コア・コンピタンスあります?
診断士の勉強で企業経営論が一番楽しい。
そんな中で出てきたコア・コンピタンスという言葉。
企業が成長するための核となる技術力、価値。(≒企業秘密的なアレ)ということになるんですが、個人の力にも当てはめて言えるなぁと思いました。
転職後はB to Bの営業なので、あんまり感じないのですが、転職前のB to Cの営業、いわゆる販売員のときは、個人個人にコアコンピタンスが求められていました。
専門知識にあふれる小売業の販売スタッフ
例えば、「コンポ、スプロケ、105(イチマルゴ)」と言われてどれだけの人が何の話してるかわかるんでしょうか。
「Fマウント、ニッコール、AF対応」とか「フレイムメイプル、ロングスケール、ハムバッカー」でもいいw あとはホームセンターの方々なんかも守備範囲広すぎて大変ですよねw
専門店小売業の方々はタモリ倶楽部の世界に生きているようなイメージで、一般的に「マニアック」といわれる知識領域まで行っている販売スタッフはかなりの数がいる。
専門品は趣味で使われることも多く、1000人1000色といってもいいほど用途がパターン化できない。
クロスバイクにロードのホイールはまりますか?カメラのレンズにゴミが入ってしまって、分解できますか?リアのシングルピックアップをハムにしたいんですができますか?
しらねーy (と言いたくなりますよねw)
知識量、特に経験に紐づいた知識っていうのは簡単にまねできるものではなく、間違いなくコアコンピタンスになるでしょう。
ムダ・コンピタンスになりやすい専門知識
がしかし、一方で、自分が感じるのはムダコンピタンスもあるよ、ということ。
①結構、無駄な知識も多い。
技術革新や環境変化、法改正でコロコロ変わる部分もあって、マニアックだと思ってた知識が急に無駄になることもある。だから今持ってる知識、明日には無駄になるかもしれない。
あと単純に、その知識いつ使うの?っていうものもかなりある。有名な2-8の法則といわれるパレートの法則をあてはめると、確かになぁと思う。
実際必要とされる知識の8割は、全体の2割で構成されているんじゃないかな。
②正味3年、5年もやれば完璧。
経験に関しても、「この道20年のでぇベテラン」はリスペクトに値する一方で、実戦で必要な経験は3年~5年も働けば身につくと感じます。
「ムダ」と切り捨てたような表現をして恐れ多いですが、あんまり経験にだけすがってしまうのはよくないよ、という戒め程度に考えていただければ幸いです。
で、そこで大切なのはコミュ力だと思います。
接客力=コミュニケーション能力×知識量
販売員時代、よく、新人さんの教育をしていると「知識がなくて自信が出ない」と言われることがありました。
よくわかります。(今、自分が教えてもらう立場になっておんなじこと思うww)
でも、本質はコミュニケーション能力のほうが大事で、それを表すために、いつも私は
「『じゃ知識豊富だけど態度の悪い店員』と『知識はないけど一生懸命な店員』どっちが人気だと思う?」とよく聞いていました。
(※余談ですが「人気」と聞くことが小さいポイントw この類の質問投げかけパターンは客観的表現にすると客観視してもらえる。)
また、単におしゃべり=コミュ力がある、というのは半分間違いで、本当は相手がどんなことを求めているのか掘り起こせる能力が一番大切。相手の立場に立てるかどうか、潜在ニーズを掘り起こせるか、想像を働かせることができるか、なんでもいい。とにかく相手の言いたいこと、実現したいことを掘り起こせるか、がポイントになってきます。
で、これに先ほどの知識量を掛け合わせることで、販売員の接客力は決まります。
接客や対人の仕事が少しでも存在する方すべてに言えるところですけどね。
コミュニケーション能力を先に磨こう
で、部下を持つ上司とかも同じですよね。
知識=業務遂行能力。
コミュ力=教える力、伝える力、傾聴力。
これの掛け合わせですもんね。
つまり、コミュニケーション能力はどこでも必要とされるわけです。コア・コンピタンスの軸をコミュニケーション能力にしてみるといいんじゃないでしょうか。
そもそも、コンピタンスはコンピテンシーという言葉で、人事や採用の場でよく使われる用語で、「行動特性」や「対応能力」などと意訳されます。
イメージとしてはコミュニケーションの概念に近く、やや上位概念といったところでしょうか。
能力は筋肉。鍛えれば必ず身につく。
また、「能力は筋肉と同じ」という名言を大切にしてほしと思います。
人見知りは言い訳、とコミュ障代表だった星野源は言いました。(ラジオで言ってた。)
また、能力は筋肉と同じで、きちんとトレーニングすれば鍛えられるとなんかの本に書いてありました。(エビデンスどこいったwwww)
私も、コミュ障です。人見知りですし。
今でも可能なら人と関わらないで生きていきたいと思ったりもします。
そんな私でも、接客で表彰されたりしますから。きっと大丈夫。
逆に、みんながあきらめているフィールドだからこそ、ここで一念発起して鍛え始めれば、周りから抜きんでることができるチャンス!ってことですからね。前向きに。
まとめ
最後に、自社の強みを深堀するVRIO分析を個人にあてはめてみると。
コミュニケーション能力に長けているということは、相手のニーズを聞き出せるValue(価値)があって、コミュ障だらけの現代においてRare(レア度)があって、明日急にまねされるようなImmitatability(真似されやすさ)が低くて、
それらを専門知識と組み合わせ(Organization)して使うことができれば、かなり強いコア・コンピタンスになるんじゃないでしょうか。
とまあ、こうやってアウトプットしてまさに自分がトレーニングしているわけですw
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