見出し画像

いま、文章を書く気がしない。

文章を書いて発信するって、すごく良い事があったり、悪い事があった方が書きやすい気がします。「ねえねえ、聞いて聞いて!」っていう強いモチベーションがありますから。

私は今、調子が程よく良いんです。自慢したくなる様なすごく良い事も無いですし、かといって吐き出してスッキリしたいような悪い事もありません。1200cc程度の車に乗って、高速道路の一番左側の車線を時速88キロぐらいで走ってる感じでしょうか。あるいは、撮影の昼休みに箱馬に座ってロケ弁を食べてる感じでしょうか。何と言いますか、何の感慨も無いと言いますか。いや、ロケ弁は弁当の中身によりますかね。崎陽軒だったらテンション上がりますから。

まあそんな感じで書き始めたわけですが。

書く気がしない、をテーマに書くというのは矛盾してますね。だから、いかに書く気がしないのかを考えようとしてるんですけど、今まさに書く気がしてないんだから、そんな気も起きないわけですよ。

でも私は知っているんです。書き始めてしまえば、書く気が起きてくることを。

だいたい何でもそうかと思います。やり始めてしまえば、やる気が出るんです。よく、やる気スイッチを探してる人がいますが、あんな風に止まってる状態で見つかるわけが無いんです。動き出すことによって、バッテリーが充電され、そんなとこにスイッチがあったのか、という場所からナノUSMばりのモーターを使って出てくるんですよ。スッと音もなく出てくるんです。そして皮肉にも、スイッチが出てきた頃にはもう時速40キロぐらい出ちゃってるから、スイッチ押す必要も無いんです。そこからグングン加速して行けますから。

だから、フットワーク軽く始めちゃう人はドンドン先に行ってしまうから怖いんです。チャラチャラ始めるのに、しばらくすると本格的になっちゃうんです。グッと入り込んで行くからでしょうね。

その逆で、真面目で慎重で完璧主義な人ほど、そこから微動だに動こうとしないから、文字通り、全く動かないんですよね。機が熟したらやる、覚悟が決まったらやる、材料が揃ったらやる、見通しが立ったらやる、みんなから祝福されたらやる、などなど。

動き出せば、機が熟す、覚悟が決まる、材料が揃う、見通しが立つ、みんなから祝福される、という経験を繰り返さないと、順番が逆というこの真理を体得できないかもしれませんが。

だから、完璧主義な人ほど、中途半端や不完全を受け入れて、一歩踏み出したら良いと思います。真面目だから、動き出してグッと入り込んだ時には、ものすごい入り込むはずですから。でも、そういう人に本気になられると敵わないから、寝た子を起こさない方が良いですね。

ほら。書き始めたら一気にここまで書いちゃったじゃないですか。

調子が程よく良くて、書く気がしないって言ってたのに、書き始めたら脳が働きだして、書けちゃったじゃないですか。始めちゃうチカラ、恐ろしい。

しかし何と言いましょうか、文章って、何のネタがなくてもいくらでも書ける気がします。もっと言うと文章を書かない人の「僕なんて平凡な生活をしてますから、書くことなんてありませんよ。」という捉え方がそもそも間違ってまして、文章はデッサンではなくて、抽象画みたいなものなんだと思います。見たものをそのまま記録するんじゃなくて、見たものを自分の中で咀嚼して吐き出すと言いますか。いや、私も予備校時代に死ぬほどデッサンを描いたので、デッサンがそのまま記録してるんじゃないことは知ってますが、例えとして。もっと補足すると、文章って、と言うか、エッセイみたいなものは、と言った方が良いかも知れません。いや、エッセイはそういうモノじゃない、って怒られるかも知れませんけど。

私は中学か高校の時に、突然文章が書けるようになりました。小論文みたいなモノを書かなければならなくなった辺りでしょうか。小学生の頃までは、大人が求めている文章を書かなければならないと思っていて、読書感想文や夏休みの日記が本当に嫌いでした。夏休みの日記なんて最終日にまとめて、「楽楽楽楽楽楽楽楽楽楽」「しししししししししし」「かかかかかかかかかか」「っっっっっっっっっっ」「たたたたたたたたたた」「。。。。。。。。。。」と、作業効率を考えて書いていました。「楽しかった。」を10回書くよりも、効率的にまとめて書きたかったんでしょうね。この書き方で書くと、全く思いがこももってない、工業製品みたいな日記になるんです。

でもある時、大人に求められているモノを書くなんてバカらしいと、何かの拍子にキレたんでしょうね。そして、今まさに自分が思っていることを小論文とかに書きました。思いの丈をぶつけるような感じで。そうしたら、突然小論文の点数も上がり、文章を書くことも好きになりました。文章を書いているんですが、本質は自分の考えを他者に伝えられる楽しさや快感を覚えたんだと思います。表現したいって、食べる寝るに匹敵する人間の本能だと思いますから。

そうこうしているうちに、2000字を超えたのでこの辺にしておこうと思います。

サポートして頂けたら、更新頻度が上がる気がしておりますが、読んで頂けるだけで嬉しいです!