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「その他」が好き

私は幼少の頃から変わったものやマイナーなものが好きでした。昆虫図鑑ではページの最後の方に載っているハサミムシやゴキブリやダニのページが好きでした。あるいは奇虫と言われているウデムシやヒヨケムシのページも好きでした。ムカデやヤスデのページも好きでしたね。もはや昆虫じゃないものばかりですけどね。あ、昆虫で言うと水生昆虫ですね。ゲンゴロウとかタガメやタイコウチは大好きでしたね。動物図鑑で言えば、カモノハシやハリモグラ、ツチブタなんかが好きでしたね。植物図鑑で言えばシダ植物、食虫植物、多肉植物あたりですかね。

だからメジャーなものはあまり好きではなかったんです。蝶とかバッタとかライオンとか鹿とか、そういう「スタメン」の生き物にはあまり興味を持ちませんでした。ジャンルで言うと「その他」が好きなんです。

Netflixを始めとした配信系を見る時も、メニューの一番下にある「その他」的なところにどんなコンテンツがあるのか見に行ってしまいます。そこには大体ちょっとマニアックなドキュメンタリーがあったりするんですけど。

だから映画も「その他」が好きなんです。人間ドラマ、ラブストーリー、アクション、ヒーロー、などなど、そういうスタメンのジャンルにはあまり興味を持てないんです。やっぱり「その他」が好きなので、実験映画みたいなものとかコマ撮りアニメで作られたものなんかが好きなんです。

小説もそうでしたね。一冊の本でひとつの物語が書かれているものよりも、星新一さんの短編集のように、数十本の短編が一冊の本の中に入っているものにワクワクしていました。その究極の形が、岩波文庫から出ている『イソップ寓話集』なんですけどね。370ページの普通の厚さの文庫本なんですが、寓話が471本も書かれてるんです。最高ですね。

そんな風に「その他」が好きなので、私が作る映画も「その他」感が強く出てしまいます。

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