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僕を、創価学会に入れてください!

[やれば、変わる。変われば、わかる⑨]
※この連載は、無料アプリ「題目PRO」内にて無料連載しているため、noteでも無料記事としています。

<前回までのあらすじ>
テッチャンは3時間で5000円もらえる仕事にありついた!

〈本編〉
ありがたいことにYさんはテッチャンに「職人として一人前になれるまで、なんらかの仕事を回すようにしてあげる」と言ってくださり、昼の現場も回してくれるようになりました。

そこでテッチャンは、ペンキ職人の親方Kさんを紹介してもらえることになります。テッチャンが、ずっとやりたがっていたペンキの仕事ができるかもしれません。
Yさんの現場が休みの日、テッチャンはK親方の現場に呼んでもらいました。自分の技術が通用するのか、緊張しながら懸命に一日働きました。

勤行指導再開6日目
テッチャンは来るなり、「聞いてください」と興奮状態で話し出します。
「今日、ペンキの現場に行ってきたんですが、自分としては職人の皆さんとの力の差を思い知らされました」
その割には、テッチャンが元気です。
「でも、親方からは『これくらい(ペンキを)塗れるんやったら、これからも来てほしい』って言うてもらえたんです! しかも、『Yさんに不義理しないよう、Yさんの仕事がない日は連絡くれれば、現場に入れるようにする』って言うてくださって!」
ついに、というか、早くもというか、テッチャンは安定した仕事を獲得しました。
「やったな、テッチャン。じゃあ勤行しよう」

勤行、唱題を終えて、テッチャンに切り出しました。
「テッチャン。つい一週間前まで嫁さんに『学会に入ったら1万円でも入ってくるん!?』て責められて身を縮めてた人間が、もう仕事に困らんようになったな。1万円どころじゃないな」
「ハイ。ほんま、お陰様で・・・・・・。ありがとうございます」
「そう思うんやったら、テッチャン。礼を言う人は俺じゃないで。俺に引き合わせてくれて、この仏間も貸してくれて、どんなにテッチャンが不義理しても見捨てへんかった人がおるよな」
「はい。オバチャンです」
「けじめ、つけようか」
「はい」
婦人はいつも隣の部屋で、私とテッチャンのやりとりをじっと聞いてくれていました。余計な口は挟まず、テッチャンが来ればこころよく迎え、勤行指導中は胸中唱題を送り、テッチャンが帰るときには笑顔で見送る。
そうやって見守ってくださったのです。

隣の部屋へ、婦人を呼びに行きました。
婦人がテッチャンの前に座ります。
「オバチャン、あの・・・・・・」
婦人がテッチャンをまっすぐに見つめます。テッチャンは緊張でなかなか言葉が出ません。
「あの、オバチャン・・・・・・以前に学会に入るお話をいただいて、ずっとそのままになってしまって、その、入る方向でまた話を進めてもらうことって、できますか」
婦人は黙ってテッチャンを見つめています。テッチャンはまだ何かを言おうとしますが、しどろもどろ。助け船を出しました。
「テッチャン! 違うやろ。『僕を創価学会に入れてください。がんばります。お願いします』やろ!」
テッチャンの背筋が伸びました。
「オバチャン、俺、がんばります! 学会に、入れてください!」
婦人はしずかに口を開きました。
「ほんまにやれるんか。オバチャンへの義理でやるんやったら、そんなんいらんで」
「いや、そんなんじゃなくて、ほんまに頑張りたいんで、おねがいします!」
テッチャンが正座して額づきます。
「テッチャン、分かった。顔、あげ。一緒に頑張っていこう。やるんやったら、中途半端は無しやで。男やったら、一生やり通しや!」
「ハイ!」
ついにテッチャンの肚が決まりました。11.18に御本尊授与。あと10日間、勤行指導をやりきって迎えようと、三人で約束しました。

〈つづく〉

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学会活動について思うところがある人のために書く。 学会員が言葉にしにくいことを、筆者自身、悩みながら整理して書く。学会員でない人が学会を理解するのにも役立つかも。 今までは楽しかったのに、なぜかモヤモヤする。これからの学会活動は、どうあるべきなのか。何をどう考えれば良いのか。 いずれ出版する内容を、先に安く読めるのがこのマガジン。これから2冊目の内容に突入。記事がたまって来たら値上がりするので、早めの購入がお得。

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