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見えてる監督

私はしばしばこう言われます。「平林監督は仕上がりが見えてるから判断が早いですね。」と。もちろんそれはポジティブな意味で言ってくれていますが、私の中では少し引け目があるんです。

どこに引け目があるかと言いますと、「見えてしまっている」事なんです。仕上がりが見えていて、それを作ることに邁進しているということは、見えている以上のモノを作ろうとしていないからです。これは、私の自覚としてもそう思っているところがあるので間違いありません。間違いなく、それ以上のモノを作ろうとしていません。悪い言い方で言うと「置きに行ってる」事がしばしばあります。

これは仕事だと素晴らしい効果を発揮します。仕上がりが見えているので、予定通りに仕上がります。そして、予算通りにも仕上がる可能性も高いと思います。なんなら私の撮影現場は半分以上で巻きで終わります。巻くというのは予定時間よりも早く終わるということです。

そう言えばこの前、「どういう人が監督に向いているか?」という話をプロデューサーたちと話をしました。そこには監督志望だったプロデューサーもいました。結論としては、「監督に向いているのは、これをやりたいんだ!という意思が強い人。」という事になりましたが、私の意見はちょっと違いました。

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Xや無料noteでは言えない事。毎記事2000文字以上。月に5〜8回投稿。多い時は10回以上。映画監督、映像ディレクターの仕事について。フリーランスの生き抜き方をフリーランス歴20年以上の経験から。「中年の危機」に悶絶している様子をリアルタイムに報告。子供を2人育てる父親の視点と哲学。世の中に対する日々の雑感。親友の画家、石田徹也について。などなどを書いています。

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