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2-12 納得せなしゃあないから、納得してるだけやで

チェ 学会は成長期において、政治に及ぼす影響を拡大していく勢力でした。今や選挙においても、自民党と持ちつ持たれつの関係。自民党も学会票をあてにしていますが、公明党も自民党の組織力に頼っています。この状態で公明党が政権の中で議席を維持していくためには、「党の理念に反するから」と自民党の政策に異を唱えるのは難しいです。どんな法案にも選挙協力と引き換えに内閣に席を置き、女性と子供のための政策を細々と通していくしかありません。

博士 確かに公明党は、与党の政策の意味を積極的に説明しない政党です。自民党のブレーキ役、政権のキャスティングボーダーを標榜するわりに、ホームページや政策チラシなどを見ても、「与党がなぜこの法案を通したのか」などの説明を目にすることがありません。

チェ 手厳しいご指摘です。それは公明党の議員自身が認めるところでもあります。学会員の間でも、安倍政治の問題点などについては、批判的な声が上がっています。
学会員が疑問や心苦しい思いを乗り越えて公明支援の戦いができるのは、議員本人(、、)の人柄や実績を推すという姿勢を取っているからです。
「与党には私も疑問を持っているの。でも、公明党がいなかったら、もっと政治は暴走する。今回お願いする○○さんは、公明党の中でも本当に高潔で知られる人だし、公約を実現するだけの力もあるわ。どうか私と○○さんを信じて、お願いします」
 こんな涙ぐましい支援のお願いをしているが、公明党から、学会員が投票依頼した友人へのフォローをする材料は、ほとんど提供されません。連立していても(当然ながら)自民党と公明党は違う政党であるとの姿勢を貫いていますが、それで納得できるのは学会員だけ。それも論理的な納得ではなく、なんとなく心情的に「納得するしかない」「公明党がやることだから正しいのだろう」との、諦めにも似た曖昧な納得です。結果、学会員は公明党と議員は別と話して友人に支援を頼むことになります。

博士 そのやり方は、公明党の中国共産党との付き合い方にも通ずるところがありますね。学会員でも、中国の横暴に憤っている人が多くいると聞きます。そのあたりは、どのようにお考えですか。

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