぜ、
「○○○○さん(XX歳)」
と、年齢がお決まりのように入るのでしょうか。

アメリカではRESUME(職務経歴書)に年齢を入れることもなく、年齢で差別をしたら(就職のチャンスを与えなかったりすると)裁判を起こされます。
それに比べて日本の後進性は、いまだに、
「マサル君はおニイちゃんなんだから、我慢しましょうね」
的な価値観がまかり通っています。

あるドキュメンタリー番組で、所属事務所をクビになってもがいている52歳の芸人の密着取材がありました。
まあ多分、作っている側も観ている側も年齢が入っていると安心するのでしょう。

「52歳にもなって、いい加減目を醒ましたら?」
「私は同年代だけど、あんな売れないクズ芸人(番組中の表現です)じゃなくてよかった」
「うちの息子にはまともな(何がまともか…)人生を歩ませよう」
とかいう思いが、ガッポリ建設を通して全国に行き渡ったのでしょう。

名前というのは、ある程度社会性があるもので、個人情報ではありながら、本人の同意があれば公開するのも、まあ問題ないかと思いますが、あの番組たちは年齢を公開された方々にすべて了解を取っているのでしょうか?

それにしてはあまりにも、至る所で年齢がオープンになっているように思いますが。

私が思うのは、テレビに映っている人の年齢で、安心したり怒ったり、羨んだり他人事には思えなかったり、という視聴者の心理に問題があるのでは、と。

それこそが、まだまだ残る「意識の中の年功序列」を生んでいるではないかと。


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