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【じーじは見た!】 前編:日本の稼ぐ道<市場形成力>⁉

昨年の後半はCOP26関連で「エネルギー基本計画」と「NDC」を確認してきましたが、随分暗い気持ちになりました。

戦後私たちの日本を焼け野原から経済大国へと発展させる礎になってきた自動車産業を始めとする基幹産業の競争力を破壊しかねない電源構成<日本が世界一高い再エネ最優先>にならざるを得ない未来が見えたからでした。

それが地球環境と調和した公平な条件であるなら、では?どうやって未来の日本人は稼げばいいのでしょうか?

暗い気分を払拭して2022年最初の「じーじは見た!」は明るい未来を考えてみましょう⁉

経済産業省では、日本の行く末を心配して稼ぎ方を示唆してくれています。

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経産省の委託事業としてOWLSがまとめたレポート(以下OWLSレポート)を一緒に確認していきましょう。

このレポートには、Z世代以降の日本人が生きていく道が示してあります。


✅市場形成力を身に付けよ!


この表題がレポートの結論なのですが「市場形成力」って何なのでしょうか?

市場形成力=アジェンダ構想力×(社会課題解決力+ルール形成力)ということのようです。

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聞きなれない言葉が並んでいます。じーじの解釈は、戦後復興の成功体験による束縛を解いて日本人が苦手としている要素を磨けと言っています。

個社個別、我が国だけが良かったらいい、そういう個別最適の考え方(都民ファーストと言って都民さえよかったらいい等)では世界から「共感」を得られません。

よってそんな島国根性の考え方ではルール形成に存在感を発揮することはできないのです。

じーじは経産省の回し者でも何でもないですが、OWLSレポートは一読の価値があると思います。

世界の共感を得られない日本の島国根性による失敗をこんな記事で紹介しています。(あまり読んでもらえていません。よろしければ、ちょっと寄り道してみてください。👇)


✅日本の置かれた状況は?

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過去10年で日本企業の売上高は1.1倍しか伸びませんでした。

「いいものを安く」の発想では一部に儲かる会社(人をより安く雇ってより安いものを作る)は出てきても社会全体は良くなっていかず、国民全体の給料の原資であるGDPは伸びていないので給料は上がりませんでした。

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「いいものを安く」に「早く(タイムリーに)」を足してQCDを磨いてきた日本のビジネスモデルでは「もはや日本でモノ作りをしても競争力を維持できない状況なんですよ」とOWLSレポートは情報を整理してくれています。

しかも、日本人が得意としてきた生真面目さにも綻びが見えます。

属人的な部分最適システムと言えば聞こえはいいですが、要するに品質は現場任せにしてきて米国のように仕事を科学することすら怠ってきた上に、給料の高くなった年配者を大事にせずに、依存してきたハズのベテラン(属人)をリストラした途端に、あんな有名な会社で「うそ⁉」と言うほどのお粗末な不正連発。

日本が誇る壊れない自動車も今や海外勢に席巻されてしまいました。

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✅まだ間に合う⁉


じーじは、まだまだ日本企業の底力はこんなものではないと思っています。必ずZ世代が巻き返してくれると思うのです。

そのためにどうすればいいのか?
OWLSレポートでは「企業活動の目的は何かを明確にしましょう。」・・・企業の存在意義として社会課題を解決すればするほど自社も儲かっていく(財務価値の拡大)市場を形成していく力を付けていきましょうと書いてあります。

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例えば、CLOMA(クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス)というイニシアチブがあります。

これは海洋プラスチック問題という社会課題を解決するために経済産業省と環境省が縦割りを廃してタッグを組み、プラスチック製造会社だけでなく、日雑業界やいろいろな業界の方が会員になって、切磋琢磨し、協力し合って政策提言するというルール形成に影響力を持つ取組みをしています。

コンビニのレジ袋が有料化されたのもCLOMAの政策提言によるものでした。
※海洋プラゴミを減らす行動(プラスチックの使い捨て文化を変える)を啓蒙する象徴の施策ですが、やれレジ袋を有料化しても環境負荷は下がっていないと部分的な数字を示して、啓蒙の逆をいく「人のやる気を削ぐ」非難をする代替案を持たない人がいるのは残念です。

ルールというものは産業競争力を左右します。
日本に市場形成力という発想があれば、80年代のTRONプロジェクトによって日本にGAFAが誕生していたでしょう。


気候変動問題という社会課題解決に向けて日本にルール形成をリードする力があれば、日本は林業をないがしろにするどころか世界に向かって「木を燃やしてもCO2は排出されないというルールはおかしい。植林ファーストでないと木を燃やしてCO2ゼロというルールは認められない。」と発言すれば世界に共感してもらえる提案ができたハズです。


2021年11月19日付日経新聞1面の「第4の革命 カーボンゼロ」のコラムでスペインと日本の電源構成の差は、日本で言うところの経済産業省資源エネルギー庁と環境省を一緒にして「環境移行省」を作って司令塔を一元化した国と司令塔不在の国の差だという記事が出ていました。

そうだと思います。司令塔が必要なのです。
じーじもこんな行革提案を投稿していました。👇

さて具体的に日本はどんな風にしていけばいいのか? 後編で紹介します。

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