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自己矛盾との戦いはつづく
多くの人が自己矛盾を抱えて生きていると思います。意識が高かったり、クオリティに厳しい人ほど大きな矛盾を抱えているんだと思います。
私も社会に出てからずっと自己矛盾を抱えて生きています。私生活においても、仕事においても、自分自身においても、あらゆる局面で矛盾していることだらけです。
私に常に付きまとう自己矛盾は、クオリティに関する自己矛盾です。映画などの自分100%でアウトプットしているものと、仕事などの技術を提供してお金をもらっているもののクオリティに違いが出てしまうことです。
私が堂々と世の中に「やりました!」と言っているのは映画の方です。それは自分の基準とアウトプットされているののクオリティが同じだからです。だから「お前のクオリティの基準はその程度かよ。」と言われたら、甘んじで受け入れる覚悟があります。もはや言い逃れが出来ないのが映画なんです。「もっとお金があればああ出来たこう出来た。」と言うつもりもありません。限られた予算の中でギリギリのクオリティを追求しているので、そこに引け目は無いんです。「お前の作品はつまんねえな。」と言われたら、さわやかに「そうですか。」と言える自信があります。
一方で、ややこしいのが仕事です。ほとんどの仕事で自己矛盾を起こしています。自分が合格と言えるクオリティでアウトプット出来る仕事はそれほどありません。自主制作映画に比べたら予算も10倍以上あったりするのに、自分が合格と言えるアウトプットにはなかなかならないんです。
だから仕事はダメなんだ。ということではありません。そもそも、自分が良いと思っているものの範囲は狭いんです。その狭い範囲の中で出来る仕事はほとんどありません。そのストライクゾーンに入った仕事だけが自己矛盾を起こさないんだとしたら、ほとんどの仕事は自己矛盾を抱えてしまうわけです。
この自己矛盾は多くの人が抱えていると推察しています。なぜなら、SNSで本質的な事を言っていたり、するどいクリエイティブ論を言っている人はたくさんいても、その人の言論と仕事がドンピシャで言行一致している人は殆ど知らないからです。
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