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【コラム】英語圏ならではの考え方?Victim blaming / Victim shamingについて

どうもこんにちは。
水島ひらいちの八重です。

早速ですが、
Victim shamingまたはVictim blamingについてご存知でしょうか?
日本語では「被害者非難」という言葉となりますが、『不幸な目にあった人に対して、その人にも悪い側面があるという言い分で叩く』という行為です。

例えば、

・痴漢に遭った人に対して、
 『ミニスカートを履いているからだ』と非難する。
・叩かれる芸能人に
 『有名税だから仕方ない』と追い打ちをかける。
・行方不明になった少年の親に対して
 『管理能力の欠如』とひどい言葉を浴びせる。

などが挙げられます。
特に性犯罪に対してはこういった対応がされることが多く、『セカンドレイプ』という言い方をされることもあります。

英語圏ではVictim Blamingが問題視されることが多いようですが、日本よりも治安が悪く、女性に対する冷遇が激しい地域もたくさんあります。
性犯罪の割合が多く、男性の発言力が強ければ必然的にVictim blamingが起こるのも頷けますね。
夜間に女性が安心して一人で出歩けるのは日本くらいだ…という言葉も耳にしますし、これから日本を飛び出して活躍しようという女性は特に知っておくべき言葉だと思います。

タイトルには「英語圏ならではの考え方?」と書きましたが、最近になって日本でもこの考え方が徐々に浸透しつつあります。
ジャーナリストの伊藤詩織さんの事件も大きく問題になりましたが、未だに伊藤さん叩きは多いようですね。

確かに、自分より豊かな暮らしをしている人が突然不幸になるというのは誰しもが感じる『溜飲が下がる』感情なのだと思います。これを"メシウマ(他人の不幸でメシが美味い"といったりしますね。
しかし、誰しもがいつでも被害者になる可能性があるという考え方は忘れてはならないのではないでしょうか?

カナダに性被害のサポート機関があり、そこのウェブサイトを見ると、とても印象深いことが書いてありました。

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(被害者非難によって、被害を受けた者は非難の恐怖に対して乗り越える一歩を踏み出すことができなくなる。あまつさえ、非難した人は自分が被害を加えているということを棚に上げているのである)

つまり、ここでは被害を受けた以上の悪がVictim blamingであると説いています。本当にその通りですね。

先程、伊藤詩織さんの件を触れましたが、彼女の非を叩く人って何年も前のFacebookのページを手繰って「こんなことしている」と見つけたり、ネットの掲示板で同調意見に触れることで自分の考えを強めたりしているようです。
私は別にどちらの立場でもないし誰を擁護する訳でもありませんが、「叩いたって何の得にもならないでしょ?」と言いたいです。
一時的な「メシウマ」な感覚は得られるかもしれませんが、それで自分の生涯年収が増えるわけでもないですし、一生懸命ネットサーフィンしている時間があれば家族に買ってあげるプレゼントをネットショッピングで探してあげる時間にしていた方が何倍も有意義だと思うんです。

日本は元々小さな島国で、国民が支え合って国を創ってきた経緯がありますので被害者にも手を差し伸べる機会が増えるといいですね。

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