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血がつながってない親戚たち

毎日毎日、粛々と仕事をしています。月曜日にバリ島ロケから帰って来たとは思えないほど、完全なる日常が戻って来ています。いま動いている仕事は8本ほど。5本ぐらいだと仕事ではない創作をやる時間が作れますが、8本だとなかなかそうも行きません。同時に15本ぐらいやると限界が来ます。

映像のディレクターというのは偉くなるにも限界がありまして、どこまで偉くなっても甲冑を着て戦場の最前線で「行け〜!」と言う役割です。「行け〜!」と言いながら、1番先頭を走って行くんです。1日に何ヶ所もロケハンに行ったり、子役の履く靴下の色まで決めなければなりません。それがディレクターという仕事です。若い頃に一緒にロケハンに行った人たちは偉くなって、もうロケハンなんかには来てくれません。

一方で、仮に私が会社員だったら、偉くなってしまうと最前線で「行け〜!」と言っていられなくなります。現場に行くことも無く、若い人たちの指導をしたり管理をしたりする役割になるんだと思います。私は結局、最前線で「行け〜!」と言っていたい人間なので、今の状況が幸せなんだと思います。

自民党の裏金のニュースを見ながら思った事があります。もし私が自民党の議員になったら派閥には入らないかも知れないということです。たぶん、無派閥なんじゃなかろうかと。どこにも所属せずに1人でのんきにやるんじゃないかと思いました。

実際にいまの私はどこの団体にも所属してないんです。まず、会社員ではなくフリーランスです。広告の団体がいくつかありますが、1つも所属していません。映画の団体にも所属してませんし、アニメの団体にも所属していません。いわゆる「会員」ではないんです。そして、どこかの団体から会員になりませんかと誘われたこともありません。

もし、「日本短編映画連盟」なるものがあったとしたら、そこの理事ぐらいはしているかも知れませんが、そんなものはありませんしね。もっと言うならば、どこかの会員になりたいとも思ってません。

そういう部分に関しては少し後ろめたさはあります。関連団体の役員や理事をやっている人は、社会貢献をしていると思いますからね。そういう団体の役員や理事をやっても報酬なんてありませんし、まとめるのも大変ですから。

私はいろいろな審査員を頼まれることがありますが、それぐらいが丁度いいです。その案件の時だけ声をかけられて、それが終われば全て終わるような関わり方と言いますか。旅芸人というのか浪人というのか、基本的にはそっちの人種だと思ってます。

まあ、映像ディレクターという仕事がまさにそういう仕事なんです。仕事ごとに人が集められて、その仕事が終わればそのチームは解散するんです。それの繰り返しですから。

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