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和歌山には何がある?

こんにちは、ひらぎのです。

みなさん、和歌山って行ったことありますか?

旅行好きなので何かと全国に行ってきたのですが、当時の私は本州の中では唯一、日本全国では熊本・宮崎・鹿児島そして和歌山の4県には行ったことがありませんでした。
南九州3県はまとめて旅行ができそうだけど和歌山だけちょっと行きにくいんだよなあ…

そんな思いが高まってきた頃、ちょうど仕事も落ち着いてまとまった休みが取れました。
もうこれは和歌山に行けという神のお告げに違いない。


神様に言われたので仕方なく、唐突に和歌山に行ってきました。


結論から申し上げますと、めちゃくちゃ楽しかったんですよ、和歌山。

その感動を伝えたくて友人たちに「和歌山に行ってきた!」と報告するたびに、「和歌山って何もなくない?」「何してきたの?」「暇かよ」と言われまくる始末。ムカついたので皆さんに和歌山をもっと知ってほしい!!!

みんな、和歌山はいいぞ。

なぜ人は和歌山に行かないのか

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見どころを紹介する前に改めて考えてみたんですよ。
自分の周囲で和歌山に行ったという話はほぼ聞かない。これには何か理由があるのだろうと。他県に負けない魅力はあるけど…

アクセスが悪い。

恐らくこれが一番の理由でしょう。

そもそも和歌山県までのアクセスが悪い。そして和歌山県内の観光地も大体アクセスが悪い。

でもちょっと考えを変えてみましょう。アクセスが悪いということはみんなあまり行きたがらないですよね?ということは空いてるんですよ。
魅力に溢れたところが独占できる。そう考えるとちょっと行きたくなりませんか??

アクセス面は自分も和歌山に行く覚悟を決めてから相当悩まされたので、下記を参考にしていただければと思います。


とりあえず和歌山までの交通手段の選択肢を見てみましょう。

① 電車
電車で行こうとすると、特急を使って大阪→白浜が2時間半。特急を使わないとなると4時間半もかかってしまうのです。東京からだと新幹線+特急でも5時間かかります。ちょっと覚悟と日程の余裕が要りますよね。
② 飛行機
そこでもう一つの選択肢が飛行機です。和歌山には南紀白浜空港という空港があり、羽田-南紀白浜便が毎日3往復運航しています。
多くの方が旅のメインにするであろう白良浜から3kmほどしか離れていないので、頑張れば歩ける。バスの方がいいけど。
フライト時間は約70分。チェックインとかの時間を考えても圧倒的に早いです。早割とか使えば1万円ちょっとで行けるから最高ですね。
③ 車
第三の選択肢として車もあります。
白浜周辺以外は車がないと観光して回るのは厳しいです。
なのでいろんな所を巡りたくて、運転が苦じゃない!という方なら大阪周辺や関空などでレンタカーを借りてしまうのがオススメです。
電車の時間とかに左右されずに自分のペースで旅ができるので好きです。

ちなみに私はどうやって行ったかというと…
新幹線と電車を乗り継いで奈良駅からレンタカーで行きました。
唐突な天啓に導かれた旅行(?)だったので、飛行機が高かったのと、寄り道したい場所があったのでこのチョイスにしました。
奈良→白浜だけでも一般道を200km弱ひたすら走ることになりました。山道の運転が大好きという特異な方にはオススメです。それ以外の方にはオススメしません。

さて、前置きが長くなってしまいましたがいよいよ和歌山の魅力をご紹介していきますよ!!!

~南紀白浜編~

和歌山のことをあまり知らないけど「南紀白浜」というフレーズは耳にしたことがある、という人も多いのではないでしょうか。まずは空港周辺の一点集中で楽しめるスポットをご紹介していきます。

白良浜

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見ててくださいこの綺麗な浜。地名は白浜ですが、浜自体の名前は白良浜(しららはま)です。名前の通り真っ白な砂浜が有名で、周囲には温泉地も広がっています。そう、リゾートです。

白浜温泉は有馬温泉、道後温泉と並んで日本三古泉とも言われ(※諸説あり)、外湯めぐりや足湯めぐりもできます。

夏に白浜で泳いで疲れたら温泉に入って宿でダラダラ…とか最高の夏休みですよね。

ちなみに前項「なぜ人は和歌山に行かないのか」に入れた星空の写真も白良浜で撮ったものです。ちょっとお酒を飲んで酔いさましにしに砂浜を散歩するなんてのも非日常でいいものです。

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朝も誰もいない白良浜を散歩をしていたら虹が!!
冗談で「神のお告げ」とか「天啓に導かれて」とか言ってましたけど、本当に神様に好かれているのでは…?

白良浜までのアクセス
南紀白浜空港から:車で10分程度

円月島

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白浜に来たからには是非見ていただきたいのが円月島です。

波に侵食されてできた空洞を持つこの不思議な島は、白浜のシンボルで名勝にも指定されています。最近ではこの円月島から覗く夕日が有名になり、インスタ映えスポットにもなっています。

地元の方によると円月島の空洞から夕日が覗けるのは春と秋の2シーズンでそれぞれ2週間ほどだそうです。
特に調べずに行ったのですが、偶然にも円月島の空洞から夕日を覗ける時期だったらしく、撮影してきました!

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神様もう少し頑張って欲しかった。。。

円月島から夕日が覗ける期間で綺麗に晴れるのは年に数日だそうです。下調べなしで行ってちょっと見えただけでも幸運だったということにしておいてください。

円月島までのアクセス
白良浜から:車で5分弱、徒歩20分程度
※円月島付近は車が停められるスペースが一応あるのですが、夕日の時間帯は混雑して停められない可能性が高いです。白良浜からのんびり歩くことをお勧めします。

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車では簡単に通りすぎてしまうような角度からの円月島も徒歩ならゆっくり楽しめるのです。

千畳敷・三段壁

まずは千畳敷の写真をご覧いただきましょう。

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1枚目の右上の人の大きさからなんとなくスケール感がおわかりいただけるでしょうか?2枚目にも同じ人が写っているので探してみてください。手前の影は私です。

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千畳敷はこの見るからに柔らかそうな岩が長い年月かけて波に削られて広い岩畳になった地形です。よく見ると細かい地層が見えるのも面白いですね。

続いて三段壁(さんだんべき)をご覧ください。

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柱状節理だ!!柱状節理だ!!!…すみません取り乱しました。

高さ約50mの絶壁が約2kmも続いているそうです。想像がつかない?すごく大きいことだけ伝わればオッケーです。

残念ながら危険なのであの岸壁の上に立つことはできませんが、波の侵食でできた洞窟には入ることができます。私は営業開始時間の前に行ってしまったので入れませんでした…

実はこの千畳敷と三段壁は徒歩10分程度しか離れてない場所なんです。

日本とか地球スケールで見たら誤差みたいな距離なのにこんなにも違う地形が見られるのめちゃくちゃ面白くないですか!?

千畳敷・三段壁までのアクセス
白良浜から:車で5分程度
白良浜から歩いてもそれぞれ30分程度の距離です。

アドベンチャーワールド

地層も柱状節理も大して興味ない…旅はもっとワイワイはしゃぎたいんだ!!という方はアドベンチャーワールドがオススメです。

動物園+水族館+遊園地の超大型施設。日本でも唯一じゃないですかね?

パンダと言えばアドベンチャーワールド。上野動物園とは格が違います。中国以外では世界最大のパンダ育成施設でもあります。

※…などと偉そうに語っておりますが、実は今回は休園中だったので行ってません。例え営業しててもひとりで行く勇気はなかったでしょう…でも和歌山を語る上で欠かせないスポットなので触れさせてください!次に和歌山行くときには絶対行かせていただきます!

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道路標識は「アドベンチャー」とだけ表記。右に曲がると探検が始まるらしい。

アドベンチャーワールドまでのアクセス
南紀白浜空港から:車で5分程度
白良浜から:車で10分程度

さて、ここまでで紹介してきたスポットが南紀白浜空港からレンタカーを借りなくても楽に回れるスポットたちになります。
他にも今回行けなかったとれとれ市場とか海中展望塔とか白浜エネルギーランドとか色んな意味で面白そうなスポットがあるので、こちらも落ち着いたら…!

~南紀熊野ジオパーク編~

続いて紀伊半島の南端付近をご紹介します。

白浜周辺から新宮までの海岸線と内陸部一帯は南紀熊野ジオパークというものに指定されています。さらに重複して吉野熊野国立公園にも指定されています。要するに何が言いたいかって?

自然がすごいんです。

潮岬

本州最南端の岬です。

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私「本州最南端行ってきた!」
友人「日本じゃなくて"本州"の最南端なんて価値あるの?」
非情な奴ですね。そこを疑い出したら例え日本最南端であっても価値があるのかまで疑わしくなっちゃうじゃないですか。佐多岬よりも波照間島、波照間島よりも沖ノ鳥島の方が南なんだから。

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あそこが陸続きでは最南端っぽいな?とか考えるだけでも楽しいじゃないですか。それに解放感もすごい。

ちなみに海岸まで降りていく階段があります。千畳敷や三段壁の岩壁とは違って砂利っぽい海岸になっています。高低差が大きいので戻ってくる体力のある人は行ってみてください。

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岬なので灯台があります。見学時間外でした。

さらに灯台の横を通り抜けて奥に行くと神社があります。
ここにはセルフ式の御朱印があります。もちろん本州最南端の印が捺してあります。価値はあるのです。

その他にも潮岬観光タワー南紀熊野ジオパークセンターキャンプ場が歩いて行ける範囲にあります。キャンプ場は時期によっては無料で利用できるのもポイントです。

潮岬までのアクセス
白浜から:車で1時間程度

橋杭岩

潮岬のすぐ近くにはこんな場所もあります。

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なんだこれは…?

相変わらずスケールが分かりにくいので別アングルから。

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奥の大きい岩が綺麗に一列に並んでいて、手前小さそうな岩でさえ人と比べるとめちゃくちゃでかいのわかりますかね?
なんと、手前にごろごろしてる岩たちは大昔の巨大津波で奥の大きい岩が崩れて押し流されたものだそうです。人間の無力さを感じさせられます。

橋杭岩までのアクセス
潮岬から:車で10分程度
道の駅になっています。

前述の円月島、千畳敷、三段壁、白浜温泉なんかもジオパークの一部です。他にも海岸沿いだけではなく、那智の滝(後述)や河川も豊富で筏下りも体験できるので行くところは尽きませんね。

~世界遺産・熊野古道編~

正式には世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」。和歌山県と奈良県にまたがって分布しているので見どころがたくさんあるのです。

ここでは熊野古道熊野三山(本宮大社・速玉大社・那智大社)高野山を紹介します。

熊野古道

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熊野三山、高野山、伊勢神宮を結ぶ参詣道の総称が熊野古道です。
本宮大社の境内にもあるのでちょっとだけ歩くとかも可能です。もちろんがっつりトレッキングも可能です。

ちなみに道が世界遺産に指定されているのは世界で2つしかないんです。

熊野本宮大社

熊野古道は1本道ではなく何本かあるのですが、その中心に位置するのが本宮大社です。熊野三山のメインと言っても差し支えないでしょう。

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日本第一霊験所。近年はパワースポットとしても注目されてます。

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これは熊野三山に共通することなのですが、導きの神であり日本サッカー協会のロゴでも知られる八咫烏(やたがらす)が祀られています。写真では見え辛いですがちゃんと3つ足です。
その日本サッカー協会のロゴの入った自販機が本宮の境内に置かれていることも個人的には見どころです。

そして、本宮をお参りしたら必ず行って欲しい場所があります。大斎原(おおゆのはら)です。下の写真をご覧ください。

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意味が分からないくらいに大きい。どうやって作ったんだ。もちろん日本最大。
土台だけで伏見稲荷大社に並んでいる小さめの鳥居くらいあると思います。

大斎原は本宮のあった場所で、水害を受けて本宮は現在の場所に移されたそうです。じゃあ大鳥居をくぐった先には何もないのかというとそうではなく、参道の先に祠があります。不思議なほど神聖な気がしました。

熊野本宮大社までのアクセス
白浜から:車で1~1.5時間
新宮(速玉大社)から:40~50分程度
山道ではありますが道が整備されて片側一車線のセンターラインのある道なのでそこまで気にしなくてもいいと思います。

大斎原までのアクセス
本宮大社から:徒歩10分程度

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私が行った日は雨予報で、本宮に向かう道中はずっと雨が降っていました。朝は白良浜で虹が見られたけど雨は避けられないか…と思っていたところ、駐車場に着いた途端に雨が止んだんです。しかも大鳥居の頃には青空も覗いていました。不思議なことがあるものです。

熊野速玉大社

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速玉大社(はやたまたいしゃ)は熊野川の河口付近の平地に位置しています。熊野川の対岸は三重県で、速玉大社の境内の一部は三重県に属しているようです。

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ちなみに、熊野三山でいただける御朱印中で八咫烏の印が一番大きいです。

熊野速玉大社までのアクセス
本宮大社から:車で40~50分
那智大社から:車で30分程度
白浜から直接向かう場合は海沿いの道を選んだ方が楽しいと思います。観光スポットも多いので。

熊野那智大社

熊野三山の中で私が最も推したいのが那智大社です。

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これでもか!というくらい長い本殿までの階段を上った先には素晴らしい眺めが待っています。めげずに頑張って登りましょう。

なんといっても見どころはこちらでしょう。

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日本三名瀑、単体での落差日本一である那智の滝と三重の塔。
これを見るために来たといっても過言ではありません。

この写真の構図は那智大社といえば!という定番なのですが、行ってから気づいたことがありまして、三重の塔は正確には隣接する青岸渡寺の所属なんですよね。熊野は神仏習合の地なので間違いでもないのですが。

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そのまま石畳の古道を抜けていくと那智の滝を間近に拝める、那智大社の別宮・飛瀧神社(ひろうじんじゃ)に行けます。

この飛瀧神社は那智の滝自体が御神体なので神殿がありません。なかなか珍しい神社だと思います。

熊野那智大社までのアクセス
速玉大社から:車で30分程度
潮岬から:車で1時間程度?(寄り道したので曖昧です)
※那智大社の直前に連続ヘアピンカーブがあるので運転にはお気を付けください。

高野山 金剛峯寺

世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部です。

熊野三山は和歌山県の南東側・三重県に近いのに対して、高野山は和歌山県の北側・大阪府の近くに位置します。

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高野山は金剛峯寺にはじまり大門に蟠龍庭、奥之院とその参道などなど、とても1日では見切れないほど見どころがたくさんあります。今回時間が足りなさ過ぎて金剛峯寺をお参りするだけに留めました。
再訪を信じて。

高野山周辺は道が険しすぎるので運転に自信のない方は公共交通機関をオススメします…
レンタカーを返却する奈良駅までの途中だしちょっと寄ってみよう、くらいの軽い気持ちで行ったら思いっ切り後悔しました。

金剛峯寺までのアクセス
白浜から:車で2.5時間程度?(こちらも寄り道したので曖昧です)

【オマケ】谷瀬の吊り橋(奈良県)

冒頭の「なぜ人は和歌山に行かないのか」の中で”寄り道したかった場所”と言っていたのがこちらです。

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全長約300m、高さ54m。長くて高くて不安定なので当たり前のように怖い吊り橋です。入り口には「一度に20人以上渡らないでください」という注意書きがあるのですが、厳密に管理されているわけではない=気づいたら20人以上渡っていそうなのが何よりも一番怖いポイント。

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大人同士すれ違うのがやっとというくらいの4枚の板。
生活道路として架けられた橋なので地域住民は自転車やバイクで渡れるとのことですが、度胸試しか何かですか。

わかる人はタコマ橋を思い出しながら歩くとより一層怖くなれるのでオススメです。

谷瀬の吊り橋までのアクセス
白浜から:車で2~2.5時間程度
奈良駅から:車で2時間程度
※対向車とすれ違うのが難しい道もあるのでくれぐれもお気を付けて。

おわりに

あまりに紹介したいところが多すぎてこんなに長くなってしまいました。お付き合いいただきありがとうございます。

和歌山県はどこに行っても、そこにはまず大自然があって。その大自然そのものの力を身をもって体感できたり、自然と共存して崇めてきた歴史を感じることができたり。
人間ってなんてちっぽけで無力なんだろうというのを身をもって感じられる場所がたくさんあります。

記事内には写真も多く入れましたが、波や滝の音、風の強さ、晴れ渡る海の解放感、岩の質感、木のぬくもり、神社仏閣の荘厳さなどなど、その地に行かないと感じられないものがあります。

いつか好きに旅行ができるようになったらぜひ和歌山に行ってみてください。

私もまた行きます。

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日本一のおみくじ@那智大社・飛瀧神社
(スキを押すとおみくじコメントが出るよ!)

※この旅行は緊急事態宣言が発令される以前に行ったものです※

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