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正解がない世の中を生き抜く、柔軟な発想をもたらす「ラテラルシンキング」

さて、あなたの周りには、「この人頭が柔らかいなぁ」とか、「柔軟は発想の持ち主だなぁ」と思う人はいないだろうか。

僕は仕事柄、いろんな経営者やマネージャークラスの方とお話しすることが多いけど、柔軟な発想がよくできるなぁと驚くことが多々ある。


「なぜだろう」と悶々としていたところに、出会ったのが、「ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門」である。

ラテラルシンキングとは、日本語でいうところの「水平思考」。ロジカルシンキングの方が馴染みあるかと思うが、こちらは「垂直思考」とも呼ばれる。


ロジカルシンキングは、物事を順番に積み上げながら、筋道を立てて正解を導く考え方。


一方で、ラテラルシンキングは、解決策を導くための順番や過程はあまり問題にならず、筋道を立てる必要もない。

水平方向に視点を広げるという意味で、水平思考と呼ばれる。


本著によると、ラテラルシンキングは次のようなことを達成する考え方だと書かれている。

常識にとらわれず、自由な発想を可能にする
最短ルートで問題を解決する
お金や時間をかけずに目的を達成する

一般的には「ズルい」「セコい」とか言われがちな発想法ですね。

「なんで早く気付かなかったんだろう…」「そんなことなら私にでもできたのに!!」「自分もやればよかった」と思うような他人の発想ってありますよね。

そういう発想をラテラルシンキングという思考法を使って、自分のものにでいるかもしれません。


さて、では、ラテラルシンキングが発揮される例題を見てみましょう。

「ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門」からです。

喧嘩にならないように、3人の子供に13個のオレンジを公平に分け与えるにはどうすればいいでしょうか?

ぜひ、1分ぐらい考えてみてください。




ラテラルシンキングで発想すると、例えば、こんな発想も湧いてきます。

①4個ずつ分けて余った1個を3等分する
②秤を使って同じ重量ずつ分配する
③ジュースにして分ける
④オレンジの種を植える

②はそもそも、一つ一つのオレンジが同じ重量ではないのでは?という発想からですね。

③は、形を変えてみるという発想

④は、分け与える時期を今ではなく未来に変えた発想


学校の算数では、③④はおそらく不正解になると思います。学校で習うのはロジカルシンキングだからですね。


でも現実問題、③④のような発想は間違いではありません。唯一無二の正解がない世界だからこそ、こういったラテラルシンキングが大切になってきます。


これとはちょっと違った例でいくと、禅宗のお師匠さんと弟子の話で、こんな話があります。

この質問にお前が「はい」と答えたら、棒でぶつ。「いいえ」と答えても棒でぶつ。何も答えなかったとしても棒でぶつ。さてどうするか。

八方塞がりなこの状況をどうするか?この対処法で、どれぐらい修行しているのかを確認するとか。


修行をしっかり積んだ弟子は、「お師匠さんの棒を取り上げる」というような発想をするみたいです。なるほどなぁという感じです。


一休さんの話とちょっと似てますよね。

「このはし、渡るべからず。」→「真ん中(端ではない)を渡ればいいのか〜」とか、

屏風の中の虎を捕らえて見せろ!と言われた一休が「まずは虎を出してもらっていいですか?」と言った話など。


頭が柔軟な人の特徴な気がします。こう言った柔軟な発想を実現するのは、ラテラルシンキングですね。


ラテラルシンキングについてもっと深く知りたいという方は、こちらの記事が参考になると思います。発想法についても触れています。


さらに深く知りたい場合は、ぜひ「ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門」を読んでみてください。

正解がない世の中を生き抜かねばならない世代こそ、こういったラテラルシンキングを身につけていきましょう!


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