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かえこがアホやからーあたりまえっ!⑤兄のファインプレー

父母は交際中の思い出の場所として、京都の哲学の道や大阪造幣局桜の通り抜けの美しさをよく話していた。

桜の季節にニュースで取り上げられるたびに、晩年にもう一度連れて行ってあげたかったなぁと思う。

さて、いよいよ、この父母が結婚、子どもが生まれてからのエピソードに話を進めよう。

当時会社と住居が隣接して、叔母家族もすぐ隣に住んでいて会社と各家の電話が内線で繋がっていたようだ。

私を妊娠中のある日、母はお腹の痛みで苦しんでいた。急に襲った激しい痛みに、足もつってしまい、立つこともできなかったその時。

「ばーたん、あーたん、ぽんぽん たーい」 
訳 おばちゃん、おかーちゃんがお腹痛い!

当時まだカタコトでしか話せなかった兄が、受話器を取り内線番号を押して、隣の伯母にSOSを出した! 
「偉いなぁ、よっしゃ、よっしゃ、すぐ行ったるから!」と、伯母がすぐに駆けつけたというのだ。

ITの普及した現代、年端もいかない小さな子が自由自在にスマホを操るのは、珍しくない光景だけど、、、テレビもまだ白黒だった時代の話。

この兄の行動はファインプレーとして後々まで語り継がれていた。

この時の「ばーたん、あーたん、ぽんぽん、たーい」という言葉は、我が一族においては、
「マハリークマハーリタヤンパラヤンパンパン」や「テクマクマヤコンテクマクマヤコン」といった、1960年後半に子どもを歓喜させた魔法の呪文よりも、絶大なるインパクトをもって記憶に留められたのだ。

私自身のエピソードが失笑をかうものばかりなのに対して、兄のファインプレー

すごいぞ、兄ちゃん。

兄が昭和34年3月生まれ、私が36年6月生まれ。
この時の兄はいくつだったのだろうか?
2歳に、なるかならないか?臨月だったとしたら2歳3ヶ月

今となっては父母も伯父伯母も皆、鬼籍に入ってしまって聞くことができないのが残念だ、、、

↑前出の魔法の呪文。
わかるのは60歳以上かなぁ。
最近の言葉は覚えられないのに、こういうのがスッと出てくる、、、高齢者あるあるで怖い(汗)

私自身の困ったエピソードについてはまた明日

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黒電話の画像は椿さんからお借りしました。
ありがとうございます。