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こころ、が見えるとき。


きょう、編集長がとても人間らしく見えた。


私は出版社で編集アシスタントをしているのですが、
編集長は物知りで、頭が良くて、かなり厳しい人なのです。

そんな編集長を私はもちろん尊敬していますが、
同時にまあまあ恐れてもいます。

私は下手くそな人間(=要領が悪い)なので、編集長を怒らせたくないなあ。と
思いながらオフィスにゆく毎日。

(ちなみ凡人はNG、使えなかったら即クビにすると言われて面接して入っているので別に本気で鬱々としながら仕事しているわけではありません。)

それは初勤務のひ。

お昼ご飯に連れ出してくれた編集長は、私に
「将来何がしたい?」
と訪ねました。

ビビりつつも私は嘘がつけないので、
それは儲からないとかなんとか言われそうだなと思いながら

いつかは地元の岩手の地方活性化に関わる仕事がしたい。

それは県庁に勤めるでもいいし、クリエイティブの仕事でもいいし、
インバウンド事業でも。

と言ったところ、

ん〜。と考える編集長。

お??入った?これはあたり?

ん〜、はっきりいうとね、地方活性化は無駄。
自己満足で終わるのがほとんどじゃん。

僕は地元についても変わらないってわかってるからやらない。

地元とはできるだけ距離を置いて生きていきたいし。

…。

それからなんも言えなくなってしまった私。

まあこの人はそういう考えの人なのだ。

私は、地元の人が大好きだし、岩手にはたくさん勉強させてもらっているし
地元に帰れば大学に行きたくても行けなかった友達たちが一生懸命働いている。

彼はそうではないのだ。

と、飲み込んでいたのです。


しかし今日、その編集長から、
新著のPRのために初めて地元でトークショーをしたという報告が。

その顔はなんだか明るい。

話を聞くと、話のわからないやつばかりだと思っていた地元の人々の
反応が案外良くて面白かった。と。

そして二拠点生活をしている人が特に興味を持ってくれていて
なんでもそのエリア全体でノマドワーカー的な人が増えているらしい、と。

極め付けに

これまで地元と距離をとって生きていきたいと思っていたんだけどね。と。

けどね、の先は言ってくれなかったけど、
編集長、私はちょっと編集長のこころが見えた気がしました。

わかったと勝手に思ってるだけなのでしょうか。私の間違った解釈でしょうか。

まあそれでもよくて。

やっぱり年を重ねてきた人でも
自分が身をもって経験したことでそれまでの考えを見つめ直す、
ことができるのってとても素敵だし

やはりこの人は尊敬できる人だなと思いました。

編集長にこれからもたくさん学んで
私も少しだけ編集長にスパイスを加えられたらいいな。


編集長ははっきりと地方の可能性を肯定したわけじゃなかったけど

いつもより少し明るく、地元の話をしてくれたのは新鮮で

私にとっても嬉しいことでした。

トークショーには家族や同級生も来てくれたそうで
同級生の中にはトークショーの内容全然わかんなかったよー!
っていう人もいたんだとか。

そんな話も笑顔でしてくれて。

相当嬉しかったんだろうなあ。


そんな日でした。

明日からは某企業のインターン選考に参加してきます。

新しい人に会うのはいつもわくわくするなあ。


おやすみなさい。


あ、就活の条件の一つはおじいちゃんがトップじゃない会社、です。


ではまた明日!!








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