見出し画像

学生時代の練習メニューについて

今回は学生時代の練習メニューを振り返ってみようと思います。
明らかにトラック(主に5000m)向けの練習ですが、マラソン練習にも応用できる部分もあるかと思います。
私は地方の某国公立大学出身ということもあり、箱根を目指すような大学と比較すると大した練習はしていませんが、練習を組み立てる際の参考になる部分があれば幸いです。

1週間の練習メニュー

前回の記事からの再掲ですが、1週間の練習メニューは以下のようなサイクルでした。
※土日にレースがある時は調整メニューになります。需要があるかはわかりませんが、気が向いたらまとめてみたいと思います。

月:12000~16000PR
火:フリー
水:ポイント(インターバル等)
木:フリー
金:60'jog
土:ポイント(レペ等)
日:休み

地方大学ということもあり、指導してくれるようなコーチはおらず、学生で練習メニューを考えていましたが、概ね上記のサイクルで練習をまわしていました。このサイクルは、OBの方たちが作り上げてきた形がそのまま引き継がれているのではないかなと思っています。
個人的には、距離・スピードともにバランスを取れた練習ができるサイクルかなと感じていました。
では、それぞれのメニューについて細かく書いていきます。(ポイント練はポイントの中身毎に書いていきます。)

ペース走

週明けに行うペース走はどちらかと言えばポイントとしてとらえず、距離を踏むイメージの練習だったと思います。
鍛練期は16000~20000m(トラック)をだいたい3'40~4'00の範囲でグループをわけて実施し、シーズン中は12000~16000mを上記と同様のペース、もしくは少し速いペースでやっていました。
調子が悪いときは設定ペースで最後までいけないときもあったりしましたが、そういう時は自分はわりと練習を中断してしまう方でした。(その時の疲労感とか色々ありますが、無理に頑張るような練習ではないととらえていました。ポイント練の場合はそうもいきませんが。)
毎週同じような練習をすることで、その週の調子のバロメーターをはかることができる点は非常に良かったと思っています。

フリー

フリーの日は集まっての練習ではなかったので、本当に各々が好きにしていたと思います。
全く体を動かさない人から、軽く動かす人、フリーでも距離を踏む人など。
私はというと、疲労抜きをイメージして30'~40'程度のんびりジョグをしていました。時にはフリーの日に10~15km程度の距離を踏むように自分にノルマを課していたこともありましたが、これを続けたことによって疲労が抜けなくなり、ポイント練を満足にこなすことができなくなったこともあったので、フリーの日は軽いジョグ程度にするようにしていました。
人によりけりと思いますが、常にいい状態で練習できるようなメニューの組み立てとして、量を落とす日をしっかり設けることの大切さが学べたと思っています。

インターバル

インターバルといっても色々なパターンがありましたが、概ね以下のメニューが多かったです。

①300m×10~15(r=100mjog)
②400m×10~15(r=200mjog)
③1000m×5~7(r=200mjog)
※レストのジョグはキロ5切り程度

①はスピード+心肺に負荷をかけるのに丁度いいトレーニングだと思っています。
ペース設定は5000mのペースよりちょっと速いくらいを目安としていましたが、心肺に付加をかけるためにレストを速く回す(26秒とか)、ということもしていました。(あと短い時間でしっかり追い込めるので社会人になってからもちょくちょく取り入れていました。)

②は①よりもペース感を養う、調子を整える練習といった感じです。
ペース設定は①と同程度(より少し速いくらい)でレストは200mとるので、明らかに①より心肺は楽です。後半何本かのペースをあげたり、本数を増やしたりと練習に幅を持たせる意味でも何かと融通がきき、外しにくい練習なので調子の良し悪しに関わらず取り入れやすい練習です。

③はこの中では1番きついメニューになります。ペース感、筋持久力、心肺を鍛える練習の位置付けです。
ペース設定は基本は5000mの目標ペースでしていました。(私はこの練習は速いペースでやるとたいてい外してしまっていたのでペース設定が難しかったです。)
7本いけると5000mの目標タイムを達成できるかなといった感じなので、自分の力を見極めるにはいいバロメーターになると思います。

これらの練習はそれぞれ目的が異なりますが、共通して私が意識していたのはトータルのタイムです。
1本ずつしっかりと、というイメージでつなぎを落としてするときもありましたが、つなぎの設定を気持ち上げることでより心肺に負荷をかけ、一段上の練習にするため、トータルのタイムを意識した練習を心がけていました。

そのほかのメニューとしては、
600m×10(r=400mjog)
1000m×3(r=200mor400mjog)
2000m×3(r=400mjog)
などをしていましたが、①~③をベースに目標とするレースに合わせて上記メニューも混ぜたりしていました。

レペティション

より実践的なトレーニングのレペティションですが、目標とするレースに向けての最後の追い込みの際に取り入れていました。

①1000m×3(r=10')
②2000m×4(r=10')
③3000m+2000m+1000m(r=15',10')

①~③が主なメニューです。
基本全力ですが、トータルでまとめないとぐだぐだな練習になってしまいます。(私はあまりしっかり走れた記憶がありませんが…)
①はスピード向上を目的としたもの、②はレースペースで最後まで押していけるかの筋持久力と粘りを鍛えるもの、③は1本目からしっかり走りきる定番レペって感じです。

5000mを考えた場合のペース設定は、
②はレースペース切りで4本
③はレースペース→レースペース-5秒→全力
あたりかと思います。
①は最大スピードを高める練習なので、1500mの目標タイムくらいのイメージです。

先にも述べましたが、これらの練習はトータルでまとめないと本当に意味がないので気合いを入れて練習が必要です。(1人でとかは正直無理でした…)

閾値走・ビルドアップ・変化走

マラソンで取り入れている方も多い閾値走、いわゆるLT走やビルドアップ、変化走も取り入れていました。

①LT走6000m+2000m(r=2000mjog)
②LT走8000m
③ビルドアップ8000m~12000m
④変化走10000m

①②はLT走ですが目的がまた異なります。①はプラス2000mを入れることでより実践的な練習になりますし、②は筋持久力を高めるいいトレーニングになります。(調子が良いときの私は、LT走は3'20でプラスの2000mは3'00で出来ていましたが、1人では絶対無理でした。感覚的にですが、LT3'30+2000を3'10の練習を1人でいけると5000m15分台はいけると思います。)
振り返ってみるとですが、5000mのタイムをあげるためにもっとLT走を入れたほうが良かったと思います。後半のきついところで粘れるかどうか、というのはある一定のきついペースで走り続ける練習が1番効果的であり、これを入れることで後半の落ちが抑えられてくるはずです。

③のビルドアップはLT走と比べると楽なイメージですが、遅いペースから徐々にペースをあげていくというのは脚と心肺にかなり負荷がかかるものです。
私は2000m毎(心肺負荷用)、もしくは4000m毎(脚づくり用)にペースを上げていました。

④の変化走は次のペースもしくはプラス10秒程度でやっていました。
~1000m 3'00
~4000m 3'50
~6000m 3'30
~8000m 3'40
~10000m フリー
最初の1000mをレースペースで突っ込み、粘ってラストもう一度上げるというものです。
ペース変化で脚に負荷をかけた上でラスト2000をレースのつもりで上げることができれば、いい練習になります。これも高負荷の練習の部類になってくると思います。

まとめ

学生時代の基本的な練習を書いてみました。
頭でも書いたとおり、これは主にトラック向けの練習メニューでしたが、ペースを落として本数を増やしたり、距離を伸ばしたりすればマラソンにも通じる練習だと思っています。(実際私もマラソン練習として、これをベースにペースを落としてインターバルの本数を増やす等しています。)

また、当時、具体的にどれくらいのペース設定でしていたか等、練習の参考として興味がある方がいらっしゃいましたら、また細かい記事を書いてみたいと思います。

これから始まるトラックシーズンや今後のマラソン練習の際のメニューとして参考としていただければと思います。